「芝浜」などは有名な落語で寄席でも耳にすることが多いことです。

酒で駄目になってしまう魚屋の熊さんとそれを支える女房の話ですが、「酒で駄目になる」という部分が実に僕の心に響くことであります。
ま、それは置いといてでございます。
紆余曲折ののちに主人公の熊さんが心を入れ替えて一生懸命に真面目に働いたおかげで、行商から立派な店をもって繁盛をさせる所まで行きます。
小商いでも、一生懸命に真面目に働けば報われる。
落語ではよく出てくる状況でもあります。
落語という物語の中のこととはいえ、この「一生懸命に真面目に働けば報われる」という部分が、どうも、この頃は軽んじられているような気がするのです。
世の中には色々な仕事があって、それぞれが、大事な役割を担っているのですが、「一攫千金」的な感じでお金を儲けることの方がもてはやされているような気がしないでもないのです。
「お金さえ儲かれば良いんだ!」的な感じでしょうか……。
ま、お金に執着する坊さんも一杯いるのですが(笑)
物欲をすてろ!とか、お金に囚われるな!とかではなく、もう少し「一生懸命、真面目に働く」といった部分が、大事にされて、評価されるような世の中であればと思うのです。