☆夏の水分補給 温度に気をつけて
暑い毎日が続きます。
汗を多くかく夏、「水分補給をどうするか」が問題となりますね。
先日(6/29)、まつもと漢方堂では「無料健康講座」を行いました。
食養生について、中医師の楊暁波先生にご講演いただきましたが、その中で、
・水分の摂り方
のお話しがありました。
ご参加のみなさまにとって、目からウロコの内容だったようで、会場は大きくどよめいておりました。
夏は湿気が高くなりがちです。
脾とは、いわゆる胃腸の消化吸収の働きとイメージしてください。
高温多湿の日本の夏、食欲が落ちやすいのはこのためです。
脾は、食べたものだけでなく、
「飲んだもの」=水分の代謝も行っています。
必要な水分と、不要な老廃物とに、分別する仕事をしているんですね。
湿気で弱ったところへたくさんの水がやって来ると、もう「脾」はパンク状態。
夏バテ一直線、となるわけです。
では、どうすると脾に負担をかけずに水分補給ができるか。
ポイントは、次の2つです。
・一度に少しずつ飲む
・温かいものを飲む
暑い夏こそ、熱いお茶で。
繰り返し飲むなら、カフェインの含まれない麦茶などもいいです。
むくみの気にならない方なら、お白湯(さゆ)でも。
生水を飲むことにこだわる方でも、冷やさずせめて常温で召し上がってください。
冷たい温度のものが入ってくると、ダイレクトに脾が冷やされ、機能が低下してしまいます。
量も、ぐびぐび行かずに、ちびちびと。
喉の渇きがおさまったら、そこで止めます。
また、「塩分を摂らなきゃ!」と思う方もいらっしゃるでしょう。
大量の汗をかく一部の方を除いては、
水分と同時に塩分を補給する必要はありません。
むくみの気になる方は、水分+塩分補給をこまめに行うと悪化することがあります。
日本の食生活には、塩分補給に最適なものがあります。
それは、
・味噌汁
・梅干し
です。
食塩=塩化ナトリウムだけでなく、他のミネラルや有機酸を同時に摂ることができます。
体内の電解質バランスを整える、とても優秀な食材なのです。
汗のかきすぎによる消耗を、胃腸に負担をかけることなく補ってくれます。
日本の環境に合った献立が、日本に住むわれわれには伝わっているのです。
伝統的な食べもの・食べ方というのは、実はとっても理に適っていることが多いんですね。