コロナ騒動後初のアメリカ渡航 | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。



8月末から9月初頭にかけて、2週間アメリカに行ってきました。コロナ禍の渡航禁止措置が明けてから初のアメリカで、2019年2月にワシントンDCに行った時以来ですね。

今回の滞在は、ニューヨーク市に1週間、ケンタッキー州レキシントンに4日でした。仕事も絡んでいたので、滞在中全ての時間を観光できたというわけではなかったのですが、その分いくらか滞在費用を工面してもらえましたし、レキシントンというほとんどの人が行かないであろう町に行くこともできました。とても楽しい滞在でした。

というわけで、今回の海外渡航の経験をつづっていきたいと思います。よろしければお付き合いください。

① ニューヨークへ
羽田発シカゴ経由ニューヨーク行き、現地時間月曜日に到着。飛行機は全てアメリカン航空でしたが、羽田発シカゴ行きは機体・フライトクルーともに提携会社の日本航空(JAL)でした。座席が広く、快適な空の旅でした。

ただ、シカゴに到着してからニューヨーク行きの便に乗り継ぐまでの時間が2時間弱しかとらなかったのがよくなかったです。入国審査を通過するまでにどうしても時間がかかりますし、しかもシカゴ・オヘア国際空港では、到着後に預けた荷物を一度取って、その後またニューヨーク行きの便のために預けなければならず、しかも国際線到着ターミナルから国内線出発ターミナルまで連絡用モノレールに乗らなければいけなかったので、ここでも時間を食う羽目に。結局、ニューヨーク行きの飛行機の搭乗開始直前に出発ゲートに到着することになってしまいました。次からは、国際線の乗り継ぎは2時間半以上を必ず取るようにします。

② マンハッタン滞在


ホテルはマンハッタンだったのですが、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港からの電車・地下鉄を乗り継いでいくと結構遠かったです。ニューヨークの公共交通機関は、少し使いづらいので慣れていないと大変でした。とはいえ、ついてみれば世界最大の大都市がお出迎え。マンハッタンの、セントラルパーク以南に関して言えば、凶悪事件が起こりそうな気配は基本的にはありませんでしたし、観光・買物の選択肢も豊富。きらびやかなネオンサインが立ち並ぶ華やかな街並みはそれだけで見ていて面白いですし、「安全で飽きない」という意味で、観光で訪れるにはいい町だと思いました。

ただ、とにかく人と車でごった返していて、車がはっきり言ってアウトなタイミングとスピードで交差点に入ってくるので、気は抜けませんでした。はっきり言って、レンタカーでの観光は、あのカオスっぷりを考えるとお勧めはできません。空気も汚かったですし、この町で生活するとなるとかなりストレスがたまりそうですね。

あと、コロナ禍後半期からウクライナ戦争が始まった頃から、インフレがとんでもないことになっていると聞いていましたが、すさまじかったです。昼食でも8ドルは簡単に越えてきますし、スーパーで買える冷凍食品のようなものでも5ドルは下りません。もっとも、服などは、全体的に見てまあこんなもんかなという値段だったので、インフレしているもののそうではないものがあるのかなとも思いましたが、食事のように避けては通れないものの値段が高いとかなりきつかったです。

まあ、それでも総じてマンハッタンの滞在は楽しかったです。通りは混沌としていますが、お店や観光地に入ればスタッフの人達は皆さん優しい。都会の人っぽいぶっきらぼうさはありますが、内心実は他の人と話がしたいと思っているのも都会の人の特徴です(笑)。

また、よくも悪くも他人にあまり干渉しようとしないのも都会の人なので、ニューヨーク規模の大都市ともなると相当奇抜な格好をしている人もいるのですが、それでも周りの人はスルーしていきます。その分、自分もよほど悪いことをしない限りはとがめられるようなこともなく、人目を気にしすぎることもない気楽さもあります。ヨーロッパでは、マスクをするとかなり変な目で見られることも多いみたいですが、ニューヨークではその辺りは特に何か言われることもないですし、現地でつけていた人もいました。ニューヨークの空気の汚さが気になる人もいるとは思うので、割と人目を気にせずマスクができるのも、ニューヨークのいいところかと思います。

③ ニューアークへ移動

ただ、やはり物価が高すぎるので、マンハッタン滞在は月曜日の夜から土曜日の朝までで終わりにして、週末はニューヨーク郊外のニュージャージー州ニューアークに滞在先を移動しました。レキシントン行きの飛行機が、ケネディ国際空港ではなくニューアーク・リバティ空港だったので、ニューアークに滞在したほうがその移動が楽だったというのも理由でした。

まあ、はっきり言ってマンハッタンと比べて、物価ははるかに安かったです。移動して初日にスーパーで買い物をしましたが、朝食用のシリアル、牛乳、フルーツ、ヨーグルトに加えて、ボディソープを買っても20ドル以下。マンハッタンでこれだけ買えば35ドルくらい簡単に飛ぶので、やはりかなり異常なんだなと思いました。

ニューアーク・ペンシルバニア駅からマンハッタンまでは電車で20分ほど。電車の切符の買い方などは、初めての人からすると少し複雑なので、土地勘があまりない人にはホテルをニューアークにしてニューヨーク観光をするのはあまり勧められないかもしれません。ただ、ある程度土地勘が働くようになれば、ニューアーク滞在の選択肢はありかと感じます。マンハッタンからニューアークまで、電車で5ドル以上するので、交通費は高いですが、それが帳消しになるくらい物価が違いますし、ホテルの値段も割安です。

海外で、ある程度規模の大きい都市を観光するときには、アムトラックなどの市外電車が止まるような主要駅(ほとんどの場合はダウンタウンにある)の周辺を目的もなくうろつかないことは意識したほうがいいと思います。私はこれまで、ポートランドとワシントンDCに行ったことがありますが、主要駅の周辺は大麻の匂いが強かったり、物乞いが多かったです。ニューヨークほど治安のいい町でさえ、ニューヨーク・ペンシルバニア駅周辺は薬物中毒者がうろついていました。ヨーロッパでも、パリ北駅やフランクフルト中央駅などにはそのような雰囲気があります。電車を利用するだけであればそれほど害はないですが、あからさまに観光客のような恰好でうろつくと物乞いに声をかけられてしまいます。売店でサンドイッチと飲み物を買うくらいにして、さっさと待合エリアやプラットフォームへ移動してしまいましょう。

それだけ意識しておけば、ニューアークでそれほど危険な目には合わないと思います。特に年配の方を中心に、この地域は汚くて治安が悪いというイメージが強いみたいですが、私はそれほどニュージャージー州のニューヨーク近隣地域に対して悪い印象がない世代です。恐らくその頃から、市の当局も生活環境改善に本腰を入れ始めたのだと思います。旅慣れていない人は驚いてしまうかもしれませんが、よくあるアメリカの都市ですので、海外のホームステイ経験がある人であれば、すんなり入っていけるのではないでしょうか。

④ レキシントンへ移動




上:ダウンタウン
下:ケンタッキー大学

アメリカに到着してから2回目の月曜日の朝、リバティ空港発シャーロット(ノースカロライナ州)経由でレキシントン行きのアメリカン航空便に乗りました。ニューアーク発が10時前だったので、早朝便というほどではなく。国内線ということもあり、朝に急がずにすんだのがありがたかったです。

リバティ空港は、ケネディ空港と同様に、駅についてから空港のターミナルに行くまでのモノレールがまた結構遠くて面倒でした。ただ、ついてみればとても清潔で、お店も充実している空港だと思います。これまででいったアメリカの空港の中で一番トイレがきれいでした。シャーロットのダグラス国際空港も、中継地としてとても過ごしやすかったです。

そうして到着したレキシントンは、ニューアークよりもさらに規模が小さい、アメリカの地方都市となります。アメリカの地方都市で、観光地として有名でないところを旅行される場合、注意すべきことはアメリカ地方都市の車社会を甘く見ないことにつきます。市内に電車・地下鉄・ライトレールは一切なく、成人の方は車を持っているという前提で社会が動いています。今回の旅行では、レキシントンから出発する便が早朝だったので、バスが出ていないのでタクシーを予約したのですが、時間通りに来なくてホテルの受付の方の前で少しパニック状態に陥ってしまいました。まあ、最終的にはたどり着けたのですが、こういった地域でのタクシーはメーターを見せないという、発展途上国みたいな状況で、必要以上の金額をふっかけられてしまいました。仕事で同じ規模のアメリカの大学都市に行くことが今後増えそうなので、帰国したらペーパードライバー研修は受けた方がいいかもしれません。正直、車が運転できるのであればレンタカーを借りた方がいいです。

とはいえ、地方都市で物価は全体的に安いですし、大学都市なので治安もいいです。観光名所は多くないのですが、それでもダウンタウンやケンタッキー大学の歴史的建造物は一見の価値がありますし、またアメリカ屈指のバーボン・ウィスキーの産地です。郊外には大きいショッピングモールもありますし、歴史ある競馬のケンタッキー・ダービーのお膝元ということもあって牧場もあります。やはり、車があった方がはるかに楽しめると思います。

⑤ その他
今回の移動で利用したのは、行きの羽田-シカゴ便以外は全てアメリカン航空でしたが、正直お勧めできるかというと微妙なところです。クルーのサービスが雑で、手際が悪い。機内食の質も悪く、何よりもキャビンが冷蔵庫のように寒かったことに辟易しました。座席が狭いユナイテッド航空よりはもう少しレッグスペースに恵まれているので、そちらよりはかろうじてマシかな、という程度です。アメリカ大陸の飛行機では、今までユナイテッド、エア・カナダ、デルタと乗ってきましたが、その中でお勧めできるのはデルタだけですね。あるいは、全日空か日本航空の機体・スタッフの便を使う方が安全です。まあ、お値段を考えるとどうしてもそれらの選択肢が使えないときもあるのですが……。それに、アメリカ国内の移動は、まあどの会社でもそれほど大変ではないと思いますし、大差もないと思うのですが、どうしても長時間になる国際線は悩んでしまいますね。

出入国で衛生上のチェックがなくなったことで、海外旅行は格段に楽になりました。また春にヨーロッパに行けそうなので、そちらを楽しみにしたいと思います。

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