同時進行四車輛中一車輛目 SdKfz 7/1(塗装前)
第二次大戦中、ドイツ軍によって使用されたハーフトラックで、荷台に対空砲を積んだ車両を制作しています。地味ですがかなり手を入れています。荷台の格子状の編み目を造り直したり、前のバンパーにくっついている牽引用のラッチ部分を造り直したり、方向指示器をつけてみたり、対空砲(4連のFLAK 38ですね)の砲身を真鍮に置き換えたり・・・。1/72だけあって細かいパーツの作り直しなので、何回パーツを落として無くしたことか。今頃掃除機の中にたんまりと新造パーツが入っていることでしょう。
ちなみにキットはハセガワ、メディアはプラモデル、年代は旧ハセガワパッケージであることを考慮して80年代後半・・・かなぁ・・・。1/72飛行機は素晴らしいモールドなのに1/72AFVはなぜここまで簡素化するかなぁ。良い練習台になるのは事実だけど、ストレートで組んでも見栄えが良くないよなぁ。キットが不人気だから金型の修正とかしないんだろうなぁ。でもしてほしいなぁ・・・。
スケール模型とそのイメージ
スケール模型とは実在する物体の縮小版レプリカを意味します。例えば実在する、もしくは過去に実在した飛行機の寸法を1/48で再現した模型、これはスケール模型となりますね。勿論、乗り物のみならず、様々なものがスケール模型として作り出されてきました。人体模型なんかも1/1スケールのスケール模型なんていえるのかもしれません。
そんなスケール模型世界が最近急激に元気を無くしています。独断での推測でしかありませんが、まずは子どもたちの物作り離れと憧れの対象の転換が主要因だと思われます。事実20代の後輩に「プラモ作ったことある?」と聞いても大半が「無い」と答えます。なのでリアルでの模型仲間は私、一人しかおりません。また、子どもたちの「かっこいい!」と言わしめる対象がアニメ作品のロボットになっていますよね。このロボット模型が「リアル」では無いところにスケール模型の敗因があります。子どもたちが接着剤なしでもかっこよく組み上げることができるように開発し、とにかくあらゆるメディアで展開する。ましてやガンプラなんかは往年のガ○ダム作品からの積み立てもあって、とにかく種類が多い。それはそれはもうスケール模型はタジタジです。
そんなスケール模型世界の衰退に追い討ちをかけているのが「マニアック」であるというイメージです。「ア○デミーのI-16のキット、主翼のパネルラインのモールドが微妙に実機と違うんだよ」なんて会話している世界ですから、そりゃマニアックな世界と感じられても無理はありません。果てにはキットを購入しても作らずにコレクションする、「積んどくモデラー」なんて言うような、よりオタク的な方向へと突っ走ります。決して悪いことでは無いと思いますが、マーケットの縮小は業界の衰退を意味します。少人数が高い単価でスケール模型を買うよりも、大衆が安い単価でスケール模型を買う、業界としては後者が望ましい。そのためにはこのマニアック的なイメージを払拭しなければならない、と日々思います。
私の専門は飛行機とAFV(装甲車両です)なのですが、この趣味のおかげでわりと年上の方とお話する際にとても役に立つことが最近分かりました。「子どもの頃にタ○ヤの大和が欲しくてね」なんてところから「戦時中は帝国陸軍機の整備を学徒兵としてやっていたよ」なんてツワモノまで、様々な方々と共通したテーマでお話ができるようになりました。一重に模型作りのおかげですね。三十路ペーペーの私が「栄エンジン」のプラグコード配置図になんて、模型を作ってなければ興味のキョの字も湧きません。まぁ、「栄エンジン」のプラグコードを再現したいと思う自分もどうかしているのでしょうが、はい。でもそんな会話で共通することがひとつ、お話される方の目が輝くんですよ、月並ですが子どものように。今の子どもが「ストライクフリーダム」に憧れるように、おじちゃんやおじいちゃんは「P-51」や「ゼロ戦」に憧れたのが良く分かります。そして年齢差を越えて共通の話題が出来たという嬉しさはやはり気持ちの良いものです。
そんなおじちゃんやおじいちゃん(もちろんおばちゃんやおばあちゃんもありです)に次は「模型、作ってみませんか?」と提案したいです。子どもの頃に挑戦してみたは良いがやっぱり箱絵のようには作れなかった、そんなほろ苦い経験は結構あると思います。まして、歴史や技術の学習にもなります。そして何よりも完成したキットを少しずつ並べていく快感、同スケールであれば尚良しですね。米軍機ってこんな巨大だったの?なんて発見も作ってみて初めて気付くものです。
幼少のころから米国育ちである私は、米国の飛行機模型趣味に対するイメージが憧れでした。オーク材の家具に囲まれたワインレッドのカーペットが引かれている書斎のガラス棚に飛行機の模型がズラリとならび、コートラックにはフライトジャケットが無造作にかけられ、デスクの上にはマグに入ったコーヒー、ラッキーストライクと灰皿、そしてノーズアートの写真集。しぶい、しぶすぎる、かっこよいなぁ!と常々思ってきました。きっとこの描写で「お!いいね!」と感じる人もいるのではないでしょうか?
スケール模型はマニアックのみならず、オタクのみならず、誰しもが認めるかっこよさがそこにはあると思います。いつかはスケール模型をより高い次元へ、そんな夢を秘めて今夜も模型と向き合う私めでした。
乱筆ぶりのほど、ご容赦を!