「フィットイージー株式会社」 2025年10月期決算に見る「次世代フィットネスモデル」の完成度
2025年12月12日(金)
こんにちは。
サクセス発行人の田村真二です。
フィットイージー株式会社(以下、同社)は12月12日、2025年10月期決算の連結業績(2024年11月1日から2025年10月31日まで)を発表しました。その内容の要約をお知らせします(同社2025年10月期決算短信および同決算説明資料より)。押さえておくべきポイントは以下の通りです。
■大幅増収増益
売上高 97億31百万円(前年同期比45.8%増/前年同期差30億58百万円増)
営業利益 23億11百万円(同41.7%増/同6億80百万円増)
経常利益 23億18百万円(同44.8%増/同7億18百万円増)
純利益 15億28百万円(同41.3%増/同4億46百万円増)
業績ハイライト
2025年10月期(2024年11月1日~2025年10月31日)の売上高は97億31百万円(前年同期比45.8%増)、営業利益23億11百万円(同41.7%増)、経常利益23億18百万円(同44.8%増)、純利益15億28百万円(同41.3%増)と、高成長・高収益・高資本効率の三拍子がそろった内容となりました。
特筆すべきは、「営業利益率23.7%」という水準で、出店加速・広告投資・人材投資を行いながらも、高い収益性を維持している点です。
店舗・会員KPIが示す「再現性」
当期は60店舗を新規出店し、期末店舗数は238店舗。会員数は22.4万人(前年差+7.6万人)まで拡大しました。
さらに注目すべきは、1店舗あたり平均会員数が944名と過去最高を更新している点です。
これは「すぐに飽きられる」モデルではなく、既存店の会員数が着実に積み上がる構造が確立されていることを意味します。
ストック収益の拡大とFCモデルの強さ
売上構成を見ると、会費・ロイヤリティなどのストック収益が大きく伸長。特にFC会員数の増加により、チェーン全体売上は202.7億円規模に到達しました。
加盟店卸売・ロイヤリティ・運営ノウハウのパッケージ化により、本部・FC双方が成長できる設計が完成度を高めています。
財務体質と資本効率
上場による資金調達と利益剰余金の積み上げにより、自己資本比率は58.4%まで上昇しました。
ROEは34.5%と、新株発行の影響を受けつつも依然として極めて高水準であり、発行影響を除いた実力ベースでは40%超を維持しています。
2026年10月期予想:次の成長フェーズへ
来期は84店舗出店、売上高136.2億円(前年同期比40%増)、当期純利益21.5億円(同40.6%増)を計画。
旗艦店(渋谷)によるブランド認知向上、医療・自治体・異業種連携、サウナ・メディカル・低酸素ルームなどのアミューズメント進化が、次の成長ドライバーとなります。
●田村コメント
フィットイージーの強さは、「安さ」でも「派手さ」でもありません。独自の業態設計・KPI設計・投資回収モデルが、極めてロジカルに組み上げられている点にあります。とくに注目すべきは、
① 店舗あたりの会員数を伸ばし続ける設計
② ストック収益比率を高めるFCモデル
③ 高収益を維持したまま出店を加速できる仕組み
これらは偶然ではなく、「勝てる型」を意図的につくるとともに、スピーディーかつ高い実行力の結果です。総合型・24時間型・専門業態を問わず、これからのフィットネス経営に求められるのは、市場にはまだない「どんな業態を設計するか」。フィットイージーの決算は、その答えを極めて明確に示してします。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
次号をお楽しみに!






