すぴかが仕入れでお世話になっている、
ナチュラルハーモニーさんのこだわり「蔵のお酢」を作っている、蔵が福岡県にあるので、行って来ました。
庄分酢(しょうぶんす)
以前、お醤油蔵の見学に行ったのですが、
(そのブログ→
実際に出向いて、その場の空気を感じることがとても大事なんですね。
蔵の匂い、温度、湿度、風、水、周りの環境。
なぜその場所なのか?
なぜ現代まで伝統製法を取り続けたのか?
そんなことを、感じたい。
福岡県の、熊本や佐賀に近い場所。
家具の街、大川にあります。
駅から遠く、バスで向かいます。
バス停からも更に遠く、
迷いながらすすみ、到着!
辺りにはお酢の香りが漂っています。
なぜこの場所なのか?
直接聞くのを忘れましたが、
しらべたところ、
ここ大川は、筑後平野の中央に位置し、筑後川が市の西部を流れているそうで、
肥後街道も通っているとか。
綺麗な水と平野があるので稲作が盛ん。
米と水があればお酒が作れる。
元々は造酒業。お酢は酒から出来るのです。
交通の弁も良いので、商業も盛んになる。
という事でしょうか?
古い住宅兼蔵
今も社長は住んでいるようです。
事前申し込みで、工場見学ができます。
1人のためだけに対応してくれるところは少ないけど、
こちらはとても親切。
とても真面目そうなお兄さんが
一生懸命説明してくれました。
木造の建物に、木桶。
温度調節にムシロを巻く。
大川は家具の街だけど、
木桶を作る職人はいないそうで、
修理するのも他県の一箇所しかなく、
これが使えなくなったら、奥にあるような金属製になるのだそう。
寂しいな。
木製だからこそ、住み着いている天然菌がいい働きをするんですよね。
この後行った、熊本の川尻のガイドさんは
木桶も川尻で作ってると最初は言っていたけど、
あ、なくなってる!と驚いていたっけ。
地震の影響か、後継者問題か。
せつない。
伝統的な製法を守っているところは、
伝統的な建物が残っていることの影響は
大きいのではないかな。
黒酢はこちらの甕で作る。
ここは北限の地だそうです。
仕込みは時期が決まっていて、
来週あたりからだそうで残念。
瓶詰めは別に工場があり、
最近大雨の被害があった、朝倉にも製造設備があり、ゆくゆくはそちらに全て移すかもとのこと。
この辺りは街中だけど、
朝倉は自然の中で、環境が良いのだそう。
近代的になってしまったら残念だけど
そちらも見てみたい。
フルーツから作るお酢もあるので、
この日は地元のぶどうを処理していました。
美味しそう。
ショップもあり、ここだけでも気軽に立ち寄れます。
試飲などもある。
飲むお酢が美味しいな〜。
飲むお酢は流行っているけれど
自然の素材で丁寧に作られている、
自然な美味しさの商品は少ないはず。
飛行機に重量制限があるので、持ち帰り断念。
残念に思っていたら、
銀座シックスにショップができたそうだ!!今度行ってこよう!
伝統を守りながら、
新しい販路にも挑戦する。
こういう方々のお陰で、日本の伝統は残されたのですね。
ありがとうございます。
時代の流れと言って、全てが西洋化してしまっていたら、絶滅していたかも。
伝統製法だけが良くて他はダメとは言わないのですが、
多様性が大切なのでしょう。
伝統が失われるリスクの回避。
利用者にとっては選択肢が増える。
奇跡のリンゴの木村さんは、
無農薬リンゴ栽培に悪戦苦闘している時に、
自分が諦めるということは、人類が諦めることなんだと、言っていた。
伝統を守ってきた方も、そんな気持ちだったのかな?
私はそんな覚悟で取り組んでいるだろうか?
こんな本も出している。
伝統的な発酵食品作りは、
気候など、自然のリズムと変化に
対応することが大切。
それは人間都合では大変なことに見えるけど、
自然を観察することで、自然から学ぶ。
自分も自然の一部なのだと思い出すのではないかな?
最近、野菜作りを始めたら、とくにそう思う。
自然のリズムで生きることが、
人間にとっても自然なこと。
蔵から漏れるあかりって
なんでこんなにノスタルジー(T . T)
さて、
11時半から、2階でお酢のランチです!
九州の旅2日目(9/13)続く