化粧品メーカーさんや、製薬会社などが色んなサイトを作っていますが、開発された保湿成分の紹介が多くて、基本となる保湿成分について、最近は説明が少なくなっていることに気づきました。
第一三共ヘルスケア
花王
全薬工業
だいたい、同じことが書かれています。
肌のうるおいを保つ、3つの保湿因子。
肌の表面には「表皮」があります。肌のうるおいを保つ3つの「保湿因子」は、表皮のいちばん上の層の「角層」にあります。この角層が、肌のバリア機能において大きな働きをしています。では、3つの保湿因子を順番に見ていきましょう。
1つめの保湿因子は、角層の表面にある「皮脂膜」です。主にトリグリセリドや遊離脂肪酸、スクワランなどで構成され、肌全体を覆いながら保護しています。
2つめの保湿因子は、角層細胞の中にある「天然保湿因子(NMF:Natural Moisturizing Factor)」です。天然保湿因子は、その半分が肌のうるおいの素でもあるアミノ酸で構成されていて、角層の中で水分を抱え保持する役割があります。
3つめの保湿因子は、肌のうるおいを保つ最も重要なカギともいえる「細胞間脂質」です。角層細胞の間にある脂質のことで、「セラミド」を中心とした脂質が水分を挟み込んで、何層にも重なっています。角層のうるおいの80%以上は、この「セラミド」などの「細胞間脂質」が守っています。
で、天然保湿因子のNMFって、何なのでしょう?
天然保湿因子とは、角質細胞中に遊離状態で存在し水分を保持する働きもつ水溶性低分子の総称であり、「NMF:natural Moisturizing Factor」とも呼ばれます。
しかし、これらには、成分のことしか書いてないのが非常に残念です。
誰が天然という翻訳をしたのかまではわからないのですが、どちらかというと、生きる上で必需品として体内に存在する成分と思っていただければと思います。
人間は、食べ物を食べて、色々な成分を吸収し、体の中に蓄え、代謝し、排出する。ということを繰り返しています。
しかし、人間は、エネルギーを代謝するわけですが、代謝したものがすべて安全というわけではありません。なので、それを体に安全な物質に変えたりしています。人間は、成分を無駄なく使うシステムができているんです。本当に凄い。
次回は、これらNMFの代表的な成分について、ちょっとずつ解説していきたいと思います。