トライアスロンバイクと風 | 桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。

去年から実走の殆どでAndeanとP5Xを使うようになり、ドロップハンドルよりもDHバーを握っている時間の方が長くなった。

2台は共に非UCIのトライアスロン専用バイクでロードバイクとは挙動が大きく異なる。

特に風の影響をどう受けるかが大きく異なるので、それについてまとめてみる。

 

【AndeanとP5Xの違い】

2台を比べてみる事でトライアスロンバイクの特性が改めて解る部分があった。

横から見た車体の面積はAndeanの方が広いが、フォークはP5Xの方が太い。

加えて、Andeanはフレームの先端(ヘッドチューブの前の部分)が前輪に上からかぶるような形でせり出しているのに対し、P5Xはフレームではなくフォークの前の部分が前にせり出していて、船の舵の様にハンドルと共に左右に動く構造になっている。

これらの2点が原因なんだと思うが、横風を受けた時に感じる影響はP5Xの方が大きい。

Andeanでも横風が強い状況で煽られる感じを受けた事はあるが、P5Xはフロントから掬い上げられる様に車体全体が持って行かれそうになるのだ。舵の部分が風で動くので、ハンドルが持って行かれる感覚もAndeanよりも強い。

 

この2台以外にも車体の面積が広いモデルはあるが、フォークが太くてP5Xの様な構造になっているモデルは横風でキツい事になる可能性がある。

 

【横風対策】

以下は自分の素人としての感想になるのでプロから見ると間違っている部分があるのかも知れない。

 

2台とも共通して、横風を受けた時はフロントから持って行かれる。

そのため、横風が発生する状況では前輪にしっかり荷重した上で可能な限り風を受けにくいエアロフォームを取るのが良い。

また、ペダルのトルクが完全に抜けると不安定になるので、ある程度踏み続ける方がバランスを崩しにくい。

 

横風を強く含む乱流を受けやすい状況としては、

①橋を渡る時や平野に出た時など、周囲の地形が開けた時

②下りでトラックとすれ違う時

③トンネルから抜けた時

等があり、これらが予想されるときには予めそれを想定した体勢を取っておくべきだと思う。

 

とは言え、DHバーにはブレーキが無いうえに細かなハンドル操作はベースバーを握っているほうがやりやすいので、横風が強い状態では本能的に腰が引けてDHポジションを解いて(フロント荷重が抜けて)ベースバーを握りたくなると思う。

しかし、それをやると事態は悪化する。

横風が見込まれる状況程、頭を下げたエアロポジションでしっかりフロント荷重をして踏み続けた方が体勢を崩しにくい。

大型車と多くすれ違う峠の下り等は気持ち的には怖いが、そういう場面程むしろエアロポジションで踏む形になる。

 

以上は体勢を崩さない様にどうするかの話で、体勢をを崩した後は速やかにベースバーを握ることになると思う。

その時もフロント荷重を抜かない様に片手ずつ体重を残しながら素早く握り直すのが良い。

 

【向かい風対策】

これは特にない。

ロードバイクよりも影響を受けにくいと思うので淡々と踏み続ける形になる。

 

【バランスボール】

特に横風を受けて体勢を立て直そうとする時、普通の人間なら無意識的に脚や体幹で踏ん張ってしまうというか、無駄な力が入ってしまう事も多いと思う。ただ、ロングでそれが続くと筋力をどんどん使ってペースが落ちてしまう可能性がある。

それを防ぐには無駄な力を抜いて重心だけ移動するようにすれば良いと思うのだが、その中でしっかりトルクをかけ続けるにはバランスボールを使ったトレーニング等も有効なのかもしれない。あの手のトレーニングにはそういう意味もあるのかと想像した。

 

 

 

以上のような形で、結局のところ、

・横風が吹くときほど前荷重のエアロポジションでトルクを抜かずに踏む

という形になる。