セントレアから乗った我々は、12時間後デトロイトで乗り換えです。
デトロイトに着くと、「アメリカに来た」という実感がわきます。
9・11の後から入国が厳しくなりましたが、今年は特に厳しかった気がします。我々は指を1本1本パソコン画面にあて、顔をパスポートとじっくり照らし合され、目をひとつづつ画面に写してと。昔の指1本で済んだのとは大違いです。
待っている間入国の説明がテレビに映し出されています。英語でしゃべって、字幕は中国語でした。今までは中国語はなかったのに。中国人の入国が多いのか、中国に配慮してのことなのか。
やっと終わり、今度は荷物の受取です。なかなか出て来ない荷物を待っていると、税関捜査官がやってきました。夫に目を付けたようです。お決まりの「何しにニューヨークに」「知人はいるか」といった質問の後に「現金はいくら持っているか」と。
今回はサンフランシスコ、ロスアンジェルスと回るので多めに用意したし、友人に手渡すお金もあったのでいつもよりかなり多め。夫は正直に金額を言うと、しっかりメモをしいました。「$10,000ドルを超えた場合は申告しなければいけないのを知っているか」「知っている」
その後何事もなく荷物を受け取り、皆と同じようにブルーのラインを行った。すると、急に女性が出てきて「あなた達はあちらに行くように」と指示されたのです。誰もいない。えー、どこ?と思っていると、先程の女性が手術用?のゴム手袋をはめながらやってきました。大きな男も小さなゴム手袋に大きな手を押し込めながらやってきたのです。
我々は手荷物の中身と、ポケットの中身を全部出させられたのです。本当にポケットの中を全部出したか、ボディチェックまでされて。それから現金という現金を全部出すようにと指示されました。驚いたことに手袋男女が現金を数え始めたのです。1ドル札まで。時間がかかるのなんのって。こちらはこれからニューヨークまで乗り継ぎしなければならないのですよ。
私の手持ち$1,000ドルには$1札が多いのです。アメリカはチップの国。チップで食べている人がたくさんいる。なにかというと$1~2を渡す世界なのです。
コインを除いて全部きっちり数え終わりました。捜査官のメモ通りだと判明されました。我々はやっと釈放され、大急ぎで乗り継ぎの手続きに向かうことができたのです。
夫曰く、「金額を少なく言っていたら信用できないということで、手荷物だけでなく預ける荷物まで開けさせられただろう。そうしたら乗り遅れてしまっただろう。アメリカという国は嘘は絶対ダメなんだ」
何故我々が捜査官に目を漬けられたのだろうか。日本人夫婦なんて一番怪しくないのではないか。日本人だからお金をたくさん持っているだろうと思ったのでしょうか。
ニューヨークはますますチェックが厳しくなってきました。
9.11前のwelcomeと笑顔で迎えてくれていた頃が懐かしい。