「初任給30万円時代」に中小企業が生き残るための採用戦略
2025年3月4日(火)
こんにちは。
ウェルネスビズの田村真二です。
近年、ビジネス拡大の障害は「人材確保」です。実際、私もコンサルティング先からよくご相談をいただくことがあります。
企業経営にとってある意味、コスト高騰以上に深刻で、まさに人材確保戦争といえる状況です。
そこで今回は、初任給30万円時代に中小企業でもできる採用の工夫を紹介します。
大企業の初任給引き上げ
人手不足が進む中、大企業は優秀な人材を確保するため初任給を引き上げています。
実際、30万円以上の初任給を打ち出す企業も相次いでいます。
ユニクロを展開するファーストリテイリングは33万円、三井住友銀行は2026年入行者から30万円、保険業界や大手住宅メーカーも同様の動きを見せています。
ただ、初任給の上昇は若手・中堅社員との「逆転現象」を招き、士気低下のリスクもあります。そのため、2025年春闘での賃上げ動向が注目されています。
中小企業の厳しい現実
大手以上に深刻なのが中小企業です。初任給30万円は難しく、待遇改善の余力も限られます。では、どう対抗すべきでしょうか?
賃金で勝負できないなら、型破りな採用方法が必要です。単に求人広告を出すだけでは不十分です。
例えば、ある飲食チェーンは「人材募集パーティー」を実施し、無料で飲食を提供し、店長や企業幹部が求職者と直接交流する機会を提供しています。
これは、一般的な「オンラインで応募種類を提出する方式」とは大きく異なるアプローチです。
中小企業が直面する3つの現実
中小企業の採用に関して、次の3つの現実を理解しておく必要があります。
1.新卒採用の厳しさ:優秀な人材は既に内定済み。中途採用も条件の良い職に就いており、引き抜きが必要。
2.採用には時間と投資が必要:優秀な人材確保にはコストと労力がかかる。
3.キャリアパスの整備:昇進・昇給の機会を提供しなければ、数年で転職・起業される。
中小企業が実施すべき3つの施策
A.人材採用のためのマーケティング戦略を立てる(最重要)。
B.オンラインだけでなく直接の交流機会を設ける。
C.注目を集める型破りな採用方法を活用する。
正しいアプローチで人は集まる
中小企業の経営者や採用担当者からよく聞くのが、「ウチは大企業のような給料を払えないし、知名度もないから人が集まらない」という言葉です。
しかし、これは誤った「自己暗示」です。日本の企業の99.7%は中小企業です。中小企業の人材獲得競争の相手は、大企業ではなく他の中小企業なのです。
それに、初任給30万円以上を支払える大企業は、ごく一部に過ぎません。
自己暗示をかけるなら、「中小企業だから人が来ない」ではなく、「正しい採用戦略を実行すれば人材は確保できる」にするべきです。
採用活動もマーケティングの一環です。確かに、「超」がつくほどの売り手市場ではありますが、求職者のニーズ・ウォンツを詳細にリサーチし、魅力的な会社として認知されるように全力で取り組めば、必ず良い結果が得られます。
それでは次号をお楽しみに!

