今回、音楽やカレー(そう言えば最近書いていない、紹介したい店は沢山あるのに)がテーマでないので、検索で来た方以外は飛ばした方がよい内容になっている。
我が実家の回線(旧TEPCOひかり)は、auひかり(旧ひかりone)のギガ得プランにした。
TEPCO時代のユーザー専用キャンペーンが適用になるので、ISPもDTIを止めてau one netに切り替えた。
DTIとはもう、210円のU-bicプランのみの契約になるが(メールのみを残している)、今回(少し以前のものも含むが)の一連のDTIの行動を総括したい。
決して外野が読んで楽しい記事でないので(普段の記事も楽しいわけではないが)、DTIユーザー以外は目を通さない方がよいと思う。
1.あまりにも急なサービス終了タイミング
回線自体終了が発表されたとは言え、2011年の9月まで旧TEPCOひかりのサービスは利用できるはずであった。
もちろん、その後も使い続けられるに越したことがないが、ギガ得プランが発表された頃には「もう潮時ではないか」という思いがないではなかった。
本来、ゆっくりと心の準備をして、情報を判断した上で、ユーザーは判断することが可能なはずだった。
だが、それを前倒すこと1年半、2010年の3月での終了をDTIは発表した。
前回のエントリーでも記したが、もっと早い発表であれば他のISPに切り替えての継続利用は可能であった。
他のISPに切替させないこのタイミングで、DTIは年度内の打切りを断行したのである。
移転も多いこの時期を期限にしたのは、年度決算期にすることによりNTTからの報奨金(Bフレッツ移行により多少出るらしい)を年度利潤に組み込めるという皮算用があったとの噂はある。
もちろん、これは噂に過ぎず、真偽のほどは全く分からない。
だが、それに「本当かもしれない」と思わせるだけの理の整合性があると、真偽は別として信じてしまいかねないところはある。
ネットで調べると、旧TEPCOひかりしか使えない地域(若干ある)には、別ISPで継続できるようにKDDI側で便宜を図ったらしい。
だが、本来であれば年度末の一番忙しい時期に、引越もないのに多大な検討時間を取られるのは多くのユーザーにはたまったものではないだろう。
2.切替手続きの強制表示
「12月の発表以来、毎日1回石田社長の顔が立ち上がるので何とかしてほしい」と実家から連絡があり、その事実を知った。
DNSのプライマリとセカンダリを手動で打ち込んでからはポップアップは出なくなったが(auひかりにした後は再度自動に戻す必要あり、手動のままでは繋がらなかった)、年が明け日が経つとポップアップの頻度は上がっていたらしい(ネット情報のみ)。
インターネットはそれぞれのユーザーがそれぞれの用途で用いており、オンライントレード・チケット購入・オンラインゲームの最中などに強制ポップアップが出されたのであれば、多大な実害が発生すると考えられる。
そこまでしないと3ヶ月でサービスを終了できないと判断してのことかもしれないが、ユーザーの都合をまるで考慮していないやり方は今回一番反発を生んだようである。
ポップアップページにメールアドレスを入れてBフレッツへの切替に了承しなければ、何度も切替依頼画面が出てくるシステムは、ある意味愉快犯の作成したブラクラよりも避けようがなく迷惑とも言える。
昔、ドラえもんで街中の鏡にCMを強制表示させ、市民から顰蹙を買う内容のものがあったが(これは最後にどんでん返しがある)、DTIのポップアップもそれを思い起こさせる(これはどんでん返しなどない)。
使用料金を払っているユーザーは、石田社長の顔を見たくて契約しているわけでは決してない。
3.他の選択肢を示さないBフレッツのみの代替案提示
本音を言えば、ある層にとって「プラチナオプション」は非常に魅力的なサービスであったと思うし、Bフレッツを選択するのであればDTIは相当良心的なISPであると、個人的には考えている。
だが、他の選択肢を与えず、Bフレッツだけが唯一の切替プランであるかのように資料もWebも表示していたのは、やはり問題であり大きな反発を買っていたはずである。
料金が1000円安く、1ギガ(もちろんそこまでは出てない)で、回線流用(うちはできた)可能なギガ得プランの方がよいというユーザーは多いはずで(うちもそう)、後からその選択肢があると知ったユーザーからはISP自体への不審が生まれかねないと思われる。
NTT回線を推すのであれば、両サービスを提示した上で「いかにプラチナオプションが優秀であるのか」を、言葉尽くして説明するべきであった。
最初に送られてきたDTIの資料からは、プラチナオプションは名前こそ記されてたが、結局どのようなメリットがあるのかについては詳しく分からず終いであった。
先のポップアップも、メールアドレスを入れるだけでBフレッツへの手続きが進んでいくものであった。
また、3月中に手続きをしないとBフレッツへの移行を勝手に進める旨の記載があったが、あれはどうなったのであろうか(未確認)。
4.代替設備がないマンションプランでのサービス打ち切り
ホームタイプで選択肢が複数あるのであれば、まだよい。
マンションタイプの場合、選択肢が他にないことも少なくない。
Tシリーズ(DTI名称ではTタイプ)しか入っていない建物では、DTIはADSLを代替案で示したらしい(ネット情報、もちろんうちは無関係なので直接の被害者ではない)。
マンションに光の設備が入っていながら、2010年の時代でかえって割高なADSLを誰が使いたがるのであろうか。
さすがに、KDDI側で一部のユーザーには別ISPで申込できるようにしたらしいが(全てではないらしい、詳細未確認)、そこまでしてDTIを長年選択したユーザーのネット環境を悪化させたいのであろうか。
DTI関係者が読んでいたら申し訳ないが、iTSCOMに乗り換えたユーザーの書き込み(これは12月の初期)などを見る度に、自業自得という思いを感じていた。
5.DTIフォンひかり切替不可電話番号の終了
おそらく、今回の騒動で一番の被害者はこの層であろう。
050IP電話は、Bフレッツ回線で引き継ぐ方法があるらしい(DTIより最初に来た資料に記載、うちは関係なかった)。
だが、NTT加入電話からポータビリティを行った番号以外のFusion払い出し番号については、サービス終了と同時に0AB~J番号は消滅してしまうのである。
何かのプランに切替を行った場合移行完了までは使えるらしいので、厳密には本日現在でもこの番号を使えているユーザーは存在する。
だが、場合によっては名刺に刷ったり知人の全てに伝えていたりしてもおかしくないはずで、僅か3ヶ月でどのように切り替えたらよいか、途方にくれていたユーザーも少なくないはずである。
そうした特定ユーザーにはFusionと交渉してでも移行可能な代替電話サービスを用意するべきであったし、それが無理ならそのユーザーだけでも提供期限を延長背べきであった。
時代の移り変わりとともに、固定電話の利用頻度が激減していったことが、これらのユーザーにとっては唯一の救いか。
6.恣意的な料金改定
厳密には今回より前のことになるのだが、以前ひかりoneTタイプの帯域制限を撤廃する代わりに、他のISPで全く行っていなかった料金値上げを(このプランのみ)断行した。
正確な数字は覚えていないが、確かホームタイプで300円強値上げしていたと思う。
これは、帯域制限撤廃という大義名分が一応あるにはあった。
だが、その後実家に届いた資料には驚かされた。
旧TEPCOひかりプランとBフレッツのDTIプランと比較し、いかにBフレッツが安いかを説明していたのである。
値上げ前はBフレッツの方が高額で、値段を逆転させたのはDTIである。
マンションタイプに至っては、旧TEPCOはVDSLの値段をBフレッツはイーサネットの料金を提示していた。
鰻屋でA店は特上の値段を、B店は並の値段を提示して比較するのと変わりない、不当表示である。
もちろん、その組み合わせで両方の設備が入っているマンションがあれば、適切な表示ではある。
だが、ほとんどはVDSLならVDSL,イーサネットならイーサネットで、設備は統一されている。
「実害」という点では、この項目は数百円の違いなので目を瞑るべきなのかもしれないが、ユーザー本位でない情報操作の発端はこのあたりにあったのではないかとも思う。
7.ユーザーに対する姿勢
本来、これを初めに記すべきだったかもしれない。
今回、DTIは「自分たちは被害者である」という立場を取っている。
KDDIが一方的に回線提供を終了させたから、ひかりoneTタイプのサービスを提供し続けることができなくなった、のだと。
だが、これを鵜呑みにすることはできない。
確かに、KDDIがTEPCO時代の占有回線を提供し続けていたのであれば、このような口実をDTIに与えなかったという点はあったかもしれない。
何割かは、KDDI側にも責任はある。
しかし、「自分たちは被害者」という立場で取っている行動は、さらに多くの「被害者」を生産している行動と言えないだろうか。
おそらく、多くのユーザーは「DTIがこれ幸いと元々希望していた戦略(Bフレッツへの移行)に全力を挙げたのであろう」と考えているであろう。
ユーザーが被害者にならないように、ISP側がクッションの役目を果たすことなく、逆にそれを逆手に取った行動を取っているのである。
本当は、ここに石田社長の動画でのコメントを一言一句記載し、論評するつもりでいたが、やはり止めておく。
ただ、少しだけ抜粋すると「KDDIが回線サービスを終了し、プランの継続ができなくなった」「速やかに切り替えていただけるようにBフレッツのプランを用意した」「僅か3クリックで簡単に手続きができる」などの内容であった。
自分たちは被害者だが、ユーザーに対する誠意は見せているかのような物言いである。
だが、他の選択肢も代替案を利用できないユーザーへの救済案も、そこには存在しない。
初期DTI成功の要因は、徹底した回線管理である。
現在のフリービットの帯域制限の精神も、おそらくそれを起点としている。
実際、回線管理を行うことによる、他ISPとの差別化は十分有効であると思われるし、ダイアルアップ時代と違う数少ないISP側で行えるサービスであるとは思う。
だが、回線は管理しても、ユーザーの意思による選択までを管理することはできない。
DTIの今回最大の誤算であり、評判を失墜させることに繋がったのは、ユーザーの利用プランまでをゲームの駒のように管理できると考えた点である。
総括とDTIに対する要望
元ユーザー(厳密にはその家族だが)としては、IIJと並ぶ高品質ISPとして名を成したDTIが消滅することを望んではいない。
先に挙げた回線管理を段階化させることにより、料金体系と接続環境を多層化できると思う。
現在、一元化されている光の料金体系であるが、「もっと安く」「値段が上がってももっと高品質を」などという多様な声はあるはずである。
DTI再生には、プラチナオプションなどを前面に出していく必要があると思われる。
もう一点、「目を外に向けよ」とも述べたい。
首都圏ユーザー主体のDTIが全国規模にするに当たって、全国レベルの回線(Bフレッツ)に力を入れたいのは分からないでもない。
だが、それを自分のISPを選択したユーザーに向けても、新規のユーザーには結びつかない。
結局、DTIの方針に見切りをつけて、長年のユーザーが減少しただけである。
もしかしたら、石田社長は帯域を使う邪魔なユーザーに去ってほしかったのではないか、とまで感じる。
帯域を喰わず料金だけ払ってくれる新規ユーザーの獲得に力を入れるso-netのように、多大なキャンペーンを張れるのであればDTIはそれを行うべきだったのであろう。
だが、DTI規模の体力もそこまでないISPの場合、それはできない。
Bフレッツを用いたときにどれだけのオプションで回線を充実できるか、他ISPのBフレッツユーザーに強く宣伝していく必要があったのである。
他にも記したいことはあるが、今回はこのぐらいにしておきたい。
今回は元ユーザーからの意見なので異論はあろうが、同様の考えを持っているユーザーは少なくないと考えて記すことにした。