【イラスト】海をめくる手袋(ダリえもんとマグリッ太シリーズ) | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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Le gant de soulever la peau de l'eau.

The Glove of Lifting the Skin of the Water.

Les séries de Dalíémont et Magritta.

The Series of Dalíémon and Magritta.

画材:アクリル絵具・ケントボード(A4)

完成:2020年4月13日(修正:4月13日)

発案:1998年以前

 

しずか : あら、いけない、

大事なネックレスを海の中に落としちゃったみたい。

 

のび太 : どうしよう、ドラえも~ん!

 

ドラえもん : ようし、それなら…

う~み~を~め~く~る~て~ぶ~く~ろ~!!

 

しずか : あッ、見つかったわ、ありがとうドラちゃん、ステキッ♡

 

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やっとです。

 

やっと形にしました。

 

私は若い頃から、

マグリットなどの写実的シュルレアリスム絵画と、

ドラえもんの道具によって起こされた現象が、

何だか似ていると思っていました。

 

でも、同じことを考えている人が、

どうも他にはいない様なのです。

 

これは不思議に思っている事です。

 

せいぜい、タイムトンネルの壁面に出ている時計と、

ダリの「記憶の固執」に出ている時計が似ているぞという程度。

 

また、マグリットにご執心なのは、藤子・F・不二雄先生ではなく、

藤子不二雄A先生の方だったりします。何故?

 

取り敢えずこれで「これは」と思う作品が形に出来たので、

ホッとしています。

 

只、もっと写実的に描けていればなあと思っています。

3DCGなら、陰影とか計算して作れると思うので、

恐らく簡単に描けるのかも知れません。

 

でも、在り得ない状態を描く訳で、

それなりの想像力とか技術力が必要でしょうね。

要は、トリックアートですよ。

私にCG制作技術が備わっていたとしても、

こういったものを作れていたのかどうか?

 

シリーズの前作です↓

【イラスト】無謀な企て筆(ダリえもん&まぐりっ太シリーズ)

2018年4月18日

 

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この作品を思いついた年は正確には分からず、

只はっきりしているのは、1990年代という事。

 

この作品のアイデアだけは、

個人誌「特学いちねんせい」(1999年1月号)

大塚聰関連書籍一覧

2007年11月5日

掲載の、

「マグリえもん」

というイラストで軽く紹介しています(画像左上)。

このイラストを描いたのが1998年頃なので、

少なくとも1998年には思いついていたのが分かります。

こんなオバカな個人誌を作っておりましたよ。

伝説の雑誌「GON!」を思わせる?

「しましまとらのしまじろう」とか「にこにこぷん」とか。

見出しだけでも、今見るととても恥ずかしい。

封印したい気分です(苦笑)。

「○害音楽広場」は「○害塩化ビニール」に引っ掛けています。

「人間大學レコード」に似た傾向の?レーベルです。

 

何故、思いついた当時描けなかったのかというと、

早い話がADHDのせいです。

 

アイデアが沢山湧きすぎて、

一つのアイデアばかりに集中できなかったのです。

だから、アイデアを軽く提示する事しかできませんでした。

 

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元ネタをご紹介します。

 

Twitter

水の陰で眠っている犬を見るために、

海の皮膚を慎重に持ち上げる6歳のダリ

Dali à six ans soulevant avec précaution la peau de l'eau

pour observer un chien dormir à l'ombre de la mer(1950年)

 

Twitter

海の皮膚を引き上げるヘラクレスが

クピドを目覚めさせようとするヴィーナスにもう少し待って欲しいと頼む

Hercule soulevant la peau de la mer demandant à Vénus d'attendre

un instant avant de réveiller l'Amour(1963年)

 

前作は、ルネ・マグリット(René Magritte)でしたが、

今回は、サルバドール・ダリ(Salvador Dalí)です。

 

ドラえもん一行の海水浴中、

しずかちゃんが海の中で無くし物をしてしまい、

ドラえもんが何かひみつ道具を出して

解決した的な話があった様な無い様な。

 

人間の記憶は嘘を吐くといいますので、

もしかしたら記憶違いかも知れません。

 

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最後に、他の人による同じ傾向の作品を見つけたのでご紹介します。

 

Twitter

ギイ・ビルウ(Guy Billout)という、

フランス出身のアメリカのイラストレーターによる作品です。

Twitterでたまたま知ったのですが、

彼の他の作品も見てみると、

マグリットの路線を継承した様な作風なのが分かります。

但し、マグリットに比べて立体感は弱めで、少し平面的です。

 

こちらもTwitterで知った画像なのですけど、

誰がこの画像を作成したのか不明です。

この画像を出していた人自身による作品では無い様です。

ゴミの不法投棄を諷刺した画像なのでしょうけど、

既存の画像を使って割りと違和感無く作った所は凄いと思いました。

 

私が「海をめくる手袋」のアイデアを思いついた時、

しずかちゃんが浜辺で波を捲っている所を、

のび太とドラえもんが横から見ているという

単純な構図の絵を描こうと思っていました。

上で示したギイ・ビルウや海洋投棄諷刺画像(仮称)に近い構図です。

 

が、それだと絵的に単純でつまらないと思ったので、

躍動感のある絵を描こうと思ったわけです。

なので、今頃の完成でも悪く無いと思っています。

 

まあ、最初に思っていた構図の絵も、

別バージョンで描こうかなとも思っています。

 

そんなわけで、ここまでにいたします。