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山本祥一朗の酒情報

山本祥一朗の酒情報

野球の強い選手が多いことで知られるドミニカの話である。

私は著作歴は40数年になるが、写真にあるのは有楽町のマリオンで著作20年のパーティーを開かれた時に、壇上で祝辞を述べてくれたドミニカの日本大使である。そばに「日本酒」の樽があるとうのも、この大使が大の日本酒ファンということでもあった。この大使によれば、日本酒ほど奥行きの深い酒はないという。

このビルの地下には、当時「酒蔵」という名の売場があり、西武の堤清二さんの依頼で私がそこのアドバイザーだったことの縁による。

そこに商品を入れていた人に福本順男さんというバイヤーがいらっしゃって、この人も大の日本酒党だが、ドミニカからの商品も多く手がけていた。今では私と西武との縁は薄くなったが、福本さんからは盆、暮れのご挨拶を頂くなどしている。

『酒つながり』の拙著では触れていないが、このような酒での縁を振り返ると、どこまでも広がっていく。

ある蔵元の話に興味があったので、その人にまつわる話を集めてみたことがあった。そこで 1冊の本にするつもりで知り合いの編集者に話してみたが、ご当人の買い上げの部数によっては出版するところはある、という。

これまでに数多くの本を書いてきたが、買い上げの部数次第、などという経験はないので、そのままになっている。

昨今では出版不況ともいわれて、写真(これは平成18年4月12日に読売新聞に掲載)のように、この当時から自費出版を請け負って予約金を受け取ったままで倒産する出版社があった。この会社など、その2年前までに年間401冊もの出版を請け負っていて、これは全国の出版社のうちでも20番目に多い部数だった。それが2年後の倒産である。

この会社は、自費出版では事前に買い取りとして 120万円ばかりを振り込ませていたとか。それでいて出版されない執筆者が250人もいたというから、ひどい話ではないか。

出版は簡単に考えない方がいい。

近頃はやたらに著作を出しているが、その原点から今日に至るまでをまとめた曽野綾子の『この世に恋して』(ワック)は、曽野綾子という作家の考え方の流れがうまくまとめられていて、続々と書いているのもよく分かる。

不仲だった両親の離婚や、クリスチャンとしての考え方、評判の悪かった日本財団の会長を引き受けた経由、ペルー大統領だったフジモリ氏をかくまった話などが、流れるように語られている。この人もまた私より3歳半ほど年長だが、前著同様にすっかり酔わされた。

慎太郎の酒好きはよく知られている。寂聴も父の遺伝で酒は強いといわれているが、今は年齢相応らしい。