山本祥一朗の酒情報 -98ページ目

山本祥一朗の酒情報

山本祥一朗の酒情報

「月下独酌」をはじめ多くの酒の詩を詠んだ李白は大酒家としても知られただけに、数ある中国の詩人の中でも、わが国では最も有名な存在ではないか。

「名を残す」ということは名誉なことであるが、今日のようにビデオが無かった時代では俳優の名声が映画として残ることは考えられなかった。写真にあるのはロサンゼルスの道路に残ったマリリン・モンローやゲーリー・クーパーなどの手形と靴形である。かつての俳優はこういう形で自分を残した。

それにしても「自分が死んだら何が残るか」と考えるのは、多くの人が晩年になったら考えることではないか。

わが国の若山牧水や種田山頭火は、酒の詩を遺したことで今もって語られることが多い。大酒と詩によって名を遺すのは中国の李白や白楽天ばかりではない。

福島県南白河の寺には、徳利の上に酒盃をかぶせた形で「米汁呑了居士」の名を刻んだ小原庄助さんの墓がある。

久しぶりに銀座の百貨店酒売場を見てきた。中元の売行きの様子など見たが、昔と違って名の通った百貨店だから、名の通った酒だから、ということで売れている気配は全くなくなっていた。

三越では 7月22日で中元コーナー特設は終わっていたが、これまでに力を入れていた新潟の銘柄(ここへは従業員が研修に行っていた)がよく売れたわけではない。今は酒売場には一ノ蔵がセールスに並んでいて、11月の椿山荘の催しなどを知らせてくれた。

松屋は昔から取り扱いの蔵元を大切にしていて新しい取扱いは少ない。売場の女性が熱心なのも好感が持てる。松坂屋が改装中なのはご承知の通り。有楽町駅に近い成城石井などは日本酒の取り扱いはほんの数銘柄。ワインと食品の方に注力しているが、名の通った菜園のバナナだからと、3本で税込303円という姿勢には恐れ入った。

講演の際などには具体的な酒名を入れて話題にするのだが、形に残る媒体ではこの程度にしておく。新宿の百貨店などは次回に。