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3月3~4日岩手県

岩手県いってきました!
代表の大薗です!

今回は、4月~に開催予定の絵画展の企画についての話を進めてきました。

内容が濃かったので、すべては伝えません!申し訳ないです。
とは言え長い文章になってしまいましたが。

詳しいところが気になる方は、大薗をみつけて話しかけてください~
もしくはメールでお願いします!

seigo1013@gmail.com


●お伝えしようと思っているのは、


①仮設住宅にホームステイして感じたこと

②オオタキョウジさん、そして絵画展、ポストカード


の2つです。


では早速ですが、


①仮設住宅にホームステイして感じたこと
岩手県大槌町、以下の写真のような被災状況、
NPO団体スポアートサポートとうかい OFFICIALBLOG-大槌町

今まで自分は6回被災地へ足を運ばせていただきました。
なんとなく感じていたことでもあったのですが、今回釜石、大槌町を訪れて

瓦礫の片付けが進んでいる=復興が進んでいる

ではないんだという誤解を、漠然とした認識をしていた自分に気づきました。

なにがひつようなのか?


今までも、そしてこれからも「自立へ向けた支援」が必要だということです。


雇用をうみ出す、生きがいを作る、そういった働きかけが
求められる支援であると感じました。


ホームステイさせていただいた仮設は、
おじいちゃんとおばあちゃん2人が住んでいらっしゃるのですが、
職場と家(仮設)の間は、いまだ整備されておらず、
通勤にしろ買い物にしろ被災地域を通過しなければなりません。


毎日こういう場所を往復して、働き、生活を営んでいる方が
この仮設住宅にはいらっしゃるんだと考えると、自分たちの生活が
いかに楽で自由なものかが身に染みます。

夜、おじいちゃんおばあちゃんとお喋りをしました。
ちょうどNHKスペシャルで3.11の特集。

涙が出ました。そして、被災地の状況とあの日起こった事を実感したところでした。



ドタバタと一泊し、朝早く出ていったのですが
とても可愛がって下さいました。色々お話を聞かせていただいたり、
あったかいですね、ほんとうに本当に東北の方々はあったかい。
ありがとうございました。
!!



②オオタキョウジさん、そして絵画展、ポストカード
NPO団体スポアートサポートとうかい OFFICIALBLOG-オオタキョウジさん

まずはオオタキョウジさんのプロフィールを。
きょうじ獏
本名:おおたきょうじ
色鉛筆画家 岩手県上閉伊郡大槌町在住
2000年12月に脳内出血で入院、半身不随となりながらも
本格的に絵を描くようになる。
3.11の東日本大震災で被災し、
すべての原画と画材を失った。震災以後、支援物資の中から
子供用のスケッチブックとわずかな色鉛筆で日々描き続け、
在りし日の大槌町の風景や昔描いた作品を思い浮かべながら
現在、実弟宅にて被災生活を送っている。

NPO VCOS代表の小谷さんを通じて、お話は聞いていたもの
キョウジさんがどんな方なのか、どういった状況に暮らしているのかなど
実際にお話しして伝わってくるものが多くありました。



ちょうどキョウジさん宅を尋ねた時間に
キョウジさんの奥さん(未だ行方不明だそうです)の一周忌をやっていたそうです。
しかし、キョウジさんはわけあって一周忌に行けないみたいで、家で絵を書かれていました。


今回の絵画展のための話を進めました。
基本的には絵の額縁をどういったものにするかでした。
絵画展の詳しいところはまたお話しします。







キョウジさんが涙ながらに話してくださったことがあります。

以前は絵の額を大槌町の夫婦で営む木工所に頼んでいたそうです。
半身不随のキョウジさんに対し、親身になって制作に関わってくださったそうです。
しかし、津波によって木工所の夫は流されてしまったそうです。
夫婦ともども逃げましたが、歩道橋の上に命からがら逃げ延びた奥さんの目の前で。

そしてキョウジさんにとって我が子のような作品達も、画材もすべて流されてしまいました。
飼っていた猫たちもみんな。

愛する人を、想う人を、我が子を、目の前で、手の届くような近さで亡くすこと。
少し想像してみてもらえたらと思います。奥さんは3ヶ月ほど気が狂ったように、
自分を責め立てていたそうです。

そんな状況の被災地、そんな状況で前を向いている方々がほとんどです、被災地。


そしてオオタキョウジさんもその内の一人。



いつまでも声たかだかに支援、支援言っていてもしょうがないです。
どういう支援なのか?
あくまで「自立」させるための支援が必要。
それを意識した活動こそが一番求められていることではないかと思いました。

今回の絵画展企画。
僕らは学生中心ですが、それでももっとお金をまわす、
雇用を生み出す、そういったことを考える機会になると思います。

前の記事で大前が少しふれて書いていますが、
大学生だからできることをもっともっと突き詰めるべき。
サークルの一貫とか、方針がどうとか、ゼミの先生がどうとか色々ありますが。

走り出したから止まれない暴走列車みたいな支援ではダメだと思います。


最初は自分たちもそうだったし、大切だとも思いますが(笑)
でもこれからは違うんじゃないかな、そう思います。


僕は音楽をすこしかじっています。
世の中には、オリジナルの作品を作って活動を行なっている方もいます。
自分たちが作った作品が、全て流され、愛用していた楽器も流され、
バンドを組んでいたメンバーを失い、

それでも前を向いて、歌えるか?奏でられるか?



デザイナーの方も知り合いには多くいらっしゃいます。
自分が作ったもの、そして作るための道具、場所。
絵、詩、雑貨、装飾品、

それらが消えた時、前を向いていけるか?


被災地の方々は、被災していない僕らより
遥かに強い心で、強い思いで未来に向かって
前を向いていらっしゃいました。


キョウジさんは、今日も筆を取ります。
「伝えたい、あの日から自分の壊れた脳みそが感じ取った
 辛さを、苦しみを、そして安らぎを。」

前を向いて、未来に向かって、大きな悲しみや苦しみと葛藤し、
そして、真っ直ぐな笑顔で今日も生きていらっしゃいます。

浜松のみならず、全国各地の皆さんにキョウジさんの絵を
見ていただきたいです。
絵の裏には、作品を描いた時の気持ちが綴られています。
そちらも公開させて頂きます。

絵画展の情報がお耳に入りましたら、ぜひご来場ください。


また、キョウジさん描く作品のポストカードを販売しております。
絵画展開催のための費用、ならびにキョウジさんを支援するまごころネットの
活動資金などに当てさせて頂きます。

NPO団体スポアートサポートとうかい OFFICIALBLOG-ポストカード表紙
ポストカード表紙

1セット12枚入り、800円です。強い強い想いとメッセージが12枚にこもっています。

購入していただける方は、
sas.tokai@gmail.com
メールにてお申し込みの意を伝えていただけると有難いです。


このポストカードが、全国各地に思いを届け、そして
今あるべき自立支援のかけはしとなれば、と考えております。


僕は被災地に行くたびに無力感が募ります。
この活動でいいんだろうか?と。

しかし日々模索し、日々学び、そして少しでも誰かの力になれるような
団体にして行くべく、これからも活動を展開していこうと思います。
これからもご支援のほどよろしく御お願いたします。


長文読んでいただき、ありがとうございました!
失礼します。


大薗政伍