斜陽  太宰治 | 世界の隅っこで読書するパンダ

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確か『斜陽』って学生の頃読んだので、ものすっご〜い久方ぶりの再読。急に読みたくなって。

やっぱ殆ど8割り方忘れてたわー。


一応記録しておくかってことで。

ざっくり感想⬇




おもしろかった!


えー?こんなにおもしろかったっけ?と思ったくらい。

何がおもしろいかってのはよくわからないが(わからんのかい!)おもしろかったな。


それと同時に、数々の時代錯誤になかなか頭がついていかなかった。

当然といえば当然だけど、あまりにも現代の常識に慣れきってるので私。

色んなことが黴臭くって。



それからなんつってもアレ!

お嬢様(ゆーても29歳。離婚歴アリ)が書いた3通の手紙がウガーーッてなるほど不快よ!!

読みながらスマホぶん投げたかったわー。

しかし…なぜか時間をおいた今は、ジワジワおもしろく思えてる、あのお手紙。

令和なら絶対ストーカー認定されるけどね!お嬢様。


そういうちょっと気持ち悪いお嬢様なのだが(本人至ってマジメ)、彼女の想い人である作家の方が倍気持ち悪くてイヤだったわあ。

太宰自身の投影なのかな?この作家。



この没落華族一家の中で、ぎりぎりプライドを全うして逝けた奥様は幸せだったと思う。

で、意外にもお嬢様はびっくりするくらい生きる力があった。

最も憐れで悲しかったのは弟くん。

家柄もお育ちも枷でしかなくなって、いっそそんなもん捨てようと足掻けば足掻くほどぶっ壊れて行った。

誰が悪いわけでもないんだけどなぁ。



今回これ読み直して思い出したのが、むかーし深夜にやってたテレビ番組。

この小説の一部をドラマ化した回があって、お嬢様役が緒川たまきさんだった。

なので、読んでて当時の彼女の小悪魔的美貌がチラついてしかたなかった。

ああ懐かしい。


おわりっ。