アリーナ立川立飛 | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。

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アリーナ立川立飛
開場年2017年
集客可能人数3275人
アクセス立飛駅(多摩モノレール/立川バス・立21-2、立26、立27、立27-1系統)
より歩いてすぐ

(写真は、*1は2018年3月10日のB1リーグ・アルバルク東京サンロッカーズ渋谷の試合より。*2は2023年10月29日のB3リーグ・立川ダイスさいたまブロンコスの試合より。*3は2024年10月14日のFリーグ・立川アスレティックしながわシティフットサルクラブの試合より)



上:アリーナ立川立飛・外観(*3)
下:ドーム立川立飛・外観(*3)

東京都立川(たちかわ)市に、2017年11月にオープンした体育館。ちなみに立飛とは「たちひ」と読む。

この施設がある場所には元々アメリカ軍向けの飛行機を作る工場があったが、これが閉鎖された跡地の再開発計画の一環として作られた施設である。現在は多摩スポーツクラブが管理運営をしており、行政からは独立している。

最近ではトレーニング室や屋内プール、ボルダリングジムなどの設備が充実している自治体の総合体育館が増えつつあるが、立川市内では泉体育館や柴崎体育館などにそれらの施設が完備されているので、アリーナ立川立飛にはフロア1面と会議室4部屋だけが備わっているだけという簡潔な造りになっている。とはいえ、人口の多い立川市近辺においてはスポーツ用のインフラに対する需要は大きく、スポーツ教室などで利用される頻度が非常に高い。また、2018年8月には、附属施設としてドーム立川立飛と名付けられた施設も作られ、フロアが1面追加された。








上:内装・メインスタンドからバックスタンドを臨む(*2)
中上:内装・バックスタンドからメインスタンドを臨む(*3)
中下:内装・入口側からの眺め。イベントによってはオーロラビジョンを天井から吊り下げることもある(*1)
下:内装・奥から入口を臨む(*2)

ドームの方は客席がないので、イベントはアリーナの方で行われるが、キャパは3275人で、同じ年にできた1万人収容可能の武蔵野の森総合スポーツセンターと比べれば集客能力はかなり小さい。ただ、東京都23区外では、3000人から5000人規模の体育館は都の西の外れにある八王子町田にしかなく、より都心に近い中西部において同規模のアリーナができたことは小さくない意味を持つ。1万人規模のお客さんが見込めないようなイベントならば、武蔵野の森スポーツセンターよりもコンパクトな分コストが抑えられるアリーナ立川立飛の方が採算がとれるのだろう。

観戦環境は概ね良好で、フロアの面積が小さいので客席とコートの距離が近く、コート内のアクションが良く見える。また、コンパクトな施設なので歓声もよく響いて雰囲気はよく、音響もいいのでアリーナDJの声や音楽もよく聞こえる。イベントの種類によっては取り外し可能なオーロラビジョンを天井からつるし、映像やメンバー表、試合の残り時間と言った情報をお客さんに提供することもできる。新しくできただけあって施設は綺麗で充実しており、椅子も座り心地がいい。

ただ、2階の固定席に座ると、コートの手前側が座席と手すりに隠れてしまい、これが邪魔なのが残念である。客席の傾斜も少し緩く、上の方に座っても前に座った人の頭が視界に入ってしまう。観戦環境という意味で、少し課題もあると言わざるを得ない。






試合の眺め(上の2枚が*1、一番下が*2)。手すりと前に座ってる人の頭で、コートが隠れているのが残念

アリーナ立川立飛は、2017-18シーズンから2021-22シーズンまで、Bリーグの競合アルバルク東京が、主戦ホームアリーナとして使用していた。従来のホームアリーナであった代々木第二体育館が東京オリンピック前の改装工事で使用できなかった時期の代替会場扱いで、B1リーグのホームアリーナ基準(収容可能人数5000人)を満たしていないこともあってか、2022-23シーズンから代々木第一体育館にメイン本拠地を移した。もっとも、それ以降も年間何試合かはアルバルクの試合も開催されており、準本拠地のような扱いを受けている。

バスケでは、2017-18シーズン以降、毎年数試合B3リーグの試合も行われており、2022-23シーズンからは、新たにB3リーグに加盟した立川ダイスのホームアリーナとしても使用されている。




立川ダイスの試合前のハドルと、チアリーディングチーム「フェアリーダイス」のパフォーマンス(いずれも*2)

また、アリーナ立川立飛はFリーグの立川アスレティックのホームアリーナとしての認知度も高まっている。立川アスレティックは、2000年に府中アスレティックとして東京都府中市を中心にフットサルの市民クラブとして活動し、2009年にFリーグが発足した時にはトップチームがこちらにも加盟した。だが、当時の本拠地だった府中市立総合体育館のキャパが小さかったことも要因となって、2018-19シーズンから立川市でも試合を行うようになり、チーム名を立川・府中アスレティックと改称。2015年のオーシャンカップと2022年の全日本フットサル選手権優勝という実績を持っている。

2022-23シーズンから、Fリーグに加盟する男子及び女子のフットサル部門が立川アスレティックという名前で独立した。現在は、アリーナ立川立飛と立川市泉市民体育館でホームゲームを開催している。一方で、府中アスレティックもまだ市民クラブとして存続しており、若年層の育成や、社会人になってもフットサルを頑張りたい人たちの受け皿としての役割を担っている。また、府中アスレティックはサッカー部門も持っている。






上:立川アスレティックのホームゲーム開始前の整列
中:マスコット「アスレくん」
下:入口の反対側のゴール裏サポーター(すべて*3)

加えて、2018-19シーズンから開幕した卓球Tリーグの会場としても使用され、2020-21シーズンからはジークスター東京の試合を中心に日本ハンドボールリーグの公式戦の会場にもなっているなど、設備が整っている分競技レベルの大会でも引っ張りだこである。不定期なイベントだと、2018年9月には、東レパンパシフィックテニス選手権の会場としても使用された。この大会は例年有明コロシアムで行われるのだが、この会場も東京オリンピックに向けた改装工事のために使用できなかったため、アリーナ立川立飛に白羽の矢が立ったのである。本来1万人収容可能の有明アリーナで行うイベントを3000人強の会場でやった上に、奇しくもその年の全米オープンで優勝した大坂なおみ選手が出場するということで、前売券はすぐに完売した。

最寄駅は、多摩モノレールの立飛駅で、そこから歩いてすぐ。多摩モノレールは、西武拝島線、JR中央線、京王線、京王相模原線が乗り入れるので、都内在住であれば比較的アクセスがしやすいのではないかと思われる。立川が新宿から約30分ほどかかるので、他県から来るとなると少し遠いが、アウェーゲームの遠征としては許容範囲か。ただ、最寄駅が1つしかないので、帰りの電車はかなり混雑することは覚悟する必要がある。近くにららぽーと立川立飛があるので、少し時間をつぶしてから帰路に就くのも一つの手だろう。

Bリーグの時には会場に出店が並び、道路を挟んだ向かい側にららぽーとのフードコートもあるので、食事処にはそれほど困らないだろう。

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アリーナ立川立飛の公式ホームページ
立川アスレティック公式ホームページ
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