無知にも二種類あると私は捉えていますが、普通に考えて無知で得することはあまりない筈です。
一般的な無知と言えば、何かの知識や情報が無いことを指していることは私にも分かります。
さぁ、今日のこの句は・・・そんな無知よりも遥かに恥ずべき無知のことを詠んだものです。
知る者が 知らぬを笑う それが無知・・
確かに情報や知識の欠如にしても恥をかくこともあれば、しなくてもいいような苦労をするかも知れません。
但し・・・私に言わせたら、それは恥をかくことや失敗をすることで、やがては何かが身につく無知だろうと思います。
私が見て来た限りでは、そんな無知よりも本人のマイナスになる度合いが遥かに高い無知があります。
この句の言わんとするところは、正にそんな無知のことです。
ちょっと知識が足らなかったとしても、人間性に問題がある訳ではない人に対して・・・
「お前は、そんなことも知らないのか!」
と、まるで鬼の首をとったような高飛車な態度で相手を見下す人・・・私は、かなり見て来ています。
もちろん、見て来たどころか・・・私自身もそんな目にあって来ました。
何の道の専門家でも、素人を笑うようでは一流とは言い難いように思うのは私だけでしょうか?
知識があるとか無いとかの差は、私に言わせたら大した差ではありません。
それよりも、人間の品格に関する無知は気づきにくく・・・知識を増やせば済むという話ではないように思います。
知識や情報なら一回でもしっかり聞くか、何かで調べたら大抵のことは身につくように思います。
ところがもうひとつの無知、つまりこの句のような知らぬを笑うような無知・・・こちらはそんな簡単な話ではないように思えてなりません。
知識も確かに大事なものでしょうし、知らないよりは知ることの方がベターだろうとは思います。
但し・・・その知ったことで、知らない人に対しての態度が如何に大切なものなのか、肝に命じる必要があるのは、こちらだという戒めからの一句。
自分も含めて、忘れないようにしたいと思う今日この頃です。
それでは、また近いうちに!
知る者が
知らぬを笑う
それが無知。
~アモンの哲句より~