桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。


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3月24日、第7回しろさとTTの200kmに参加した。

結果はDNFで、全35周のところ、33周する少し手前で脚を動かす事が出来なくなりDNFした。走行距離は186kmだ。

この出力はSTRAVAによる推定値で、本当にこんな値が出ているわけではない。

色々な面で失敗ライドとなってしまったが得られるものがあったので、これを糧にして完走出来ていた場合よりも強くなっていきたいと思う。

 

以下、走行記と今後への備えなどについて書いてみる。

 

【スタート前】

当日はタクシーで現入りした。内原駅から会場まで7200円だったので、1人で参加する場合、レンタカーを借りるよりもタクシーを呼んでしまった方が色々と楽かもしれない。

会場の気温は去年とあまり変わらない4℃~5℃程度だった気がする。寒くてなかなかスタンバイが出来ず、集合時間直前までジャケットなど来て体が冷えないようにしていた。

 

補給はトリプルソースドリンクで1400kcal分ほどをハイドレーションでお腹に入れて、エスプレッソベースを200ml入れてカフェインは350mg程。走行前は黒糖わらび2つ270kcal程とMONSTER1本を摂った。

 

しろさとTTはローリングスタートでコースをほぼ1周した後にスタートラインを切ってそこから35周、198kmのタイムを競う形になる。

スタートラインを切る前、ウォームアップ的に走っていると、Garminがパワーメーターを認識していない様だった。

出力が解らないのはまずいので停車して繋ぎ直してみたりもしたが、パワーメーターの存在を認識しても数値が0Wから動かない。

何分かあれこれやってみたが状況が変わらないので、出力を全く見ずに走るしかないと判断してそのままスタートラインを切った。

以下の走行記では、出力が全く解らない(STRAVAで表示されている物は全て推定値)なので速度や心拍をもとに去年との比較や今の自分にとっての負荷を考える事にする。

 

【0km~62km】

出力が解らないので感覚で走ってみた。

1週間前に日高で実走をしてみた結果、今の自分の状態とバイクのセッティングではトルクをかけて踏み込むよりもケイデンス高めで回す方が脚に無理がかからない感じがした。ただ、緩い登りなどでそれを続けるとキツさの認識なく出力がSSTに入る様な場面も多く、それは本当はセーブしなければいけない所だった。

当日はその辺りあまり深く考えず、飛ばし過ぎないようにやや抜き気味で行けるところまで行こうという感じでやってみた。

 

最初の62kmは平均速度45.5km/hと良いペースだった。去年と比べると1km/h以上速い。

平均心拍は170でスタートから同じ距離で比較すると去年とほぼ同じ値だ。去年の値と心拍数ベースで比べると、恐らく出力は260W~265W位だと思う。

走行中は力で踏み過ぎないようにしながらも常時体重はかけていて、バックストレートでは49km/h程出ていた。

カーブで40km/h程に落ちていたりもしたが、全体では45km/h程かなというイメージで走っていたので、イメージと実際のペースに大きな開きは無かったことになる。

 

心拍が去年とほぼ変わらないことから考えるとこのペース自体はそれ程無理のあったものではなかったようだ。

去年よりも速度が大幅に速いのはP5XからP5 Discに乗り換えた事で肘の位置が下がり自分の体含めた全体の空力が良くなったというのもあったのだと思われる。

 

なぜ62kmで区切ったのかというと、補給が摂れなくなったからだ。

走行開始から40km位は補給を摂らずに走っていたのだが、40kmを過ぎたあたりからハイドレーションを吸おうとしても全くドリンクが出てこない。チューブが折れているのかチューブに何か詰まっているのか、走りながらでは対処できないし無補給で引っ張り過ぎるのも良くないので62kmの時点で停車してハイドレーションを外してチューブなどをいじった。

 

停車してあれこれやる中で、チューブとハイドレーション本体の接合部分に不具合が起こっていたらしいと解り、それを何とかしてドリンクが出るようになった。

 

1分半ほどロスしたが走行再開。

 

【62km~162km】

この100kmの平均速度は42.6km/h、平均心拍は162だった。

0km~62kmに比べて明らかにペースが落ちているが、意図的に強度を下げたのと、途中で風が強くなって速度が出にくくなったのも影響していると思う。

風が強くなったと言っても恐らく4m/sかぜいぜい5m/s程度で、DHバーでの走行に危険を感じるようなものでは無かった。

ドリンクが出るようになったものの、チューブを体に沿わせて曲げる事が出来ず、首から40cm程はみ出した状態で走り始めざるを得なかった。DHバーと共に握りながら走ったが空力的にマイナスだったことは間違いなく、さらに補給を摂る度にホースを握り直さねばならず、エアロフォームを取り続ける事が難しかった。

今思うとこれによって走り全体が雑になってトルクにムラも出てしまっていた。

チューブを握りながらエアロポジション。

 

本来、補給を摂る動作とペダリングは切り離して考えるべきで、補給に支障が出たとしてもペダリングは正確な物を淡々と繰り返さなければならない。それなのに各所の加減速などでペダリングが雑になって脚を削ってしまったのは未熟というほかない。

 

【162km~186km】

この区間は完全に脚が終わってしまって泥仕合だった。

左脚の脛の辺りに痛みが出てそれをだましだまし走ったりしていたのだが、DHバーを握り続ける事も難しくなった。

どれだけ遅くなっても完走はしたいと思って走ったのだが、33週目を走り切るまえのホームストレートで左脚を引き上げる事が全く出来なくなり、それ以上は走行できないと判断してDNFした。

DNFしたのは周回ラインの1km程手前だったと思うのだが、まともに歩くことも難しくてライン横の補給エリアまで30分以上かけて辿り着いた。

 

【完走できなかった理由】

色々機材面でのトラブルもあったが、それは最終的に突き詰めると全て自分の準備不足、シミュレーション不足だ。

ここではそれを理由にするのではなく、その状況に陥った中でなぜ完走まで持っていけなかったのかを考える。

186kmで脚が動かなくなったのは、筋肉への負荷が限界を超えたからだ。その理由を考えてみると、

 

①限界ラインを把握できていなかった

仮に宗谷岬600前にAndeanで走り込んでいた時期や去年の今の時期P5Xに走り込んでいた時期にパワーメーターを認識しなかったとしても、体感で4時間以上の限界ペースを維持する事が出来ていた気がする。

今年それが出来なかったのは、P5 Discでの走り込みの中で人馬一体のような状況に至っていなかったのが大きいと思う。

練習不足、走り込み不足による自分の体に対する理解不足だ。

去年の後半からP5 Discに飽きる程乗り込み、冬場もP5 Discを持った遠征を何度も重ね、もっとバイクと1つになっておくべきだった。

心拍を見ると去年とほの同じ程度で大きな差は無いが、ここを超えるとアウトというギリギリのラインを去年は超えなかったのに対して今年は165km~170km辺りで超えてしまったのだと思う。

 

②ペダリングが雑になった

ハイドレーションの不調に対処したり補給の際にホースを握り直したりしている中で、ペダリングに対する集中力が下がってしまった。

その結果、追い抜きやドリンクを飲む際の加減速等で無駄に脚の力を使ってしまったのだと主う。

前述の①に加えて、それが積み重なってギリギリのラインを超えてしまったのだと思う。

過去にそういう状況になった事が無かったというのはあるが、今後は常に、そういう状態に陥ることを想定した上でエンデュランス走をしていく必要がある。

意識の中で想定しているかしていないかで、本当にそうなった時の精神状態に差が出ると思う。

 

大きな理由はこの辺りだと思う。結局は自分の甘さが原因だ。

去年は何としてもトップタイムを出すという目標のもと、「どうやったら勝てるか」ということを超えて「負ける要素を1つも残さない」という意識になる事が出来ていたと思う。

今年は、今の自分の出来る事をやる、という程度の中途半端な取り組みになってしまっていて、その結果失敗してしまった。

 

またトライしたいと思うので、その時は甘さを残さず周到に準備して行きたい。

 

【今後のトレーニング】

今回の反省としては、上記①と②を踏まえて確実に完走できるペースを把握してそれを超えない、という方向のものもあると思うのだが、自分はそっちの方向は考えていない。

0km~62kmで走った45.5km、恐らく260W~265Wのペースを4時間以上続けられる様にトレーニングしたい。

そのためには実走でL3に適応していくことに加え、P5 Discの乗り方を把握して脚の筋肉に負担をかけないペダリングを研究して行こうと思う。