第一カッターフィールド/習志野市秋津サッカー場 | Stadiums and Arenas

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スポーツ観戦が趣味の筆者が、これまで訪れたスタジアム・アリーナの印象を綴るブログです。

習志野市秋津サッカー場/第一カッターフィールド
開場 1982年
収容可能人数 2100人
呼称の変遷 習志野市秋津サッカー場​(1982-2015年)
習志野市秋津サッカー場/フロンティアサッカーフィールド(2015-18年)
習志野市秋津サッカー場/第一カッターフィールド(2018年-現在)
アクセス 新習志野駅(JR京葉線)より徒歩約10分
秋津総合運動公園バス停(京成バス・幕11、13、津51、52、53、54系統、ハッピーバス海浜ルート上り)より徒歩約5分

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(写真は全て、2016年9月25日のXリーグ、オービックシーガルスLIXILディアーズの試合から)

 

上:メインスタンドから

下:メインスタンドを臨む

 

習志野市秋津総合運動公園内にあるサッカー場。2015年から3年間は、千葉県船橋市に本社を置く外壁塗装業のフロンティア社が命名権契約を締結していたため、フロンティアサッカーフィールドという呼称が付けられた。2018年からは、神奈川県茅ケ崎市に本社を置く土木業の第一カッター社が隣接する野球場ともども命名権を獲得し、第一カッターフィールドという呼称がつけられた。

 

秋津総合運動公園は1970年代に漸進的に造営され、サッカー場は1982年に開場した。1992年のJリーグ開幕に合わせ、名門古河電工サッカー部が千葉県でプロ化することを決定したとき、ホームスタジアムとしてまず候補に挙がったのは実はこの競技場だった。当時はまだ珍しかったサッカー専門スタジアムで、東京駅からJR京葉線一本で来れるというアクセスのよさが評価されてのことだったのだが、近隣の住民が騒音を懸念して反対したため計画は白紙に。最終的に古河は市原市をベースにすることを決定し、ジェフユナイテッド市原としてJリーグ開幕を迎えた。ジェフは2003年に千葉県広域をフランチャイズに指定し、市原市以外の拠点を設け始めたため、下部組織やレディースの試合、そしてトップチームの練習がここで組まれるようになっている。

 

柏の葉競技場フクダ電子アリーナができる前、千葉県ではサッカーの競技レベルで使用できるような施設の整った施設が少なかったため、秋津サッカー場は市原臨海球技場と並んで同県の公式戦大会で頻繁に使用された。1998年までは全国高校サッカー選手権の会場としても使用され(その後、2003年にも1度だけ使用された)、現在も高校サッカーの県大会序盤戦や、社会人地域リーグの会場になる。また、2002年と2010年には天皇杯の試合の会場にもなった。ブリオベッカ浦安がJFLに所属していた2016年と2017年にはホームゲームを行った実績もある。

 

サッカー以外だとアメフトのオービックシーガルスが習志野市に練習拠点を設けていることから、2013年以降同市をフランチャイズに指定。以来、年に1回はこの競技場でXリーグの試合を行っている。アメフトに特化したスタジアムは人工芝のものが多いのだが、ここでは、全面天然芝の会場で試合をすることになる。

 

 

 

サッカー場なので、プレイクロック、ダウンカウンター、残り何ヤードの表示などの設備は当然常設されておらず、特設の備品を用いていた(真上・下側)の写真の左側に時計が、そして、少し見えづらいが、左ゴールポストの裏にプレイクロックがある)。それどころか、このスタジアムには備え付けの掲示板や時計すらないので、それらすら試合を行う団体が持ってこなければならない。さすがに社会人の試合で手書きのスコアボードを見るのは初めてだった(真上・上段)。

 

全体的に、お金を出してスポーツを見に行く会場としては、やや設備が不十分な印象を受けた。どちらかというと、市民の方が草サッカーをしたり、競技スポーツでもせいぜい高校生レベルくらいが関の山ではなかろうか。掲示板や時計も備わっていないし、また、バックスタンド側や両ゴール裏は壁ではなくてネットが貼ってあるだけなので、外からでも試合の様子が見える箇所がある(観戦した試合では、運営スタッフがそれらの場所を見張っていて、お金を払っていない人が試合を観戦できないようにしていたが)。

 

また、この試合ではゴール裏やバックスタンド側にコーンとロープで即席の芝生席を作っていたが、明確に区切られた芝生席の区画があるわけでもない。メインスタンドも、屋根が備え付けられていない。スタンド中央部にしか屋根がないような競技場はいくつか見たことがあるが、この会場には全くない。この日は夏の蒸し暑さが少しぶり返したような天気で、日影がなかったのは少しきつかった。お出かけの際には天気予報をしっかりとみておいた方がいい。

 

              

 

 

上:芝生席から見た試合の様子

中:メインスタンドから見た試合の様子

下:ハーフタイムの様子

 

とは言え、メインスタンドに座ればピッチの様子も見易く、また会場がコンパクトな分スタンドの熱気も良く感じられた。一番上の写真を見ても解るかと思うが、メインスタンドがほぼ満員で、座る場所を探すのが大変だった。この日の試合では運営側だけでなく自治体も結構積極的にバックアップをしていたようで、ハーフタイムには全国区の実力を持つ習志野高校マーチングバンド部の演奏が聞けたし、近隣地域やジェフのマスコットが愛嬌を振りまいていた。ハーフタイムには、両チームのチアリーダーも加わってショーを行った。シーガルスは習志野市でアメフトスクールも開催しているみたいで、子供連れの方も多く、スポーツ自体もこの地域ではなかなか人気があるようである。この会場では年に1度(例年9月末)しか試合が組まれないので、ご興味があればぜひチャンスを逃さないようにしてほしい。

 

 

上:習志野市秋津野球場

下:千葉県国際総合水泳場

 

最寄駅はJR京葉線の新習志野駅で、そこから徒歩10分ほど。千葉県に在住の方であれば比較的交通の便がいい場所かと思うし、県外の人にとっても京葉線沿いということで東京駅から一本でこれ、かかる時間は別として交通の便自体は悪くない。駅自体は小さいが、駅前には複合商業施設があるので、試合前後の食事にも困らない。近くには高校野球千葉県大会で使用される習志野市秋津野球場に加え、千葉県国際総合水泳場もあり、こちらのベニューにご来場される方も多いかもしれない。

 

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初めてのスポーツ観戦をご検討されているなら

習志野市秋津サッカー場の紹介(習志野市公式ホームページより)