本場イタリアで思ったこと | いとう とみこの美味しいブログ

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イタリア料理教室やグルメ食べ歩きをのんびりと書いていこうと思います。

久しぶりに本場のイタリア料理を食べた感想

私がイタリア料理好きになったのは、随分昔の半世紀も前のことです。
ニューヨークのリトルイタリーで食べた、クラムのスパゲティでした。
シンプルで凄く美味、感激でした。
そして思いました、これなら私でも作れると。
それから東京やニューヨーク に行く度に、食べて親しんでいったのです。
ですから私はニューヨークのイタリアンの方が馴染んでいるのです。

今回のイタリア・パリの旅行も勿論グルメは大きな目的になっていました。
久しぶりの本場のイタリアンを食べ歩くという。

フィレンツェ、ヴィネツィア、ミラノは北の位置にあり、ローマも北なんですね。
北と南では料理の質が違ことは知っていましたが、まさにその通り。
南では豊富に採れるトマトを使った料理を、北ではほとんどオリーブオイルをと。
ですからトマト好き、トマトソース好きの私にはちょっと不満でした。

ミシュラン獲得の人気店にも行きました。
美味しかったヴィネツィアの「Ridott」
ローマのボルゲーゼのビルを背景にした「Hires」もヨカッタ!
しかしこのような店は、従来の味から変化を求めたがらないイタリア人の中で
生き残っていくのは大変なことでしょうね。
新しい感覚の若い人や観光客で支えられているのかもしれませんが。

しかし新しいイタリアンに関してはイタリアよりニューヨークの方が上手。
Mario Bataliのような優れたシェフが現れているニューヨークです。

日本でイタリアンが愛され始めてどのくらいになりますか。
私がイタリア家庭料理教室を始めて30年経ちますが、始めの5,6年は
食材を求めるのも大変でした。
(調理パン製造のわが社がカゴメと取引があったので助かりましたが)

それがアレヨ、アレヨという間に、イタリアブームになって行ったのです。
ディチェコのパスタ、アンチョビ、パルメザンチーズ等々なんでも容易に揃うようになりました。

レストランもそこかしこに開店し、美味しさを競うようになって行きました。
ですからまだ20年ちょっとしか経っていないのです。

今回イタリアに行って思ったことは、
「日本のイタリアンの方が旨~い」ということ。
そー、日本のイタリアンのほうが美味しくなってしまったのです。
夫曰く「お母さん(私の事)のイタリアンが一番美味しいんじゃないかな」とも.

(私のイタリアン家庭料理に慣れ親しんでいるからでしょうね)
もっともピザのマルゲリータのように、フレッシュなモッツァレーラチーズ
たっぷり使ったものはかないっこないですが。

今回のイタリアンで一番好きな店を揚げてと言われると、
ミラノで食べたブラッサリー「Mikic Srl」
薪のピザ釜があった庶民的な気安い店、
ここのピザが一番美味しかった!
面白いことに、ミッシュラン何がしというのでないのです。

日本のイタリアンは素晴らしい!
私の大好きなレストラン「ガッルーラ」のような繊細なイタリアンが
名古屋にあるのですからね。
懐石料理のような和食を作れる日本人は世界で類をみないでしょう。
日本人諸君よ、胸を張れ!です。