なぜいま高額なイスが売れているのか?
4月17日(日)
こんにちは。田村真二です。
アメリカの事務用家具メーカー、ハーマンミラーの椅子がよく売れているそうです。
背景には、テレワークが常態化し、自宅で長時間椅子に座って仕事をする生活習慣となり、その時間をできるだけ快適に過ごしたいというニーズからです。
ただ、ハーマンミラーの椅子は価格が、高い。例えば人気のアーロンチェアの価格は10万円台後半から。誰もが気軽に買える価格ではありません。
そんなハーマンミラーの高級椅子が売れている理由は、人間工学に基づいた快適な座り心地とフィット感を極めた点、そして美しくスタイリッシュなデザインです。
ハーマンミラーの創業は1923年。創業時は一般家庭を対象にした家具をつくっていましたが、1942年からオフィス家具をスタート。
世界的に名前が知られるようになったのは、1994年に発表した「アーロンチェア」がきっかけです。
しかし、他のメーカーがオリジナルな椅子に進出してくるや、一般企業や病院のオフィス内設備一式を売るようになり大きな成功をおさめました。
さらにその後、施設マネジメント研究所を設立し、仕事の流れ、生産性、労働環境、コストの観点などから、オフィスのレイアウトとオフィス機器に関するコンサルティングまで売るようになりました。
つまり同社は、製品そのものを販売するのではなく、顧客にとっての新たな価値の創造を提供することで世界的企業に発展したといえます。
実際同社は、「顧客が実際に買っているものは仕事やモチベーションや生産性である。だから価格も、それらのものに対してでなければならない」と言っています。
モノづくりは今なお世界トップレベルにある日本企業も、モノそのものではなく、顧客にとっての新たな価値の創造という視点でマーケティングし直すことで、より高い価格でも売れるようになるでしょう。
それでは次号をお楽しみに!

