『復讐の十字架』を観に行ってきました。
オーランド・ブルーム主演のR15+。
「カリコレ2019」の5本目はこれにした。
イギリス映画。
原題は『ROMANS』で、“ローマ人”らしい。
聖書の「ローマ人への手紙」というのがモチーフになっていた。
聖書のことは分からん。
古いカトリック教会の取り壊し作業に従事している解体作業員マルキー(オーランド・ブルーム)。
恋人エマ(ジャネット・モンゴメリー)が働いている店で、ある男(ジェームズ・スマイリー)を目にする。
新しい教会に司祭として赴任してきたその男は、25年前、12歳だったマルキーを性的虐待し、マルキーは今なおその忌まわしい記憶に心を蝕まれていた。
動揺するマルキーは暴力性が増し、母(アン・リード)やエマとの関係も壊れていく。
激しい復讐心に突き動かされたマルキーは、ハンマーを手に教会へと向かうが、邪魔が入る。
その様子を見ていて事情を察したポール(チャーリー・クリード=マイルズ)が、力になってくれようとするが…。
邦題詐欺。
復讐しないじゃん。
暴力じゃなくて性愛描写でR15+だった。
オーランド・ブルームのファンに勧めづらい。
子供の頃、崇めていた人物から受けた仕打ちのトラウマに囚われているマルキー。
誰にも言えなかったのかと思ったら、どうやら母親には言ったけど否定された様子。
ひどい母親。
そりゃあ、乗り越えられないはずだよ。
他人を信じられないのは、自分を信じられないから。
そのせいでエマを傷つけ、自分も傷ついて…。
過去に解体作業仲間の罪を被ったり、優しいところもあったらしい。
でも、あまりに動揺がひどく、暴力の歯止めが利かなくなってしまう。
ポールも子供の時に性的虐待を受け、乗り越えた方法をマルキーに教えてくれる。
ジム?ジミー?は、なんでのこのこ帰って来たんだろう?
自分がしたことを忘れ、いまだに苦しんでいる者がいるという発想なんかないんだろうなぁ。
すっきりはしない。
字幕の「許す」は、「赦す」という漢字にして欲しかった。
被害者は耐えるしかないのか?
ローマ人への手紙の内容に沿うようなラスト。
罪を償うというより、モヤモヤが残る。
あんなものを見た女の子が可哀想。
字幕が「マルキー」でも、セリフは「マルコム」と聞こえるシーンが何度もあった。
マルキーはマルコムの愛称なのかな?