Tada's blog -7ページ目

真澄鏡(ますみかがみ)

【月の鏡に心を映せば】

 旧暦では、7月から9月が秋です。7月が初秋。8月が中秋。そして9月が晩秋です。

 「月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」(「夏山雑談」)

 と詠われた中秋の名月は、旧暦8月15日の月のことです。
 満月はその形から鏡にたとえられます。澄み切った少しの曇りもない満月は月の真澄鏡。
 これは、自分の姿を映す鏡ではなく、心を映す鏡だそうです。
 月をじっと見つめていると、心の奥底まで見透かされそうな、そのような不思議な
気持ちがしてきませんか。
 お月見は、単に月の美しさを愛でるだけのものではなく、その真澄鏡に、
心の本当の姿を映してみるという意義もあるのかもしれません。

待宵(まつよい)

【ワクワク、ドキドキ】

 お月見とお花見は昔の人の最大の楽しみだったようです。
 みんな、指折り数えて、十五夜を待ったのでしょう。
 待宵という言葉までできてしまうほど、「まだか、まだか」と待ったようです。
 「来ることになっている人を待つ宵」のことも、待宵といいます。
 満月のことを望月とも云いますが、「望」という漢字は、背伸びをして、
月を見ようとしている姿をかたどったものだそうです。
 もうすぐ望みが叶う。。。
 後から振り返ってみると、こう信じて待ち焦がれているときが、
一番ワクワクして、幸せな時間ですよね。
 
 ときには、上を向いて月を探してみてはいかがでしょうか。

Louis Prima - Just A Gigolo-I Ain't Got Nobody