株価の割安性を確認したい時、先ずはPERとPBRを確認することになるかと思います。一般的にはその次にROEなどでしょうか。
銘柄選定では、これらをどのように使えばよいのでしょう。僕はこういった指標をそのまま使うことはないので参考までに僕の考えを書いておきたいと思います。
PERは株価の適正水準を知るためには非常に有効な指標だと思います。株価を利益で除して算出しますが、以下のように二種類あります。
① 実績PER: 過去の決算で確認できる利益を使って計算
② 予想PER: 将来の利益を予想して計算
株価は未来にその企業が生み出す利益を現在価値に直したものと考えられるので、予想PERが重要になります。そして、この予想PERには企業予想やアナリスト予想がありますが、その企業の経営者のビジョン、戦略、実行力、市場性、競合、代替可能性、参入障壁、等々の分析を自分なりにしていくのがよいと思います。本業ではない分野を入手可能な資料から探る訳ですから、自分の想定が間違いであることもしばしば起こりえます。ですが、これは努力を継続することで大きく外さないことができるようになるスキルの一種だと思います。そして自分予想PERの作成を実績と比較しながら練習し続けることで、自分の得意な投資分野、自分の考え方の癖などが分かるようになるかと思います。他人の言説ではなく、自分をどれだけ信用できるかは地道な努力の蓄積に比例し、市場が混乱した時の対応に差が生じると思うのです。
予想をする前に、過去から現在までの実績売上高と実績利益が経営者の戦略に沿ってどのように変動したかをチェックすることは経営陣を知る上で有益だと思います。過去の資料をじっくりと確認することは経営者の能力と人柄(誠実さ)、そして、その会社に継続的に優秀な経営者を輩出する力があるかなどを知りたい場合、大変参考になると思います。長期間に亘って市場を欺くことはできないからです。
PBRについては、僕はあまり重要視していません。会社の解散価値だと説明されたりしますが、僕はそのようには捉えていません。勿論、保有している土地や有価証券が特殊要因で高騰したりすると株価に影響しますが、企業本来の実力とはあまり関係がありません。それに資産の中身を個人投資家が正確に知ることも実際問題として難しいため、本来は減損処理すべき資産を抱えていてもうまく算定できません。その会社で働くプレイヤーである社員でさえ一部の人を除いてはしっかりとは分からないでしょう。
ROEは自己資本利益率で、株主資本を元にどれくらい効率よく利益を出しているかを表す指標です。僕はこの指標も重要視していません。なぜならば株主資本ではなく、銀行からの借り入れなどを増やし、自社株買いなどを進めて行けばROEをよく見せることは可能だと思うからです。僕の場合はROAが重要だと思っています。ROAであれば貸借対照表の右側全体の総資産がいかに効率よく利益を生み出しているかがわかるからです。僕のROEの使い方は、ROEとROAの乖離が大きい会社は注意する、という使い方ですね。