中小企業の社外人事部 吉崎靖宏のブログ -4ページ目

中小企業の社外人事部 吉崎靖宏のブログ

1.企業の成長と従業員の成長を両立する懸け橋になります。
2.採用と定着・育成の仕組み作りを支援します。
3.リスクをコントロールし、モチベーションを上げる人事処遇制度作りに貢献します。

人事部29年の社労士 吉崎です。

平成29年1月から改正育児・介護休業法が施行されます。

政府の大方針である1億総活躍社会の実現、介護離職ゼロを目指す、等を実現するための法改正の一環でもあり、将来の労働力不足に対応するためにも企業は避けて通れないものだと思います。

 

実務上、同法に適合した就業規則(育児・介護休業規定)にするには、細かな配慮が必要です。実際の改定作業は厚労省のホームページにある規定例を参考に案を作ったうえで、各都道府県労働局雇用環境・均等部(室)に確認した方がいいです。均等部(室)に改定案を持ち込めば丁寧に確認、添削してくれます。もちろん社労士もチェックします。

 

なお、改定法に適合した就業規則にしておかないと両立支援等助成金を受給できなくなりますので、安易に考えることは避けましょう。

 

さて、改定のポイントは次の通りです。

1.育児休業に関連すること

①子の看護休暇(年5日)の取得単位の柔軟化

現在、1日単位での取得が半日単位の取得を可能とする。

②有期契約労働者の育児休業の取得要件緩和

当該事業主に1年以上継続雇用されており、子が1歳6か月に達する日までに労働契約が満了することが明らかである者を除く、ことに緩和。

③対象になる子の範囲

特別養子縁組の子、養子縁組里親に委託されている子まで対象に加える。

2.介護休業に関連すること

①介護休業(93日)の分割取得

対象家族1人につき通算93日まで、3回を限度として分割取得を可能にする。

②介護休業給付率の引き上げ

現在賃金の40%を67%に引き上げ。

③介護休暇(年5日)の取得単位の柔軟化

現在、1日単位での取得が半日単位の取得を可能とする。

④介護のための所定労働時間の短縮措置

介護休業とは別に、利用開始から3年の間で2回以上の利用を可能とする。

⑤介護のための所定外労働時間の免除(新設)

介護終了までの期間について請求することができる。

ただし、勤続1年未満の労働者は労使協定で除外できる。また、事業の正常な運営を妨げる場合は事業主は請求を拒否できる。

⑥対象家族の範囲拡大

扶養していない祖父母、兄弟姉妹及び孫を追加。

3.共通

①妊娠、出産、育児休業、介護休業をしながら継続就業しようとする男女労働者の就業環境の整備

上司、同僚などによる就業環境を害する行為(いわゆるマタハラ、パワハラなどのハラスメントのこと)を防止するため、雇用管理上必要な措置を事業主に義務付け

※具体的には

①ハラスメントに対する事業主の方針の明確化及び周知、啓発を行うこと。

②ハラスメントの行為者については、厳正に対処する旨の内容を就業規則等に規定して周知、啓発すること。

③相談窓口を定めるなど、苦情に適切に対応できる体制を整備すること。

等があります。

 

 

 

 

 

 

 


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人事部29年の社労士 吉崎です。

 

9月に受講していた「健康経営アドバイザー(初級)」の認定証が届きました。

 

 

健康経営アドバイザーの役割は次の通りです。

・健康経営を知らない企業(経営者)に対して、健康経営の必要性を伝え、実施のきっかけを作る。

・健康経営に取組もうとする企業(経営者)に対して、必要となる情報の提供や実践のための支援を行う。

 

また、アドバイザーは初級と上級に分かれますが、現時点では上級認定はなされていませんので全員が初級になります。健康経営の基本概念、社会的背景、メリット、一般的な取り組み事例、公的施策等を説明することが主な役割です。

 

9月9日のブログにも書いていますが、近年の労働環境、経営環境の急激な変化の中で、従業員の健康管理を経営的な視点で考えて、戦略的に実践することが健康経営の柱です。

従業員の健康増進、労働衛生等の取り組みにかかる支出をコストではなく投資としてとらえる発想転換の時期に来ていると思います。

次々に報道されている過労自殺の問題。業界関係者に話を聞くと社内の雰囲気は冷めているようです。「かわいそうだけど個人の問題」、「いつかは自分もなるかも。でもどうしようもない・・・」、「仕事のやり方は何も変わっていない」などなど。健康経営とは真逆の状態ですね。

 

【従来の価値観】

・従業員=雇用者

・人件費=コスト

【健康経営の価値観】

・従業員=企業価値UPの源泉

・人件費=投資

となります。いち早く発想の転換をした企業が持続的な発展を遂げることができると考えます。

 

過労自殺を出した企業の「冷めた感覚」は、企業と従業員の関係性や仕事の価値観を表していると思います。企業が従業員のことを「人財」と考えて健康経営に取組めば、従業員の働き方は変化するでしょう。企業(経営者)を信頼し、自らの役割を果たす自律型従業員への変化です。これが健康経営の最大の効果だと考えています。

 

 

 

 

 

 

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人事部29年の社労士 吉崎です。

 

先日「セルフ・キャリアドック導入支援セミナー」に参加しました。

人事、教育、キャリア分野の第一人者である慶応大学 花田光世名誉教授の基調講演や企業の事例紹介も聞くことができて有意義なものでした。

「セルフ・キャリアドック」とは、労働者のキャリア形成における「気づき」を支援するため、年齢、就業年数、役職等の節目において定期的にキャリアコンサルティングを受ける機会を設定する仕組みのことです。

 

平成28年4月1日に職業能力開発促進法が改正されて、労働者本人と事業主に対して(努力)義務が課されました。労働者には「自発的な職業能力の開発及び向上に努めること」とし、事業主には「労働者が自ら職業能力の開発及び向上に関する目標を定めることを容易にするために、業務の遂行に必要な技能等の事項に関し、キャリアコンサルティングの機会の確保その他の援助を行うこと」とされたのです。

 

法的には労働者は努力義務ですが事業主に対しては義務を課しています。この法律改正についてはまだまだ周知されておらず、事業主としては「そんな法律知らない」、「実施する価値がない」、「ノウハウがない」など放置または様子見のところが多いようです。しかし、キャリアを考えることは法律で義務化されたからというよりも、人材の定着と成長、つまり企業の存続にかかわる重要な問題と捉えるべきでしょう。いち早くキャリアの概念を人事制度の中に仕組化して、従業員のモチベーションをアップさせた企業が生き残れると思います。

 

このブログでキャリアについて繰り返し書いているのは、従業員のキャリア自律こそが企業の成長と存続につながると信じているからです。なぜなら、時代が製造業中心のものづくり社会からサービス産業社会へ変化していることで、自ら考え創造し、行動する人材が必要であり、従来の枠組みと大きく異なるためです。これまでの企業と従業員は人事制度上も心理的にも互恵関係にありました。つまり企業の都合最優先で長時間労働、転勤を行い、企業内でのみ通用する技量を身につける代わりに終身雇用と年功賃金を維持してきました。今でもその仕組みを維持しようともがいている企業が多数存在しますが、時代の変化についていけず業績悪化、従業員の流出につながっています。

 

この状況を打破するには、従業員のキャリア自律を支援して他社でも通用する汎用的かつ高度な技量を身につけ、従業員の個別事情にも配慮した人事管理を行うことで、相互依存の関係性を打ち切ることだと考えます。過去の成功体験が頭から離れない経営者の方も「今までとは違う」ことは肌で感じているはず。企業運営の都合で人事処遇を行うが年功処遇や終身雇用は守れないということでは人材は定着しない。同時に従業員もライフキャリア(大きな意味での人生キャリア)とワークキャリアを考え、必要な行動を行うことが求められます。これを考えることなしで、組織内の処遇に甘んじていては厳しい処遇があっても対応できません。

 

近年のリストラの悲劇を減らしていくためには、キャリアの概念を人事制度や企業運営の根本におき、キャリアコンサルティングを活用していくことが重要だと考えています

 

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