ローラーによる出力上昇はロングに活きるのか | 桜伐ル馬鹿梅伐ラヌ馬鹿

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北海道のサイクリング好きのブログ。

去年の12月頭から今年の5月半ばまで、自分は全く実走せずに固定ローラーで出力向上のトレーニングをし、出力は20wほどは上がった。
それによって長距離走の能力が上がったのか、負荷を上げて走ったログを参考に探ってみる。
ここでは、ファストライドとしての観点から、長距離での出力を長距離走の能力と考える事にする。同じファストライド的観点でも、休憩を削るノウハウなどの知識的・経験的な面は、ここでは考えない。

スマホのGPS計測なので、距離が長めに出ていたりで正確でない部分もあるのだが、全体の傾向はつかめると思う。

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なお、念のため断っておくと…
自分が300kmを超えた距離を走るのはブルベの時だけなのでブルベのログをとりあげるが、ブルベはレースでは無い。
完走が認定されるか否かだけで順位が付かないのだから、当たり前すぎてわざわざ言うのも正直アレだ。ただし、日本全国にはその辺を気にされる方もいるかも知れないので。

ただこれも言うまでもないのだが、スタンスとして自分なりに強度を上げて走ってみたり、去年より短時間を目指してみたり、そういうのは普通にみんなやっているし、当然ルールに抵触せず、OKだ。写真を撮りながら楽しむ、グルメを楽しむ、温泉を楽しむ、それと同じ楽しみ方の1バリエーションにすぎない。それぞれの参加者がそれぞれの楽しみ方を尊重し、それぞれの話を聞いて楽しめる。大人のブルベ活動はそういうものだろう。
自分が挙げるログは、楽しみ方の一つとしてブルベの機会に長距離で負荷を上げてみた時のものだ。
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【2014年】春先の20分ピーク:314w

5月24日 留萌300、312.3km
イメージ 1

認定時間:10時間35分、ログの走行時間:9時間51分
平均速度:31.7km/h、平均出力:214w
→途中で体調を崩し動けなくなり、帰ってからも寝込んだ。負荷は高い。




7月9日 北海道1200(別海近辺までのログ)、504.2km
イメージ 2

認定時間:なし、ログの走行時間:17時間51分
平均速度:28.2km/h、平均出力:182w
→抑えながら走った。負荷は中程度。




8月30日 新パノラマ300、298.4km
イメージ 3

認定時間:12時間2分、ログの走行時間:11時間6分
平均速度:26.9km/h、平均出力:197w
→途中からペースを上げた。脚が攣ったりで負荷は高め。





【2015年】春先の20分ピーク:335w

5月23日 様似400、417.8km
イメージ 4

認定時間:14時間32分、ログの走行時間:14時間10分
平均速度:29.5km/h、平均出力:199w
→途中からペースを上げた。負荷は中程度。




6月13日 恵庭600、621.7km
イメージ 5

認定時間:23時間8分、ログの走行時間;21時間9分
平均速度:29.4km/h、平均出力:196w
→途中からペースを上げた。負荷は中程度。




2014年の留萌300は今見てもびっくりな高出力だが、距離が短いし、体に対するダメージも他より高かったと思う。ここはちょっと特別だと考えると、母集団が少ないが、2014年は400以上を無理なく完走できる出力は180w台に見えるのに対し、2015年では190w台後半になっている。
20分測定で20w以上出力が上がっているが、長距離でも10w以上上がっているようだ。

今年はあと3回くらい負荷を上げて走ろうと思っているが、その結果も蓄積して、固定ローラーでのトレーニング結果がどの程度長距離に反映されるのか、具体的に見積もれるようになりたい。そうすれば冬場にどの程度できているかによって、600はこれくらいで走れるな、とイメージできるようになり、励みにもなる。

今の感じで考えると、固定ローラーでの限界出力上昇分の少なくとも半分くらいは長距離の平均出力上昇につながるのかなという感じがする。

レースと長距離では問われる能力は同じではない。
ただ、長距離は出力があまり関係ないのかというとそうではなく、大いに関係があるようだ。突き抜けたフィジカルを持ったガンガン独走できる重戦車系レーサーみたいな人が、しっかり食べて元気を蓄えたような状態はロングでも無類の強さを発揮するだろう。

自分が難しいと思うのは、
・寝ないで動ける
・負荷を上げながら食欲を維持できる
といった、生まれ持った資質というか、自転車どうこうでは無い体力みたいな部分もある気がしていて、それを鍛えるにはどうすればいいのかというのは出力だけで論じられる話ではないのだと思う。
しかしそれでも、ある自転車乗りがロングでも強くなろうとする場合、出力を上げる事はやはり有効で、20分の限界出力上昇分の半分程度は長距離での出力上昇につながるようだ。