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山本祥一朗の酒情報

山本祥一朗の酒情報

『サラダ記念日』という歌集でデビューした俵万智が『百人一酒』(文藝春秋)という酒の本を出している。

この原稿は朝日新聞大阪版の夕刊に、週一回連載したのをまとめたもので、最初は百回を予定していたが、勢いあまって百八回となり、煩悩の数になった、と著者はいう。

内容の酒は種類がすべて及んでいて、それも無類の酒好きの筆になるところが面白い。
百円居酒屋の話があれば、ラスベガスへ行く飛行機の中でドン・ペリを空けた話、ベルギーへ行って地ビールに目覚めた話、日本酒の水割りの話まで、さすがに酒好きの好奇心を満たしてくれる。なにしろ二日酔いをしたことがないという人だからとことん飲みまくる。

飲みに出かける前に本屋に寄って、買うまでもないから、これから飲む酒の話でも立ち読みしていけばいい酔い心地にあること請け合い。

大相撲の東京場所は、天皇陛下の斜め横の2階席のチケットを頂いているので出かけている。特に贔屓の力士というわけではないが、感じのいい離島の隠岐の島出身の隠岐の海(これは島の隠岐誉の蔵元の銘柄にもある)が好きだ。昨年結婚していて、結婚直後の場所はよく注目されるので心配したが、この日は大砂嵐に勝って7勝目。まずまずだった。

昔は日本酒の蔵元が懸賞にもよく出していたが、いまは灘の大関が関取の大関の好取組の時に、多くの懸賞旗の最後にやや離れて(目立つため)出している程度。かつては初代若乃花に酒造組合が日本酒大賞として百万円を贈ったこともあった。「日本酒をよく飲めば、肌によく相撲も強くなる」といったとか。

今では大手のビールメーカーが土産袋にまで広告を打ったりしているが、日本酒の宣伝はない。写真は昨年から場内に立った遠藤の看板で、顔を出せばダッコされる図となるサービス。

「ナポリを見て死ね」というのがあるが、ナポリがそれほどの美観と思えない。それよりもビール党を自認するなら「オクトーバー・フェストに参加して死ね!」といいたい。

ミュンヘンのこのビール祭りは世界最大の名に恥ずかしくない。私が最初に参加したのは東西ドイツが合併する直前で、開催前のパレードは8,000人の参加で延々10㎞にも及んだ。

当時1ℓジョッキが7.1マルク。これをウェイトレスがいつくも抱えて持ってくる。その時の大会委員長は女医さんだった。この人にインタビューをした(写真)が、この準備のために一年がかりで取り組んできたという。
参加は期間中に700万人。この人たちがいくつものパビリオンに収まって気勢を上げていた。

ミュンヘンの水は炭酸塩の硬度が高いからよく炒って黒くした麦芽とマッチしていて旨い。ただ、場内には仮設のトイレがあり、日本のそうめん流しのように桶を傾けて配置してあるが、それが行き届いていないところは湿地帯のようになっていた。今は少しは改善したと聞いている。