飲んべえ歌人の飲みっぷり | 山本祥一朗の酒情報

山本祥一朗の酒情報

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『サラダ記念日』という歌集でデビューした俵万智が『百人一酒』(文藝春秋)という酒の本を出している。

この原稿は朝日新聞大阪版の夕刊に、週一回連載したのをまとめたもので、最初は百回を予定していたが、勢いあまって百八回となり、煩悩の数になった、と著者はいう。

内容の酒は種類がすべて及んでいて、それも無類の酒好きの筆になるところが面白い。
百円居酒屋の話があれば、ラスベガスへ行く飛行機の中でドン・ペリを空けた話、ベルギーへ行って地ビールに目覚めた話、日本酒の水割りの話まで、さすがに酒好きの好奇心を満たしてくれる。なにしろ二日酔いをしたことがないという人だからとことん飲みまくる。

飲みに出かける前に本屋に寄って、買うまでもないから、これから飲む酒の話でも立ち読みしていけばいい酔い心地にあること請け合い。