『ねぇねぇ、もし俺たちが戦隊ものをするとしたら

何色だと思う?』

「色?」

「赤レンジャーとか?」

『そうそう!!』

「何やの急に?」

『昨日さ久しぶりに戦隊もの見て
俺たちも5人だから当てはまるかなって…』

「「「「可愛いなぁ…」」」」

「まぁ、レッドは俺だな」

「はぁ?!俺だべ
チビなレッドはお断りだ!!」

「ぁあ゛?ひよこはイエローで十分だ」

「似合とるでイエローww」

「海草グリーンは黙ってろ」

「何やて?」

『うっさんは何色がいい?』

「俺は
全身を白い衣で包み、月を…」

「話変わっとる」

「それ、月光仮面」

「時代違うべ」

「ちっ…
じゃあ妖艶な紫」

「「「ないから」」」

『うっさんはピンクがいいよ!!
で、俺がブラック!!』

「いや、戒君がピンクだろ」

「せや、麗がピンクとか恐ろしすぎる」

「考えなおせ!!」

「そうか、俺はお色気…」

『ブラック格好いいのにー』

結果
話がまとまらないのでジャンケンで←


レッド 流鬼
イエロー れいた
ブルー 麗
グリーン 葵
ピンク 戒


「よっしゃあ」

『結局ピンクー』

「これ決めて何かあるん?」

『ううん、なんにもー』


「げーっこう仮面は誰でしょう~♪

ふははははは」


無駄な労力とは
このことです←
『咲人の衣装…』


「ん?」


「俺の衣装がどうかした?」


『いつも以上にSオーラを漂わせてない?』


「「「ぶっ」」」


『お、おかしかった?!』


「いやいやいや」


「同感だぬ」


「俺も~」


『「何だか女王様だよね」』


『黄泉もそう思った?』


「ひちゅも?」


『メイクもラインバッチリだし…』


「鞭とかろうそくとか持たせたら完ぺk…ふぐあっ」


『黄泉?!』


「黙って話を聞いてれば…
そんなに言うなら、叩いて垂らしてあげようか?」


そう言って笑う咲人の顔は


『「ひぃっっ」』





まさに女王様そのものでした
大好きだったのに
お別れですか?


好きだったのは
俺だけですか?


何だよ、それ


「泣いても、別れるから」


冷たく突き放された言葉


泣いてる?
誰が、俺が?


例え泣いていたとしても
これは悲しいからじゃない

悔しいからだ


「じゃあな、幸せになれよ」


幸せになれ?
俺の幸せはお前と居ることだったのに


なんて自分勝手なやつなんだ


「戒…」


声をかけられ振り返れば
気まずそうに俺を見る流鬼の姿


「ごめん、聞くつもりはなかったんだけど…」


『急だったからね…』


「戒君さ、泣いた方がいいよ」


『どうして?』


「平気なふりしてるけどさ、さっきからずっと泣いてんだよお前、」


『え??』


「認めてやれよ、」

そう言って俺のことを抱きしめる流鬼

れいたじゃない
温もりと匂い


『うぅー…』


あいつの為に
あんなやつを想って泣くことが悔しい


「涙はさ、自分の為に流すんだ」


突然話しだした流鬼
見上げれば流鬼自身泣いていて


「自分が可哀想で泣くんだ
別れたことが辛い
辛い自分が可哀想だって泣くんだ」


『、じゃあ…
じゃあ流鬼はどうして泣くの?』


俺の質問の答えは返ってはこなかった


だけど
あいつの為じゃなく自分の為に涙を流すと考えたら
凄く楽になれた


ありがとう流鬼、












俺は、弱い自分に哀れんで涙を流す

お前を抱きしめることはこんなにも容易いのに

恋人として同じ行動をとることが出来ない自分が情けない


俺は仲間としてでしか
お前を慰めてやれない


こんなポジション欲しくはなかった
流鬼が風邪をひきました。







「あいつどうしたんだべ?」


「いつも以上に目据わってるよねー」


「何かあったんか?」


『風邪でもひいたんじゃない?』


「「「風邪?」」」


「それであんな機嫌悪いんか?」


「近寄るなオーラ凄いんですけど」


「恐すぎるだろ」


『きぃちゃん子供だからねぇ』


「「「は?」」」


『子供って上手く表現出来ないから感情で示すでしょ?

きぃちゃんは体が辛いことを態度に…』


「いやいや」


「流鬼は喋れるだろ」


「ガキやないんやし」


『んー、でも』


「さっぎから
ごちゃごぢゃうるぜえんだよ」


いつの間にか背後に現れた流鬼


「うわ、なんやその声…」


「風邪ひいだ」


「お前…」


「あ゛?」


「「「ガキか」」」

「意味わがんねぇ」


『ほらねー』
季節柄なのか
テレビをつければ
人の訃報の話ばかり


何日前までは元気だったのにー…



周りの反応はどれも同じものばかりで


(本当にそう思ってるのだろうか)


生あるものは
いつか朽ちる


そうだとしても


人ほど呆気ない生き物なんていないのではないだろうか


「いつか…
柩も俺を置いて逝ってしまうのだろうか」


『咲人?』


言い知れぬ不安
漠然と待ち受ける死

怖くて仕方がない


俺はいつからこんなにも弱くなった?


少し前までの俺は
死すら受け入れていたというのに


『さきと?』


「ん?」


不安そうな柩の顔


「どうしたの?」


『それはこっちのセリフだよ!!

さっきからブツブツ一人で何か言ってるしさあ』


そう言って頬を膨らます柩はとても愛しくて


(あぁ、)


こんな風に考えるようになったのは
柩に出会ってからだ

守りたいもの
永遠を望むものが出来たから、


「だから、」


守りたいと永遠を望んだとしても


それは望むだけで


何も叶えられず朽ちていくから人は呆気ないのだ

欲に惑わされず
本能のまま生きる動物たちは
果てる時ですら美しいと感じてしまうのだ


「まぁ、必死にもがくからこそ人間なのかもしれないな」


『ー…??もうわかんないや』


離れていく柩の後ろ姿を見送った


せめてもの願い、
どうかいつでも柩を見送る役目は俺であって欲しい




お願いだから、
俺より先に逝かないで