4年生引退企画
〜4年生の想い〜
本日の担当はサッカー部唯一の学生審判を務める本田大晟です。
普段は様々な試合で全国各地をまわっているためグラウンドに来ることは少ないですが、紅白戦や新人戦、新ルールの説明などスケジュールを合わせて吹きに来てくれました。
進出鬼没の彼を知らない部員も多いですが同年代の審判員の間では有名で、実はとても面白い人です。
そんな彼ならではの想いをご覧ください。
Vol.25 本田 大晟
『 サッカーの審判やってます 』
後輩たちは「本田大晟」って誰?って思うだろう。俺もフルネームで見たとき誰?ってなった。
実際、こいつが何やってるか全然知らない。
あ、審判として入部して、本気で目指してることだけは知ってた。
こいつがどんな性格か全然知らない。
あ、一緒に審判合宿で飲んだことがあるから、思ったよりノリが良いことだけは知ってた。
こいつの国籍もいまだわからない。
あ、生まれは中東系だった気がする。
あ、女関係だったら知ってることあった。たしかアジア系の女性と…。
ここから先は自分は言えないので、このように冗談を混ぜつつ、良い文を書いてくれることを祈ろう。
(福原健太/DF/県立浦和)
『 サッカーの審判やってます 』
こんにちは。経済学部4年の学生審判の本田大晟です。
さて、健太の紹介の通り1.2年生の皆さん、誰だこいつと思っている方が多いことかと思います。
そんなみなさん、初めまして。
立教大学サッカー部に学生審判として所属させてもらってます。普段は2級審判員として関東の試合とかを審判してる人です。生まれは日本です。女性関係も日本ですのでお間違い無く。
そもそもこのブログをまさか自分が書かせてもらえるなんて思ってもいませんでした。これまでの4年生のようにプレーヤーとして、部員としてなにも残せておらず恐縮ですが唯一の学生審判という立場から好き勝手に書いていきたいと思います。
さて、みんなの疑問はなぜ僕が本気で審判に取り組んでいるのか。ということでしょう。果たして需要があるのかはわかりませんが、今回は本田の生い立ちと共に審判との出会いとかをつらつら書いていくことにします。
僕は幼少期を5年間すごしたイギリスでサッカーを始めました。イギリスということでサッカーを始めるのはごく自然なことだったかと思います。イギリスではご存知の通り、めちゃくちゃプレーが激しく小学5年で日本に帰ってきて同じノリでプレーしたときに「ラグビーじゃねぇんだよ」と審判に怒られた記憶があります。笑
そんな僕のサッカー選手としての当時からの欠点は「ボールコントロールが下手くそ」ということです。はい。サッカー選手として致命的ですね。やっぱりラグビーをやってた方が良かったのかもしれません。
中学から立教池袋に入学し、1年から試合に出してもらえてました。でも相変わらず下手くそだったので選手で将来的に高いレベルにいるのは難しいだろうなと思い、サッカーに関わる別の方法を考えていました。
監督とかコーチとかももちろん考えていましたが、ちょうど僕が中学生の時に西村雄一さんがワールドカップの準々決勝を吹いたのを見て「審判ならワールドカップ行けんじゃん」的な単純な発想で中学3年の時に4級審判を取り、高校1年生の時に3級審判を取りました。
そこから高校では協会の公式戦をしながら、自分の部活の試合も出場するという感じでやってました。練習試合ではAチームで90分試合出たあとにBチームの試合で本気で審判したり今では考えられないハードさだったなと思います。
それで大学1年に上がる時に2級審判員に上がり、プレーをするのを止めて審判に専念することにしました。
と、生い立ちはこんな感じです。
さて、審判を始めてからあっという間に7年になりますが、「審判ならワールドカップ行けんじゃん?」という浅はかな考えはあっという間になくなりました。Jリーグを担当する審判員になるためにはJFL以上を担当するための1級審判員になる必要があります。1級審判員の試験を受けるためには継続的に関東大学リーグや関東社会人リーグで毎試合審判アセッサー(審判を評価する人。試合ごとに審判に10点満点で評価する)に見てもらい、高い点数を取り続ける必要があります。1級審判員になってもプレミアリーグU-18やJFL等で同じく高い点数を取りやっとJ3担当になります。
そう、本気でやってもほんの一握りしか1級審判員にはなれません。
さらに、ワールドカップに行けるのはJ1担当になったのち国際審判員になったうちの1人(副審含めると3人)しか行けません。審判でトップになるのも選手も同じくらい大変なことに気づかされました。
また、J1担当の一部プロフェッショナルレフェリーと呼ばれるプロ審判以外は全員働きながら週末に審判活動をしており、時に仕事をやり繰りしながら、家族をやり繰りし、、、
審判員にはオンザピッチ以外のマネジメント能力も求められます(上手いこと言った感)
ところで、よく「なんで審判やってんの?」と聞かれますが、面白いからです。
このブログを読んだ人の中から審判を始めたい!って思う人が出て欲しいので面白いところを3つあげます
1. サッカーの魅力(激しさとか巧さとか知性とか)を一番近いところで感じられるから
2. ゲームを担っている責任感に対するやりがい
3. 難しい試合をやりきった後は美味い酒が飲めるから(でも酒はいつも美味い)
あと僕は選手より審判の方が単純に向いているなと思います。
昔から仕切りたがりだし、選手やってた時もそんなにテンション上げてプレーするってより冷静に一個一個やっていくっていう感じだったし。
そんな理由で審判やっています。
なんか引退ブログというよりは審判紹介ブログになってしまいそうなので最後に僕の審判に対する思いとこれからの抱負を聞いてください。
みんなはあと少しでサッカー選手を引退することかと思います(きっと社会人で続ける人もそんな多くないはず、、)でも僕のサッカー人生はこれからも続いていきます、むしろこれからが勝負だと思っています。ワールドカップとかJリーグとか担当できるようになりたいと思います。とはいえ先述したように働きながら、審判員としても上を目指すのは本当に難しいことであるのを自覚しています。これから本当にJリーグ、ワールドカップを吹けるか、また、自分の環境が突然変わってしまえば5年後に審判員を続けていられているかもわかりません。
でも続けている限りは選手が良い環境でプレーができるように、試合が最高に熱くて激しく最高に面白くなるような試合になるようにゲームを導いていきたいなと思っています。
立教サッカー部の皆さん、学生審判として関わらせてくれた倉又監督、高校時代からのコーチ飛田さんをはじめにスタッフの皆さん、いつも仲良くしてくれた4年生を中心に選手全員に関わらせてくれて感謝しています。ありがとうございます。
そしてそして、最後まで文章力のない謎の審判紹介ブログを読んでくれた皆さんありがとうございました。これで万が一審判に興味を持たれた方は是非本田にご連絡いただけると幸いです、、、
あざした。
NEXT…Kye Maeda