また長く厳しいシーズンが始まる | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。


今年の夏は、沖縄・フィリピン・インドネシア共催で行われたバスケットボール・ワールドカップが話題をさらいました。日本代表は、1勝でも挙げられればと思われていた中で、グループステージでの1勝を含む3勝で、堂々の戦いぶりを見せ、パリ五輪の出場権を獲得することにも成功。多くの人の関心を集めて、次のステージへと向かっていきます。

日本バスケ界の発展にとって重要になりそうな2023-24シーズンですが、来週からBリーグが始まります。そして、10月7日からはB3リーグも始動。さいたまブロンコスは、本拠地にトライフープ岡山を招いて開幕戦を戦うことになります。あの沖縄でのまばゆい舞台とははっきり言って別世界ですが、決して快適とは言えない環境の下でもどうしてもバスケから離れられない、バスケが大好きな人々が集まっています。そんなB3リーグが、日本バスケ界の土台の大きな一部であることは間違いありません。

ブロンコスは、昨シーズンはレギュラーシーズンを2位で終え、勇んでプレーオフに挑んだものの、B2昇格がかかった1戦で敗れ、あと一歩で及ばなかった昨シーズン。あの悔しい思いをした選手達の大半は残留し、今年こそは、という思いが多くの選手達の間で共有されてシーズンを戦うことになります。

オフシーズンの補強も、効果的だったと思います。昨シーズンの主力選手の中で、エース格の加藤崇都選手がB2のチームに引き抜かれてしまったのが大きい懸念事項になりますが、それ以外の選手はほぼ引き留めることに成功しています。

ですが、一番大きいと思うのが、アシスタントコーチ兼通訳として昨シーズン東京八王子ビートレインズでアシスタントコーチを務めていた廣瀬慶介さんをブロンコスのアシスタントコーチ兼通訳として召集することができたことです。昨年度までは、泉秀岳ヘッドコーチが、戦術作りからそれをチームに落とし込み、試合の準備をする作業をすべて1人でやっていたので、正直仕事の量が多すぎたのではないかと思っています。プレーオフの昇格決定戦でブロンコスが敗れたベルテックス静岡は、何人ものベンチスタッフを駆使してブロンコスを分析し、最も勝てる可能性が高い戦術を選手達に落とし込み、大一番で勝利を収めました。やはり、ベンチスタッフの充実も強いチームには不可欠だと感じたので、そのための一手を打ったのは大きかったと思います。

ですが、それでも手ごわいライバルも多いB3リーグで、勝つことは決して簡単なことではありません。

やはり、昨シーズンのエース加藤選手が抜けたということは大きく、昨年と同じようにガードが試合を作り、点を取れるかはやってみないとわからないところはあります。また、昨シーズンは、シーズンの終盤にクリークモア・ウィル選手が日本国籍を獲得したことで、外国籍選手2人に加えてクリークモア選手が同時にプレーできたのですが、その分クリークモア選手のプレータイムがどうしても増えて、疲労が重なって大事なシーズン終盤にコンディションを崩してしまったことが、昇格を逃した大きな要因となってしまいました。外国籍選手は3人で回せていたのですが、帰化選手は1人だけで、しかもクリークモア選手の能力が高い分、彼がベンチに下がってしまうとチームのパフォーマンスが低下してしまった。この辺りは、クリークモア選手が下がっても代わりのフォワード陣がある程度その役割を担えるようになってほしいところ。特に、ミサカポ・パカ・ベニ選手は留学実績選手で、外国籍選手2人に加えて同時プレーができるので、期待したいですね。

この時期は、どうしても不安も期待も入り混じりますが、まずはこのチームのバスケが楽しみで、楽しみたいという気持ちが一番強いです。また、会場に足を運ばせていただきます。いいシーズンになるといいですね!

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