前回:【中巻】ZETT川島モデルをこよなく愛しているが故の話に戻る
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「これは大学で使うグラブです!」
それが彼の答えだった。
無論、これは
「この配色、高校野球で使えないぞ!?」
に対する答えである。
そういうことなら納得だ。
それを聞いて安心した。
いや、その時の私の感情は【安心】というよりは【嬉しさ】の方が大きかったかもしれない。
このオーダーグラブを作るということは大学でも野球を続けるという明確な意思表示だ。
やれるところまで野球を楽しんで欲しい。
本当にそう思っている。
しかし、彼はまだ高校3年生になるところだ。
7月には最後の夏の大会が待っている。
そして月日は流れ・・・
その夏の大会では高校野球対応カラーでもあるこの川島モデルで挑んだのであった・・・。
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それから約1年半という月日が経った・・・。
2017年8月
彼は大学1年生になっていた。
もちろん野球を続けている。
ある日の昼下がり・・・
「練習用でオーダーグラブ作ります!」
記憶が定かではないが彼はそう言っていた気がする。
澤木「え!?練習用でオーダーグラブ!?」
記憶が定かではないが私はそうリアクションを取った気がする。
基本モデルは?
いや、聞くまでもないか・・・
そう、彼はZETT川島モデルをこよなく愛しているのである。
そのタイミングで作成したグラブがこのグラブ。
基本モデルは言うまでもないが川島モデルだ。
これで川島モデルだけで3個目となる。
もしかしたら川島慶三選手ご本人の次くらいに川島モデルのグラブを持っているのかもしれない。
同じ型番を3個というのはなかなか聞かない。
基本カラーはブラック。
ヘリ革とステッチをロイヤルブルーでまとめている。
今回のウェブは【パンチング】を選択している。
これまでの2個は【レーシングベルト】というクロスのウェブを選択していたが、ここで敢えて変えている。
これは心境の変化なのか、それとも練習用としての気分転換なのか・・・
どちらにしてもこれはZETT川島モデルをこよなく愛しているが故の話だ。
これが捕球面の写真だ。
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この捕球面を見て・・・
「ん!?」
・・・と思った方は
ZETT川島モデルをこよなく愛しているが故の話の記事をかなり読み込んでいる方か、もしくは単純にZETT川島モデルをこよなく愛している方だろう。
【上巻】、【中巻】で登場していた川島モデルと比べると・・・
・・・明らかに指の長さが長いことに気付く。
そう、このグラブに関しては指先を10mm小にしていないのだ。
・・・正確に言うと出来なかったのだ。
何故だろう・・・。
出来なかった理由は一つしかない。
このグラブは軟式用なのである。
※軟式オーダーは指先の長さ変更不可
練習用では小さめのグラブを使って、試合では通常の大きさを使う。
これがトレーニンググラブを練習で取り入れている選手の一般的な使い方だ。
しかし、彼は逆だ。
練習で大きめのグラブを使って、試合では小さめのグラブを使う。
・・・その理由を以前に聞いた気がするのだが残念ながら澤木は失念してしまった。
これは2点タイムリーエラーに匹敵する失念だ。
今度、またご来店頂いた時に聞いておこう・・・
・・・では済まされない。
こうしてZETTの川島モデルを3個もオーダー頂いた。
これはまさしくお客様がZETT川島モデルをこよなく愛しているが故の話だ。
本来は、【上巻】・【下巻】の2巻セットのはずが思いのほか詰め込みすぎてしまい、【中巻】が出来てしまった。
おそらく【少年期】~【青年期】の回想シーンを盛り込んだからだろう。
でも物語にリアリティを出すためには必要なシーンだったので後悔はしていない。
実は最近、その彼と会えていない。
・・・というのも
他のスタッフに聞くと何回かお店に来ているらしいのだが、いつも澤木が休みなのだという。
やはり・・・
人生とオムレツはタイミングが大事なのだ。
では何故、急にこの話をブログで書いているのか・・・
それは簡単なことだ。
つい先日、久しぶりに再会したのである。
自然とテンションが上がるのが自分でも分かる。
しかし、テンションが上がったのには他にも理由がある。
ふと、彼の手元を見た。
持って来ているではないか。
歴代の川島モデルを。
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(最終話へ続く)
【エンドロール】ZETT川島モデルをこよなく愛しているが故の話
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