ぎょっとした事 | 桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

桜井妙の「新ストレスと怒りの調理法」

★職業:講師 ★専門:ストレスマネジメント アンガーマネジメント コミュニケーション危機管理 ★特徴:「あたま・こころ・からだ」をととのえる ★㈱コミュニケーション・デザイン結 代表

あさイチの番組の中

DV特集だったので見ていて
ぎょっとした瞬間がありました

DVなんて絶対にありえないと思っていたある女性の告白
「何故DVで逃げない女性がいるんだろう、信じられないよ」
と思っていた女性の話です

ある日恋人からDVを受けたとき
信じられなくてどうしても
それがDVだと思えなかったと回想していたシーン

その後数年間DV被害に遭っているときも
自分はDVを受けているのではない
自分は愛されている
自分は違うと思い
信じ込んでいたそうです

それを聴いた瞬間ぎょっとして
背筋が凍るような恐怖を感じました・・・


DVは他人事ではなく、何か強烈なインパクトや痛みを経験したら
認知的不協和という状況に陥り

正常に思考できなくなる

例えば摂食障害の時
周囲からは異常だと思っているのに本人は気が付かないでいる

脳にはそういう仕組みや反応があるって事です

DVではありませんが
暴言を吐く上司、怒りをぶつける親、悪口を言う友人
そういう人って身近にいた事ありませんか?

最初は嫌だけど
そのうちにそこに意味を見出し肯定的に解釈して
肯定的な行動がそこに起こる

いわゆるシゴキみたいな教育訓練ってそんな感じかもしれません 

恐怖がMAXになったとき
自分で自分を救うために生みだすのが認知的不協和だと感じます

児童虐待も虐待を受けている児童は
虐げられている事さえ気が付かないのだと思います

私も
そうなる可能性は0ではないのだ
何かありえない環境の中に入ったら
恐怖からそれを理解できなくなりかもしれないし
肯定してしまうかもしれない

私がぎょっとしたのは
自分の思考がまともじゃないときに
肝心の思考が機能しない瞬間が誰にでもある事です


20世紀少年

「ともだち」が教祖になっていくのに
誰も反対を唱えないで受け入れている世の中
そのシーンが浮かびました

情報が氾濫していく中で
知らない間に情報を鵜呑みにして呑み込まれていき
判断できなくなっていく恐怖

自分は異常なのに
それに気づけない恐怖

自分はいつも正しいと思っているから
思考する事に異常が起きても

思考している自分は
それに気が付くわけがありません・・・

自分を信じる事をここ最近書いていましたが

自分で自分を疑う事も必要だって事です
ニュートラルになるために必要な最初のSTEPですね

大事な事を
TVから教わりました・・・