春のアメリカ滞在記 | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。


2024年は、2月にデンマークに行った後、3月にアメリカにも出張しました。まず、ミシガン州アナーバーというところに行ってから、シアトルに移動するスケジュールを1週間でやったのですが、こちらの雑感を記していきたいと思います。

羽田空港からアナーバーへ
最初の滞在地であるアナーバーは、デトロイト・メトロポリタン・ウェイン・カウンティ空港からバスで1時間弱のところにあります。空港から東に向かえばデトロイトですが、その反対側です。

羽田空港は16:30発の出発で、デルタ航空の直行便でした。1ヵ月前にヨーロッパに行ったときと違い、空港は混んではいませんでした。あの時は、春節で旅行しに来ていた中華系の方が多かったのだと思います。

北米系の航空会社の間でサービスの悪さが目立つ中、デルタ航空は別格と言えるほど質が高いと思います。機内食は3回出て、十分なレッグルームがあり、機内も寒くない。正直、なぜこれが他の会社はできないのか(笑)。アメリカに行くとき、他の会社よりも少し多めに払ってもこちらを選ぶだけの価値はあると思います。

空港についてからも、パスポートチェックで15分くらい待って出れたので、まあそれほど待たなかったと思います。去年、ニューヨークに行ったときに経由したシカゴのオヘア空港は保安検査員やスタッフがかなりぶっきらぼうでしたが、デトロイトの空港は全体的に人の雰囲気が穏やかでした。

ただ、今までアメリカで経由したことがある空港と比べると、デトロイト・メトロポリタン空港は、正直ハブ空港と呼ぶには少し設備が物足りない印象です。私は、マクナマラ・ターミナルしか使っていないのですが、保安検査場を通過した先でないとお店が全くなく、軽食を買うことすらできない状態でした。デトロイトは通過するだけという人ならいいのですが、この空港で降りる人はその辺りが不便ですね。

あと、国際的にも割と有名なデトロイトですが、市内には地下鉄がなく、ダウンタウンを中心にライトレールがあるだけ。空港から出るにも車かバスしかありません。レンタカーを借りない、あるいはタクシーを利用しないのであれば、市内バスか、市街地中心部をつなぐ直行バスを利用する必要があります。

私は、デトロイトではなくアナーバー方面へと向かいましたが、1日に10本くらいの頻度でMichigan Flyerという直行バスが出ていました。チケットは簡単にオンラインで予約できて、車内も快適、大体40分くらいでした。去年ケンタッキー州レキシントンに行ったときは、とにかく公共交通機関がなくて空港から市街地への足を探すことに苦労しましたが、アナーバーは地方都市とはいえ大学の規模がもう少し大きいので、よそから来た人への足ももう少し充実しているといったところでしょうか。

アナーバー滞在
アナーバーは、全米でも屈指の名門公立大学であるミシガン大学のキャンパスがあり、やはり町もそれを中心に動いている印象です。まだ学期の途中だったということもありますが、人の数は大学のメインキャンパス周辺に密集している印象です。それほど観光資源の多い町という感じではないですが、ミシガン大学周辺は古き良きアメリカの地方都市の街並みという趣きがありました。

大学の規模も、去年訪れたケンタッキー大学よりはるかに大きく、学生の数が多いからか、学生向けの安いスーパーやフードコートが探しやすかったです。ドル高で、しかもアメリカが全体的にインフレとなっている中で、安くはなかったですが、ここより高いところはいくらでもあるでしょう。キッチン付きの宿泊先を探して、食事をすべてアパートで作って食べる形にできれば、コストは抑えられます。また、ミシガン大学を中心に様々な国籍・人種の人々がいますので、アジア人の1人旅でも目立つようなことはなく、治安という意味でも全く不安を覚えませんでした。




アナーバー市街地の街並み

アナーバー滞在の最後の日に、空港近くのホテルへと移動して一泊し、翌朝早朝の飛行機でシアトルへと移動しました。

空港に近いホテルの中に、アナーバーに滞在するよりも安いものがあったので移動することにしたのですが、安い反面サービスが雑でした。こちらからのメールの連絡への返信が遅く、また空港への無料シャトルバスはあったものの空港についてから電話をする必要があって面倒でした。この辺り、メールやアプリで対応してもらえるともっと楽だったのですが……アナーバーと空港をつなぐ直行バスは早朝の時間でも運行しているので、こちらを利用したほうが便利だったかもしれません。

まあ、とはいえ大きな不都合があったわけではないので、一泊してシアトルへ。

シアトルへ移動・滞在
シアトル・タコマ国際空港に到着して、ライトレールで40分くらい乗ればダウンタウンに到着しました。

シアトルは、アナーバーの時と比べて滞在中にあまりいろいろなところをめぐることができませんでした。どちらも、滞在中は仕事はそれなりに忙しかったのですが、アナーバーよりも町の規模が大きいシアトルを、限られた時間で回るのは無理だったのだということだと思います。

ただ、現代的な高層ビルが立ち並びつつも、その合間にクラシックな風景が混じっているシアトルの街並みは、歩いていて楽しかったです。坂が多く、歩くのが大変だと感じるところもありますが、高台からのスカイラインも絶景です。



気になる物価は、やはり安くはないですが、ニューヨークやコペンハーゲンと比べればかなりマシです。公共交通機関の値段も安く、スーパーで食料品を買えば食事の料金はかなり抑えられます。20ドル規模で一食出来るようなレストランも少なくないですし、これくらいであれば5泊くらいの滞在もできそうな感じではあります。治安も、ところどころに物乞いはいますが、よほど運の悪いことがない限りは恐らく向こうから絡んでくることはないと思います。おおむね安全に感じました。

そして、今回の滞在では、シアトル市内最大の屋内ベニューであるクライメット・プレッジ・アリーナで、アイスホッケーを観戦しました。スケジュールが合わず、世界最高峰の北米プロリーグNHLは見れなかったのですが、シアトルのプロチームが本拠地として使っている大型アリーナで、20歳以下のジュニアリーグの試合を見ることができました。プロへの人材育成を担うWestern Hockey League(ウェスタン・ホッケーリーグ)という団体の公式戦で、その中にシアトルを本拠地としているThunderbirds(サンダーバーズ)というチームがあり、そのチームのホームゲームでした。

子供の時と、2003年から2010年にかけてカナダに在住していた時があり、カナダの人々が本当にアイスホッケーが好きだったので、その頃によく見ていたのですが、アメリカで見るのは初めてでした。ただ、正直会場の熱気という意味では、ことアイスホッケーに関してはカナダには及ばないなあという印象です。ジュニアリーグにしては会場が大きすぎて、ガラガラな印象があったからというのも背景にあったと思うのですが。また、ジュニアリーグを見たのも初めてでしたが、正直競技レベルは少し物足りない印象でもあります。

ただ、この試合はシアトルと同じアメリカ北西部にあり、地理的に近いポートランドのWinterhawks(ウィンターホークス)というチームとの対戦だったので、地元の人達のライバル意識が強く、それを肌で感じられたのは楽しかったです。



シアトルから羽田への便に乗ったのは、シアトル・タコマ空港の国際線離陸ターミナルで、こちらにいくにはチェックインカウンターから連絡用のライトレールに乗る必要があります。移動に時間がかかるので、時間に余裕をもって移動することをお勧めします。買い物は、保安検査場の中に入った後でもお店がありますし、国際線ターミナルに到着してからでも十分にできると思います。

総括
仕事が半分絡んだ旅行だったとはいえ、アメリカ東部のミシガンに滞在した後、シアトルに移動するという行程はなかなかきつかったです。羽田からデトロイトまで12時間強、デトロイトからシアトルまで4時間強で、しかもミシガンとシアトルの時差が3時間。移動距離がつらいし、ミシガンの時間に慣れたと思ったらまた時間帯がずれて大変でした。

円安の傾向が続いている中で、滞在中のコストを抑えるには、宿泊先選びがカギとなるかと感じました。公共交通機関が利用しやすい場所にあって、それなりに料金が安く、キッチンが備わっていること(最低でも朝食サービスは欲しい)。この辺りが確保されていると、滞在中の費用が結構抑えられると思います。

アナーバーで滞在したときに使用したような、マンションの一室を会社が所有して、旅行者向けに提供する宿泊先は、最近はbooking.comなどでも登録されているところが増えているように感じます。もちろん、民泊を利用するというのも手段ですが、個人ではなくて会社が所有して貸し出している宿泊先は、民泊と比べるともう少しサービスが行き届いているかと思います。もちろん、民泊の場合はサービスが簡易的な分料金も安いとは思いますが。宿泊先と食事の料金を何とか抑えて、旅行を楽しめるといいですね。

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