もちろん、学校の授業で戦争、原爆投下については
習いました。でも、詳しく、頭に、心に刻まれたのは、
テレビの特集番組です。特に、NHK製作の番組は
内容が充実しており、また、その本数も多く、有意義
な物でした。「市民の手で原爆を描く」だったでしょう
か、あの、髪の毛が逆立った姿、立ったままの黒焦
げの姿は強烈です。ほかの番組でも、建物の下敷き
になった子を助け出せず、炎が迫り、その場から
去らなければならなかった方のお話、絵も忘れられま
ん。また、以前は子どもたち向けに「戦争を知っていま
すか」シリーズが放送されていました。さとう宗幸さん、
娘さん出演の「そして、トンキーも死んだ」もありました。
今、このような番組は放送されていないように思いま
す。残念です。部屋の本棚には、それらを録画したビ
デオテープが並んでいます。
それに引き換え、現在のNHKの体たらくと言ったら。
政府の言いなり、会長のあきれるほどの不適格さ、
委員も首相の息のかかった者が入り込み、国民
洗脳準備万端。どういう教育、影響があれば、百田
尚樹のような恐ろしい人間が育つのでしょう。このまま
なら、第二、第三・・・の、彼のような人物が現れてしま
います。それを狙っているのでしょうか。
製作現場に、良心を持った人たちがいらっしゃる事も
知っています。でも、その人たちが潰され、冷遇され、
良質の番組が制作されても放送されなかったり、内容
が改変され放送されたり(過去に例もあります。当然、
自民当事者は否定。そこに現首相も存在)。
権力者は、自分たちに都合の悪い事を隠そうとしま
す。「敗戦」を「終戦」と言い替え、当時、各役所から
は、証拠書類を焼却する煙があちこちから上がって
いたとか。長崎市長は渡米後、どう懐柔されたか、
多くの反対の声を無視、浦上天主堂を解体してしま
いました。教会の上で原爆を炸裂させた事をアメリカ
はどうしても隠したかったでしょう。あのマリア像・・・
残っていれば、ヒロシマの原爆ドームのような存在
であったでしょうに。ほかの戦争遺跡、建物も、同じ理
由で、保存の声を無視、どんどん解体。学校現場では、
平和教育をすると処分される、日の丸、君が代強制、
そのうち、全国の校庭に二宮金次郎像の設置が義務
化され、やがては、奉安殿が建つのでは?とさえ、思え
てきます。
事実を隠し、同じ事を謀れば、結果は自ずと同じに。
そして、彼らが責任を取らないのも同じです。