心のマネジメントは「慌てないで 焦らないで 諦めないで」 | 桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

★職業:講師 ★専門:ストレスマネジメント アンガーマネジメント コミュニケーション危機管理 ★特徴:「あたま・こころ・からだ」をととのえる ★㈱コミュニケーション・デザイン結 代表

胸が張り裂けそうな気持でニュースを聞き

日本全体が悲しみと恐怖で包まれている気がします。

Photo by Phil

 

どんなに日頃

心と体を調えていても

 

人は

悲しいことがあったら涙を流し

辛いことがあったら心が重くなり

苦しいことがあったら逃げ出したくなります。

 

心の免疫力をテーマにして

ストレスマネジメントの具体的な方法を

伝える機会が増えました。

 

昨日は

「初めてのマインドフルネス」というタイトルの

市民セミナーが苫小牧で企画してくださったので

 

登壇するために車を運転し

会場に向かってる途中の臨時ニュースで

事件を知りました。


事件の被害者の方々や

ご両親、また学校関係者の方々は

心がナイフで抉られたような

辛さを感じているかと思うと

 

運転中

涙が流れました・・・。

Photo by Phil

 

このような思いがけない出来事は

心の免疫力には関係なく

皆の心を深く深く傷つけます。

 

加害者の学生時代のイメージは

「大人しかった」というイメージのようですが

 

釣り針のように

私の心にひっかかりました。

 

怒るとかっとすることがある人物という

エピソードもあったにも関わらず

 

人は一番長く見ている

外見・表情・行動で

人物を評価します。

 

無表情・発言の少なさが

温厚で冷静だとは限らないのに

そう誤解してしまいがちです。

 

かっとなるという表現から推測すると

それまでずっと我慢してきて

エネルギーは静かにたまり続けて

 

あるとき限界に達して

そのエネルギーは外側に向かい

歯止めがきかなくなったことが

あったのかもしれません。

感情のマネジメントに関して

日本人は得意ではないのに

 

精神論が先行して

感情を抑え込む習慣を先に身につけがちです。

 

そのため感情自体を

きちんと理解しないまま

大人になってしまい

自分の感情をうまく処理できません。

 

心の免疫力が低いと

些細なことで感情は暴走します。

 

心は、コントロールは殆どできません。

揺れ動く心を冷静に保つことなどできません。

 

これはアンガーマネジメントを伝えているうちに

気付いたことです。

 

コントロールは不可能ですが

マネジメントはやる価値があります。

 

マネジメントはどうにかこうにかして

自分の求める状態にしていく

努力をし続けることだと私は考えています。

私の知人に

こんな口癖の人がいます。

 

嫌なことがあると吐き捨てるように

「所詮、その程度の人間なんだよ」

他人への厳しい評価ですが

聴いた側は心が苦さを感じます。

 

そして

この人は私も失敗すると

心の中でそう評価しているかもしれないと感じ

距離を置きたくなります。

 

でも

本当は人に期待し

何度も失望したり傷つき

 

その思いを二度と味わないために

 

心が慌てて そう思い込み

心が焦って そんな言葉を言わせて

心が二度と他人に期待しないよう

自分の心が諦めるように

 

何度も何度も

そう言っているかもしれない。

人の心は

言動から簡単に推測し

決めつけることなどできません。

 

でも

全ての行動には理由があり

全ての発言にはその人なりの根拠がある。

 

コミュニケーションは

私は得意ではないので

コミュニケーションの危機管理講師になりました。

 

だからこそ

答えを見つけるまで

 

慌てないで

焦らないで

諦めないで

 

こんな事件が二度と起きないよう

私のできることを考え続けます。

 

Photo by Phil

 

このような事件があると

心の免疫が高くても心はダメージ受けます。

 

私は携帯で

スリープタイムというアプリを使っていて

常に波の音やフクロウの声を

環境音として小さくかけています。

 

音楽だと思考で考えたり

感情がゆさぶられるので

副交感神経優位にするように

 

思考や感情が刺激されない

静かで落ち着く環境音がお勧めです。