【イラスト】無謀な企て筆(ダリえもん&まぐりっ太シリーズ) | 妄想印象派 自作のイラストや漫画、アニメ、音楽など

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「無謀な企て筆」で無謀な企てを試みたために最悪の事態を招いてしまったのび太くん

画材:製図ペン・アクリル絵具・ケントボード(A4)

制作期間:2017~2018年4月3日(修正:4月26日)

発案:1990年代

 

◎無謀な企て筆◎

空中に思い通りのものを描き出す事ができる筆。

また、描かれたものもその機能を有している。

たとえば、描かれたものが“生物”なのであれば、

生命を宿すことができる。

なので、取り扱いには極めて厳重に注意を要する。

製造:マグリット社

 

やっとこの作品を上げられました。

 

20年以上前からずっと思い続けていた事の一つを形にしました。

 

「ドラえもんの道具によって引き起こされた現象」と

「マグリットの作品内容」が何だか似ているぞ、

という思いです。

 

元ネタはこちらです↓

無謀な企て(1928年)
La tentative de l'impossible

La tentative de l'impossible (1928) de René Magritte - France Culture

 

今から丁度20年前に制作した個人誌に、

その思いを簡単なイラストで綴っております。

 

ところが、同様の主張を私以外で唱えている人を全く見ません。

せいぜい、タイムトンネルの内壁の柄と、

ダリの「記憶の固執」の時計の形が似ている、

という意見くらいです。

 

そういった諸々の話は、こちらの記事に書いております↓

【漫画】ドラえもん のび太のセーラー服

 

20年以上も前から訴え続けていても

(訴える場所自体もまともに無かったし)

全く反応も何も無い。

 

そこで、ちゃんとした絵画という形にすれば、

説得力が出るだろうと思ったのが、本作の目的です。

 

「もっと早くから思いついていれば良かった」

というべきなのかどうかは、よく分かりません。

 

少なくとも、20年前に、簡単なイラストにしているわけですから。

「ちゃんとした絵にしたい」という意識はあったと思います。

 

当時は、ADHDの症状が強く出ており、集中力が無くて、

形にしたくても中々できない悩みがありました。

 

アイデアが出すぎて何から手を付けるべきか分からず混乱し、

結局何もできない、中途半端(未完)で終わる、という感じ。

とにかく、上手くまとめる事ができない。

 

今は、症状が大分和らいできたという事もあり、

「とにかく完成まで頑張ろう!!」という姿勢で制作していますので、

色々と何とか形にできています。

 


 

「ダリえもん&まぐりっ太」というサブタイトル、シリーズ名ですが、

20年前に「マグリえもん」という言葉を考えたものの、

余りにも語呂が悪く、常々名称を変更しようと思っていました。

 

このシリーズの続編は幾つか考えてあるのですが、その中の一つに、

サルバドール・ダリの「海の皮膚」をネタにしたアイデアもあります。

(ネタバレ失礼)

 

なので、マグリットだけでなく、ダリもカバーしているという意味で、

このサブタイにしました。

 


 

森美術館の「ドラえもん展」を見たという知り合いの画家桜井貴氏より、

この本を見せて貰いました↓

 

「ドラえもん展」を記念して、

ドラえもんをはじめとした藤子・F・不二雄先生の作品の中で、

アートにちなんだものを集めた作品集ですが、

なんと、私の主張を裏付ける?作品を幾つか見つけました。

 

画材が油彩とクレヨン、支持体が空中と紙、

という違いはあるものの、

「本物クレヨン」「無謀な企て」は設定がちょっと似ている?

 

「クマのプー太郎」(中川いさみ)に

「空中に左官する」左官屋さんは出てきましたが。

 

「つづきスプレー」「けしきカッター」

「人間の条件」にちょっと似ている?

 

人間の条件(1933年)
La condition humaine

The Human Condition (Magritte) - Wikipedia

 

「似た様なネタがあるのではないか?」

という私の長年の疑念が解決した瞬間でした。

 


 

実は、「無謀な企て筆」制作の後押しをしてくれたのは、

「ド×え×ん展」という企画でした。

 

本家の「ドラえもん展」に対抗するという、

死体画家として高名な笹山直規氏の発案ですが、

その企画に、前述の桜井氏が私を誘ってきたわけです。

 

対抗といっても、発表媒体はブログなんですけど、

それでも嬉しいに違いありません。

 

「美術闇市」に掲載されておりますので、

その他の作家の作品もご覧あれ!!

ド×え×ん展 : 美術闇市 Art Black Market

 

ちなみにその笹山氏なんですが、

つい先日まで大阪で個展「SOMEBODY」(AIDA Gallery)

を開いていたので行って参りました。

 

 

アメリカに飛んでいってしまうそうで、何だか寂しい気はしますが、

彼の気骨ある発言は、今時珍しいと思わせるものがあり、

こういう人は貴重だなと思いました。

 

実は、笹山展鑑賞の前に「大阪のアキバ」こと、

日本橋にあるアングラなスペース、モモモグラで、

「樹海のひみつ展」(モモモグラ)という写真展を鑑賞。

 

奇遇にも「樹海」というのからお察しの通り、笹山的要素のある展示でした。

入場無料でしたが、いうまでもなく年齢制限アリでした。

 

如何にも、夏休みの小学生のための企画みたいなポスターなんですけどね。

アングラ雑誌「GON!」を思い出します。

 

AIDAギャラリーでは毎週土曜日カレーパーティが行われていたそうで、

(笹山展の期間中だけ?)私もご馳走になりましたが、

関西方面に来た時は必ず立ち寄る武庫之荘の居酒屋に行く為途中で離脱。

 

十三駅構内で手塚治虫生誕90周年の巨大ポスターを発見!!

 

そんなわけで、続編はいつ手掛けられるのか不明ではありますが、

何とか形に出来れば良いなとは思っております。