1年でこんなにフットサルを見たのは久しぶり | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。


2022年3月に京都から東京都町田市に引っ越してから、もう1年以上たちましたが、今年はよくフットサルの試合を見た1年でした。

町田周辺はFリーグ1部のチームがかなり多く、ペスカドーラ町田立川アスレティックYSCC横浜フットサルクラブ湘南ベルマーレ・フットサルクラブがひしめいています。そういった事情もあり、今年は1年でこんなに行ったのは久しぶりと言えるほど、フットサルを見に行くことができました。

ただ、近くに多くのチームがあるからと言って、試合の内容がそれほど面白くなければここまで通わなかったとも思います。私は、これまでもフットサルは行ったことがよくあったのですが、フットサルはサッカーよりも狭いコートでやりますので、針の穴を通すような正確な技術を選手たちが持っているのですが、反面広いピッチで行われるサッカーで見られる、大きなスペースを一気に駆け上がるダイナミックさには乏しく、面白みに欠けると思ったことも多々ありました。

ところが、今年見た試合は、いずれも見ていてまったく飽きない好ゲームが多かったです。競ったスコアになる試合が多かったことは、ついていたと言えなくもないのですが、レベルがとても上がっているという印象も感じました。スペースのない狭いコートを、正確に素早くドリブルしたり、鋭いパスを通したり。球際のコンタクトも激しくなっていて、そういった意味でも見ごたえ満載になっていました。

JリーグやBリーグのクラブが、お客さんからお金を取って試合を見せる娯楽として発展してきたのに対して、Fリーグのチームはもともと愛好家の集まりからスタートしているところが多く、その後市民クラブとして発展してきたところもあって、会場にいるのは選手の知り合いだったり、スクールで教わっている人たちだったりが多い印象でしたが、最近はどうなんでしょうね。地元のチームを応援しようと集まっている人も多い気がしましたし、どのチームも試合中はアリーナDJが会場を盛り上げるなど、ファンサービスにも力を入れていました。全てのスポーツがそうであるように、Fリーグも変化を続けている。そして私には、より見ごたえのある、より面白い方向へと変化しているように感じました。


湘南ベルマーレの試合
上:2022年11月11日、南足柄体育センター体育館にて

今シーズン、まず見に行ったのは湘南ベルマーレの試合でした。しかも、偶然ではありましたが他の会場に見に行った時も、ビジターチームがベルマーレだったことが多かったです。まだコロナ感染拡大防止の観点から、歌や声援を通じての応援は制限されていましたが、常に熱心なサポーター集団が会場に詰めかけて、太鼓を使って試合終了まで応援を続けていましたし、そしてアウェーの客席にも黄緑色のレプリカを着たファンの方が多かった。今季見た中では、一番応援に迫力がありました。


立川アスレティックの試合
上:2022年11月26日、立川市立泉市民体育館にて

立川アスレティックは、実は2016年にまだ府中アスレティックだった時に1度見に来たことがあります。当時は、まだ郷土の森総合体育館で試合をしていましたが、その後2018年から立川・府中アスレティックになってアリーナ立川立飛に本拠地を移し、さらに2022-23シーズンから立川アスレティックになって新たなスタートを切りました。




ペスカドーラ町田の試合
いずれも2022年12月4日、町田市立総合体育館での試合にて

ペスカドーラ町田も、同じく2016年に見て以来久しぶりに見に行きました。こちらは、当時からチアリーダーが盛り上げる会場の雰囲気も変わっていなかったので、「そういえばあの時もこんな感じだったな」と思いながら見てました。現在進行形でいろいろと変化をつけようという立川アスレティックのようなチームも楽しいですが、ペスカドーラみたいに揺るがない個性があるチームもあって、バラエティに富んでいるのもFリーグのいいところ。




YSCC横浜フットサルの試合。写真はいずれも2023年1月13日、横浜武道館での試合より

そして、2016年にはまだFリーグに加わっていなかったYSCC横浜も、見に行くことができました。こちらは、2020年にFリーグ1部に入ったこともあって、お客戦を楽しませる演出という意味では、まだ試行錯誤している感じですね。とはいえ、成績という意味では今年は大躍進の1年で、終盤までプレーオフ進出争いを繰り広げました。今後、どのようにFリーグの勢力図を改めていくか、期待が高まるところです。

ベルマーレも、ペスカドーラも、立川アスレティックも、YSCC横浜も、終盤までプレーオフ争いに絡みましたが、この中で最終的にリーグ戦3位までのチームに参加が許されるプレーオフ進出を果たすことができたのは、立川アスレティックでした。プレーオフ1回戦でバルドラール浦安を下し、優勝決定戦にまで駒を進めましたが、リーグ戦で圧倒的な成績を収めた名古屋オーシャンズに敗れました。日本フットサル界の絶対王者に君臨するチームは、さすがに強かったです。

そして、3月19日に行われた全日本フットサル選手権の決勝で、シーズンは正式に終了となりました。一発勝負のカップ戦では、Fリーグで猛威を振るったオーシャンズが、準決勝でベルマーレに敗れるという波乱が起こり、そのベルマーレも決勝でフウガドールすみだに敗れ、フウガドールが14年ぶり2度目の戴冠となりました。フウガドールは、私が浦和に住んでいたときにはちょくちょくホームゲームを見に行っていたので、懐かしいですね。そして、絶対王者のオーシャンズであっても、リーグ、カップの二冠は簡単ではない程度には、日本フットサル界の全体のレベルも上がってきています。

いずれにしても、6月に次のシーズンが始まるまで、しばらくのオフになりますが、次のシーズンが待ち遠しくなるような楽しい経験をさせていただきました。関係したすべての選手、関係者、ファンの皆さん、本当にお疲れさまです。また来シーズンも楽しみにしています!

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