宗谷岬600 2017と2021の比較 | 桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。

7月3日に開催された宗谷岬600は怪我も無く納得いく形で走り切る事ができた。

 

 

2017年に参加した時は名寄の手前で体調を崩しかなり後悔の残るライドになってしまった。

 

 

今回は体調も崩さすベースの速度も2017年と全く違ったが、今後のトレーニングのためにどういう部分が違ったのか割り出そうと思い走行ログを比較すると、データ的に全く別物の内容だった。

FTPが上がり、ケイデンスが上がってペダリングタイムも増えたことで大幅に平均出力が上がっていたのだ。

速度が上がっていたのはそれが原因だったようだ。

 

 

以下、画像は2017年、2021年の順に貼っていく。

 

【出力の違い】

 

ログ全体はこちら。

 

 

 

 

 

見比べてみると、平均出力が120W→189Wと大幅に上がっている。

ここまで出力が違うのなら速度も違ってくると思う。

 

では何故平均出力が上がったのか、その中身を考えるためにパワーゾーンの比較を見てみると、

 

まずSTRAVAの走行データによる推計FTPが、2017年の当日が282Wなのに対し、今回はは325Wと43W高くなっている。

これは自分の身体能力が43W分上がったというのではなく、2017年は冬場のローラー練と春先の朝練以降、まともに出力を出すライドをしていなかった面が大きいと思う。それに対して今年は冬場のトレーニングから実走に移った後もセグメントのKOMやTTのタイム更新を目指し出力を上げてきている。

宗谷岬600当日の時点で出力を出す練習を殆どしていなかった2017年に対し、トレーニング出来ている今年のコンディションが大きく上回ったのだろう。

 

ゾーン分布についても全く異なる内容で、2017年がゾーン1が突出して多い。2017年は前半追い風で出力が無くてもペースの維持は出来たし、名寄以降体調を崩しまともに踏めなくなったことも影響していると思う。

ただ、それを考慮しても今年のゾーン2の割合は高い。

これについてはケイデンスとペダリングタイム(移動時間のうちペダルを回している時間の比率)を見て理由が解った。

 

2017年はケイデンス中央値が83でペダリングタイムが82%、2021年はそれぞれ90と95%とかなり上がっている。

考えてみると、2017年はペダルをとめて惰性で走っている時間がかなり多かった。

それに対して今年はゴールが近づいてきた後半も常にリズムよくペダルを回すことが出来ていた。

 

ベースとなるFTPが上がっておらずペダルをとめている時間が長かった2017年と、FTPが上がっている上にペダルを回し続けた2021年で平均出力が大きく変わり、それによって速度も大きく変わった、という事が解った。

 

 

【ペダリングの違い】

ここまでケイデンスとペダリングタイムが違ったのはどうしてなのか、思い当たることをまとめておく。

 

2017年は5月に小樽~宗谷岬のTTや小林峠でのアタックなどをして以来、ロングを緩く走る事ばかりしていた。

しかもその中で、脚をとめて休めることをどちらかというと積極的にやっていた部分もあった気がする。脚を常に回し続けると疲れるという感覚があった。

 

それに対し、今はライドの時常にペダルを停めずに回し続けるようにしている。

これは去年減量でひたすらカロリー消費のためにペダルを回して走り込んでいた事もあるが、YURIFit Clubの練習会に参加した事の影響も大きい気がする。

ローテーションの練習などを含むレースの練習会では、自分のタイミングで脚を停めることはせず、ペダリングで前走者との間隔を調整したりペース変化に対応したりすることになる。それを普段のライドでもやっているうちに常に回し続ける事が自然になっていたのだ。

 

自分で狙ってやった事ではないのだが、普段からペダルを回し続ける事でロングでの走力に大きな差が生まれていたようだ。

 

【体調管理について】

以上に加えて、最後まで体調を崩さなかった事もライド成功の秘訣だった。

これは今年は走り込みが出来ていてフィジカル面でのベースが上がっているという部分も大きいと思うが、加えて走行中にこまめにものを食べるようにした事も効いたと思う。

今年ライドの途中で疲れが出た場面を思い返すと補給不足が思い当たる事が多かったが、遠征を何度かする中で、どの程度の時間、距離でどれ位補給を摂れば良いのかが掴めてきたのだ。

「ブルべの練習はブルべで」という話もあるが、それはこの辺りの事を言っているのだと想像する。

 

小橋さんも練習会やライドのたびに走行開始から1時間を過ぎてからは腹が減っていなくても30分ごとに何か食べる様にすると良い、と仰っている。プロと比較するとアマチュアは補給の量と頻度が全然足りていないようだ。

アマチュアトップレーサーの方が最近ロングでも活躍されているが、技術的な引き出しの多さに加えこういう部分にも長けているのだろう。

 

自分の場合まだ補給のペースは少ないのだと思うが、今回のコース後半ではゼリーを3つ持ってPCを出て走行中にそれらを食べるようにしていた。

最後までケイデンスが落ちずに回し続けられたのはこのお陰だったのだと思う。

 

全く別の話になるが、今回は全てのコンビニ停車でエナジードリンクを飲んだ。

カフェインでテンションを上げて気持ちが停滞しないようにと思っての事だが、これは本当はあまりやらない方が良いのだと思う。飲みなれていない人は体調を崩すかもしれないし、どこかで効果が切れて疲れが一気に出ることもあるかも知れない。

今回はゴールさえ出来れば後はどうでも良いという事でガンガン飲んだ。