ドイツミュージカル「Goethe!」
宝塚花組公演「Goethe!」をライブヴューイングで観劇。日本初上演のドイツミュージカルで全編歌で構成された全30曲のミュージカル。海外ミュージカルの安定感と宝塚ならではの演出が加味された見応えのある舞台だった。ストーリーのベースは「若きヴェルテルの悩み」の誕生秘話で、出会いの純粋さや別れの激しさ、友情に家族愛などが交差し展開するが、全編歌で綴られるせいか感情が揺さぶられることはなく、多分何回も見ることでメロディーや歌が自然と受け入れられ、その先に感動が生まれる作品だと思えた。セリフもほぼ歌になっているため衣装替えする間もなく出突っ張りの歌いっぱなしを見事に演じているのは流石。どことなく『ロミオとジュリエット』や『1789 -バスティーユの恋人たち-』などを思い起こさせるシーンや歌詞もあるが、この成功を基に大劇場公演や他のカンパニーでの上演にも期待感が持てるミュージカルだった。




