コンサルティングの本質とは?
先日、オンライン相談会に参加された方からのご相談です。
フィットネスクラブを経営している方からなのですが、だいたい次のような内容です(守秘義務上から一部変更しています)。
「コロナ禍の影響で昨年は会員数を大きく減らしたうえに、緊急事態宣言の再発出の影響もあり、1月は広告を出しましたが新規入会者が驚くほど少なくて困っています。入会者を増やすにはどうすればいいでしょうか?」。
同じような悩みを抱えている人はきっと多くいると思います。でも、それだけではありません。
コロナ禍の終息日が明確であれば、先の見通しや資金計画をきちんと立てることもできるでしょう。
しかし、日本では未だワクチン接種のメドも立っておらず(その一方で政府はオリンピックを開催すると言っていますが)、経営者にとっては「今」はもちろん、「先行き」が本当に不安でたまらないことです。
経営者自身(や社内)では解決策を見い出すことができないが、何としても解決しなければならない、差し迫った大きな問題や悩みを抱えている・・・。
そうなって初めて、外部の誰か(例えばコンサルタント)に相談するケースが多いと思いますが、できるコンサルタントの秘技のひとつをお伝えしましょう。
できるコンサルタントの秘技
優秀なコンサルタントは、クライアント先から相談された問題“以外”のところにこそ、本当の問題がある、という仮説のもとに分析(=問題点を発生させた真の原因特定)、判断(=改善案と改革案作り)をします。
例えば、上のケースで言えば私なら、「1月の新規入会者が驚くほど少ないこと自体は真の問題ではない。それは現象のひとつでしかない」と考えます。
なぜなら、そんなことはコロナの終息見通しが立たないなかに加えて、緊急事態宣言の再発出ですから、当然、「想定内」ですし、この先まだ続くことでもあります。
したがって、クライアントから入会者を増やす相談を受けたら、入会者を増やす対策をいきなり出そうとしないで、まずはその会社(店舗)の「本当の問題は何だろう?」とつねに考え直すことです。
「今すぐ入会者を増やすのは、本当の問題ではないはず」と、疑ってかかり、つねに本当の問題に迫ろうとする。それが、コンサルティングの本質なのです。
例えば、本当の問題は、ニューノーマル(新常態)に対応した商品やサービスがないこと、あるいは、同質化で競合と差別化できていないことなのかもしれません。
本当の問題はクライアント自身にはわからない
コンサルタントを医者に例えるとわかると思いますが、患者が抱える本当の問題は、患者自身にはわかりません。
患者が「問題だ」と考えているものは、ほとんどの場合、単なる現象にすぎず、本質的な問題ではありません。
したがって、コンサルタントとしての第1ステップは、問題解決法を提言する前に、「問題を正しく定義する」こと、すなわち「本質的な課題設定」が重要になるのです。
最初の課題設定が悪いと、その後は何をやってもいい結果が得られませんからね。
まあ、コンサルタントにとっては、問題の定義や課題設定というのは、そのくらい大切なことだと言うことです。
例えば、中小企業のフィットネスクラブ経営改革でしたら、コロナ禍の今こそ、こちらの本質的な課題に取り組むのもいいかもしれません。
それでは次号をお楽しみに!

