あなたは大切な人を助けられますか?<CPRとAEDの本質> | 桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

★職業:講師 ★専門:ストレスマネジメント アンガーマネジメント コミュニケーション危機管理 ★特徴:「あたま・こころ・からだ」をととのえる ★㈱コミュニケーション・デザイン結 代表

あなたの大切な人が目の前で倒れたら?
そして声をかけても返事がなかったらあなたはどうしますか?
バイク 


慌てて119番に電話をかけますよね?
その後はどうしますか?
ウロウロしながら救急車の到着を待ちますか?

救急車 

意識がなくて万一心臓や呼吸が止まっていたら
3分以内に心肺蘇生を始めなければ
あなたは傍にいてもあなたの大事な人を助けることは出来ません。

救急車の平均到着時刻は全国平均で約8分です・・・。

私は自分の母に人工呼吸と心臓マッサージをやりました。
突然すごい音がして駆けつけると洗濯を干していた母が倒れていました。
「大丈夫!?」と声をかけると「大丈夫、大丈夫」と返事をしましたが
目は開けられませんでした。

すぐ長男に119番に電話をさせ母を横にして気道確保をしました。
長男は高校1年でしたが、119番に電話したのは初めてで動揺してしまい
「ママ、自宅の住所が説明できない!」と叫び声が聞こえました。
人は、動揺すると自分の名前さえ言えなくなるので当然です。

私が電話を代わって住所を説明していると
今度は母の横にいた次男が叫びました。
「ママ、おばあちゃんの呼吸が止まっている!」

電話を切り母のところに行き、迷わず心肺蘇生を始めました。
たぶん倒れて2分くらいしかたっていません。
次男にも手伝ってもらい、人工呼吸と心臓マッサージを
救急車がくるまでやり続けました。

結局母を助けることが出来なかったのですが
もし自宅にAEDがあったら助けられたかもしれません・・・。

そして更に思うことは、もっと強く胸を押せば良かったかもしれないとか
人工呼吸を数回入れたのを省いて胸だけ最初からやれば良かったとか色々思います。

でもCPRを実施しましたから、当時の私が出来ることは全てやりました・・・。

私が何故CPRを迷いなくできたか
それはCAだったからで、CAは年に一度本物の人間のように反応する人形で
身体を動かし心肺蘇生法を必ず訓練されるのです。
しかも、バイタルサインは頭の中に叩き込まれていますから
血圧、脈、呼吸数、体温はすぐチェックするよう身体も動きます。

頭ではなく身体が動くよう訓練を続けた結果
機内ではなく、自分の母にCPRが出来ました・・・。

昨日のリスクマネジントでCPRの話が出ましたので
簡単に説明します。

昨日のセミナーは皆全員それぞれの職業のプロでした。
そこにいた12名違う会社や職業なのに
全員がCPRが出来る方達で、100%全員が自信を持ってできるメンバーでした。
セミナー 


そんなことって普通はありえません。
せっかくのプロ集団だったので

社会に広くCPRの意味ややり方を伝えていこう!
という話になりました。

そこで今日はCPRとAEDについて・・

CPR(Cardio Pulmonary Resuscitation)とは心肺蘇生法のことです。

医療現場の方だけではなく
人の命に係わる仕事に就いている方は
CPRを習うことが多いのですが
恒常的に訓練している方は少ないかもしれません。

AED(Automated External Defibrillator)とは自動体外除細動器のことです。

公共の場所に設置されていることが多く
その場にいる方は今誰もがそれを使用することができます。
以前は医師や医療従事者あるいは訓練を受けた人しか使えなかったのですが
2004年から一般市民も使えるようになりました。

運転免許を取得するする際は受講が義務づけられたのですが
それは10年前くらいからかもしれません。
昔免許を取ったかたはCPRを習った経験はない筈です。

本当に人が目の前で倒れたら
CPRなのかAEDなのか、どうするのか?

救命の本質を理解していないと
判断や行動が難しいかもしれません。

しかし本質は非常にシンプルで
「救命とは脳への酸素供給をいかに早くいかに続けるか」
これだけなのです。

気道確保や人呼吸をするよりも
心臓マッサージが優先されると2010年に変更になりました。
(5年ごとに変更になるのです。)

日本は残念ながら救急医療が最先端ではありません。
救急車の中で治療行為もできません。
海外では救急バイクもあるのです。

CPRは難しくありません。
AEDも簡単です。

この機会にネットで調べてみませんか?
http://www.cpr-aed.jp/

まずは人任せにしないで「意識して自分で調べてみる」

この小さな一歩こそ
あなたの大切な人を救う
とても大きな一歩だと思います・・・。