エンバクとバナナのブルース(Der Hafer und Bananenblues)
映画プロデューサー(Filmproduzent):
アルミン・ランク(Armin Lang)
グラフィックデザイナー(Grafiker):
ヴェルナー・クライン(Werner Klein)
フォルカー・ランク(Volker Lang)
放送(Rundfnk):
南ドイツ放送(SDR, Süddeutscher Rundfunk)
南西ドイツ放送(SWR, Südwestrundfunk)
公式サイト
http://www.aeffleundpferdle.de/
Wikipedia
Äffle und Pferdle - Wikipedia, Deutsch
よく分からないのですが、
ドイツ南西部のシュヴァーベン地方(Schwaben)の、
観光促進を目的とした、いわゆる“ご当地キャラクター”の一種でしょうか?
(断言はしません)
1960年代に登場した、ショートアニメらしいです。
まず目を惹いたのは、“腹出しルック”です。
お茶目さを出そうとしたんでしょうか?
エッフレもプフェアドレも、常時ではありませんが、腹出しルックします。
ケモショタ好きケモおっさん好きにはたまんないのでしょうか?
グッズを探した所、ソフビ(?)人形、縫いぐるみ、着ぐるみ、
漫画本、Tシャツ、マグカップ、DVD等があり、
Pferdle Werbefiguren - Meine Schwäbische Helden
ズィルバー・ブルネン(Silber Brunnen)
という、
地元の飲料会社のマスコットキャラクターとしても起用されています。
SilberBrunnen | Wir sind Schwaben!
Äffle und Pferdle in Ihrem E Center Matkovic in Kallenberg
プフェアドレは、
1986年度ヨーロッパ陸上競技選手権大会 - シュトゥットガルト
(Leichtathletik-Europameisterschaften 1986 in Stuttgart)
のマスコットにも起用されたそうです。
Antike Werbefigur von Äffle und Pferdle SWR - PicClick • Search eBay Faster
Orig gum mascot Europ Athletics Champ STUTTGART 1986 - eBay
他に興味を惹いたのは、言語ですね。
画像検索してみると「ond」という見慣れない単語が出てきます。
一瞬で「undはシュヴァーベン方言ではondなのかな?」と思いました。
エッフレとプフェアドレには、シュヴァーベン地方の方言である、
シュヴァーベン語(Schwäbische Dialekte)を喋らせているようです。
『エンバクとバナナのブルース』の歌詞はコチラにでています↓
Pferdle und Äffle - TV-Nostalgie
しかし、接続詞がondではなくundなのは何故?
「Das isch」あるいは「Das ischt」と出ていますが、
標準ドイツ語の「Das ist」(英語の That is に相当)が、
シュヴァーベン語ではこうなるのでしょうか?
YouTubeに、シュヴァーベン語が出ています↓
「オンダー・・・」という言葉がやたらと出てきますけど、
意味は恐らく「えーと、それから・・・」という感じなんでしょうかね?
(断言はしません)
シュヴァーベン語、標準ドイツ語(Hochdeutsch)、
英語の説明が出ていますね。
シュヴァーベン語は、表記と発音の関係がどうなのか?
標準ドイツ語と同じなのか違うのか?知りたいと思いました。
取り敢えず『エッフレとプフェアドレ』と日本語表記しましたが、
これで実音に近いのかどうかは分かりません。
『エンバクとバナナのブルース』の歌詞にある単語「trabenswert」は
「トラベンシュヴェアト」、「Pferd」は「プフェアト」と聴こえるので、
語中の「er」を「エア」と発音すると見做し
「Pferdle」を「プフェアドレ」としました。
でも「Haferblues」を「ハーフルブルース」と言っているのが気になる。
「Doppelzentner」は「ドッペルツェントナー」という風に
「p」の二重子音が気持ち詰まっている様に感じたので、
「Äffle」を「エフレ」ではなく「エッフレ」としました。
興味深い話が満載です↓
ドイツ語の方言 - その他(語学) 解決済み| 【OKWAVE】
「Ich」は「イヒ」ではなく「イー」なのですか?
で、その質問コーナーで紹介されていた、
標準ドイツ語:シュヴァーベン対訳表↓
Schwäbisch schwätza - Schwaben, Schwäbisch, Schwabenland
なるほど、不定冠詞は、英語と同じ「a」ですか。
それから「isch」は、標準ドイツ語の「ist」、
英語の「is」に相当するシュヴァーベン語らしいというのも分かりました。
シュヴァーベン語による解説でしょうか?↓
Äffle ond Pferdle | Department of Computer Science - Cornell University
こちらにも、『カラス麦とバナナのブルース』の歌詞が出ています。
この記事は、本来アニメーションを紹介するのが目的なので、
シュヴァーベン語についてはこの辺りで切り上げます。
日を改めてきちんと取り上げたいと思います。
そういえば、ご当地性を強く打ち出したアニメと言えば、
日本では、戸越銀座を舞台にした
ゴーゴー五つ子ら・ん・ど
というアニメーションが10年前にやっていました。
Let's Go Quintuplets! | | STORY | TV2 | tvnz.co.nz
また、ドイツには他にも“ご当地アニメ”があるのです。
それについてはまた今度。
【追記】2014年11月6日
発音サイトで「Äffle und Pferdle」の発音を調べてみた所、
「Äffle」は「エッフレ」、「Pferdle」は「プフェアドレ」と聴こえました。
Äffle und Pferdle の ドイツ語 の発音 - Forvo
つまり、日本語の題名は「エッフレとプフェアドレ」で良いという事ですね。
それから「Der Hafer und Bananenblues」を、
「燕麦とバナナのブルース」と訳していましたが、
「燕麦」はドイツ語で「Saat-Hafer」であり、
「Hafer」は「カラスムギ属」だそうです。
でも、野生のカラスムギを栽培したものが
「燕麦」であると言われている上に、
「Hafer」は「燕麦」の意味としても使われているとの事なので、
引き続き「エンバク」として出します(漢字表記をカタカナにしました)。
【追記】
1、2、4~6枚目の画像追加(2018/8/24)