ファストフードのランチに学ぶ知恵
9月14日(火)
こんにちは。田村真二です。
今日お伝えするのは、「ファストフードのランチに学ぶ知恵」について。
先日、週に1回程度訪問する自宅近くのショッピングモール内のKFCで500円ランチを食べました(私は普段ファストフードのランチを食べることはめったにありませんが、このときは少々急いでいたため)。
ところが、とてもワンコイン(500円)には思えないお得なランチだったので、1年近く前に食べたときと同様、驚きました。
500円ランチはKFC業績復活の目玉商品の1つですが、同社が、コロナ禍でも業績好調の理由がよくわかります。
ところで社長やマーケターは皆、商品ラインをどのように構築し、価格設定をどうするか決断するのに大変苦労しています。
価格設定のちょっとした違いが、売り上げや利益の面で大きな違いを生み出す可能性があるからです。
幸い、価格が人間の脳に与える影響については、さまざまな研究発表が行われています。そうした知見を学ぶことで、失敗の数を減らして成功率を高めることは可能です。
例えば、消費者は単品売りではなく、セット販売になっていると、個々の商品と価格を結び付けられにくくなり、販売価格が適正であるかどうか、あるいは商品が価格に見合っているのかどうかを簡単には判断できなくなります。
KFCのワンコインランチも、一見「お得」に見えますが、本来ならいらないものまで含まれていて、必要なものを単品で買えばもっと安く購入することができるかもしれません。
しかし、理性的に考えればその通りなのですが、脳科学の世界では、セット販売や定額販売は脳の痛みを最小限に抑える効果があるといわれています。
とくにファストフードのランチの場合、一般の消費者は、セットの方が得か、単品で購入した方が得かを、じっくりと比較検討したりはしません(よね?)
ハーバード大学のマーケティング教授で、著述家でもあるジェラルド・ザルトマンによれば、「私たちの思考、感情、学習の95パーセントは意識されることなく生じている」とのこと。このように考える専門家はザルトマンだけではありません。
つまり、私たちがとる行動の大部分は無意識のうちに決定されている、と言っても過言ではないということです。
顧客の脳の5%に向けて売り込むのではなく、KFCのように、一瞬でお得感を感じるワンコイン(500円)ランチを作って販売した方がはるかにたくさん売れるでしょう。
そんなわけで、ファストフードのランチのような身近なものからでも、儲かるビジネスの秘訣を学ぶことができるという話でした。
それでは次号をお楽しみに!

