中小企業の社外人事部 吉崎靖宏のブログ -25ページ目

中小企業の社外人事部 吉崎靖宏のブログ

1.企業の成長と従業員の成長を両立する懸け橋になります。
2.採用と定着・育成の仕組み作りを支援します。
3.リスクをコントロールし、モチベーションを上げる人事処遇制度作りに貢献します。

平成28年4月27日、中央労働委員会は以下のように

報道発表をしました。

 

「H書店不当労働行為再審査事件 命令書交付について」

 

【命令のポイント】

~ 管理職である非組合員と組合員との定年退職後の取扱いの

差異(就労場所、報酬(賃金)、 業務内容等)は、組合員に継続

雇用の申込みひいては就労を断念させることを企図したもの

とした事案 ~

 

継続雇用制度の内容と運用をめぐる労使間の長引く対立があった

ことに加え、会社と組合との間の労使関係がそれ以前から良好では

なかったという事情をも踏まえれば、管理職と非管理職との間で

存すると考えられる一般的な職務遂行能力や責務の違い等を

勘案してもなお、管理職である非組合員とA組合員との取扱いの差異

(就労場所、報酬(賃金)、業務内容等)は、 会社が、管理職である

非組合員との対比において大幅に低下した労働条件でのみ継続雇用

の提 案をすることによって、A組合員に継続雇用の申込みひいては

会社での定年退職後の就労を断念させることを企図して行ったものと

推認できる。

 

●高齢者雇用安定法改正により、65歳までの継続雇用が義務化

され当初は「とりあえず再雇用、継続雇用の制度を作っておけば

どんな条件を提示するかは、会社が任意で決めることができる」と

認識されていたようです。

近年の各種調査では、60歳定年前の60~70%の水準で再雇用

されているケースが多く見られます。

 

厚労省が発表している「高齢者雇用安定法Q&A」によれば、

高齢者雇用安定法が求めているのは、継続雇用制度の導入であって

事業主に定年退職者の希望に合致する条件での雇用を義務づける

ものではなく、事業主の合理的な裁量の範囲の条件を提示して

いれば、労働者と事業主との間で労働条件等についての合意が

得られず、結果的に労働者が継続雇用されることを拒否したとしても、

高齢者雇用安定法違反になるものではない、とされています。

 

今回の中労委の命令は、会社と組合員との関係性が良好でなく

「嫌がらせ」に当たると判断されたようです。

しかし、一般的には関係性が良好な従業員であって、やや能力が

劣る場合や成果が出ていない場合など、どの程度の賃金水準ならば

認められるのでしょうか?

 

定年後再雇用の労働条件の合理性が問題になった裁判例として、

X運輸事件(大阪高裁平成22914日)があります。

この裁判例では,定年退職後に継続雇用制度(「シニア社員制度」)

を利用して有期雇用契約を締結した従業員について、定年退職前後

を通じて職務内容がほぼ同じであるにもかかわらず、シニア社員の

賃金額が正社員の賃金額の54.6%となっていることが均等待遇の

原則(労働契約法32項,パート労働法8条)等に反し、公序良俗

違反にあたらないか、という点が問題となりました。

この点につき,大阪高裁は、

①雇用保険法に基づく高年齢者雇用継続給付金の支給額の

決定方法等に鑑みると、同一企業内において再雇用後の賃金額が

定年前の賃金額を下回ることは制度上織り込み済みであること、

②我が国の現況や定年退職後の雇用状況,③他社の扱いをみても、

9割の企業が再雇用制度を取り入れており、そのうちの44.4%の

企業が定年到達時の年収の6・7割、20.4%の企業が定年到達時の

年収の半分程度を予定して制度設計していること、④シニア社員の

賃金額それ自体を取り上げても、県内の賃金レベルから見て

高年齢者雇用安定法の趣旨を没却ないし潜脱するほど低額ではない

こと等を指摘し、X運輸における運用が公序良俗に違反するとは

言えない、と判断しています。

 

 この裁判例は平成22年の裁判例です。当時の現状を追認した

判断のように思われます。

しかし、定年退職前後を通じて職務内容が変わらないにもかかわ

らず、定年前と比較して30%~40%程度賃金をさげるということは、

労働者の納得が得られなくなってきました

平成25年4月以降、特別支給の老齢厚生年金(報酬比例部分)の

受給開始年齢が段階的に引き上げられていることにより、生活設計

に不安を感じていることが大きな理由だと思われます

労働者側も背に腹を変えられない状況になり、声を上げるように

なってきまし

 

「同一労働同一賃金」を政府が推進する中で、60歳定年再雇用者の

条件は「リセットされる」という考え方は通りにくくなっています

労働契約法第20条(有期労働者への不合理な労働条件の禁止)の

解釈を巡り、賃金額の妥当性に関する裁判例が初めて出されました。

(平成28年5月13日東京地裁)

高齢者雇用安定法だけではなく、労働契約法を強く意識して

現場の実態に即した、高齢者の職務設計をどうするのか、という

視点で賃金を考えなければなりません。

 

 

 

 

 

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⑤面接で惹きつけて内定を出す

 

求人サイトで多数のエントリー者を集めて、その中から自社に合う

人材を「選ぶ」という時代ではなくなったと感じます。

若年層の人口は確実に減少していますし、残念ながら

「人間力(社会人基礎力)」も落ちていると思わざる得ません。

少子化で競争の少ない時代。運動会で「お手々つないでゴール」

を経験した世代に向上心を求めるのは難しいかもしれません。

向上心は努力する姿勢(≒いろいろな意味で自分を高める行動姿勢)

だと思うからです。

年寄りみたいなことは言いたくありませんが、現場で若者と

接しているとそう思わざるを得ません。残念ですが。

中高年も豊かさに慣れ切って同じようなものかもしれません。

 

そのような状況下で、中小企業が従来と同じ考え方で応募者を

集めても、採用に結びつけることはできないのです。

 

採用の理想は、1人応募で1人採用ではありませんか?

自社に合う人材を少人数でも応募してもらい、その中から

マッチングしていくことが今後の採用手法だと思います。

 

その意味で「面接」は非常に重要です

数少ない貴重な応募者に、自社の魅力をアピールし

共感、感動を与えてファンになってもらう、大切な場面です

面接は決して「人物像を見極める」だけの場ではありません。

ましてや、「採用してやる」とか「自社に合うか細かくチェックする」

というスタンスでは成功しません。

あくまで「一緒に働くパートナー(候補)」として接することが必要です。

 

応募者が内定後、または選考途中で辞退した理由は

次のようになっています。

1)会社の雰囲気が合わない

2)後から提示された条件や仕事内容が、希望と違った

3)採用条件が募集条件と違った

4)他社に内定した

5)面接官の態度、言動

 

直接、面接官に言及しているのは5)だけですが、

1番多い理由の「雰囲気が合わない」というのはどこで

感じたのでしょう?

接触頻度の多い面接官からの可能性が高いですね。

嫌に感じた面接官の態度とは、

応募者の目を見ない、資料ばかり見ている、質問にちゃんと答えない、

時間ばかり気にしていた、ため息をつかれた、面接中に

メールチェックしていた、などです。

面接官が「見られている」意識をもって対応すれば

すぐに改善できることばかりです。これで面接時の第一ハードル

・応募者に嫌われない、はクリアできます。

 

ファンになってもらう」には、応募者に関心を持って、熱心に聴く。

そして可能な限り事例を交えて、

自社の魅力を活き活きと説明すること。

事例の中には、少しハードルの高いものを交えることで

「努力すればできるかもしれない」「頑張ってみよう」という気持ちを

起こすことができます。

そして応募者を一緒に働くことになるかもしれない仲間として

扱うことです。その気持ちを持って接すれば、必ず伝わります。

逆もまた然りです。

 

 

 

 

 

 

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①仕事の性質上、制服の着用が必要な人(警察職員、消防職員、

自衛隊員、鉄道職員など)に支給する制服等

②勤務先等でのみ着用するために支給する事務服や作業服等は

所得税が課税されません。

 

その制服が非課税とされるのは、勤務する場所で通常業務を行う上

着用するもので、私用には着用しない、あるいは着用できないもの

である場合に限定されます。

そのため、スーツ等私服としても着用できるようなものや、ワイシャツ、

靴下等の支給は所得税が課税される制服に該当する可能性が

高くなります。

 

また、制服の現物を支給する代わりに制服手当等として現金を支給

する場合はその金額の多少にかかわらず、給与として所得税が

課税されます。

 

新入社員が入社したときに「入社祝い」を兼ねて私用にも使える

スーツ等を支給する場合には、所得税の源泉徴収が必要になります

ので注意が必要です。

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