『Chelmsford』

日に日に疲労感蓄積すれば、どうにも起き抜けるが困難と化し、然れど何とか午前6時起床。テレビにて「ジェラシックワールド」なるアニメ眺めれば、嘗て「スター・ウォーズ」が高く評価されし一因たる「汚し」導入され、主人公たる少年少女達が、サバイバルに生き抜く姿のリアルな演出として、皮膚や衣服の汚れを描かれれど、リアルさを追求されればされる程に、こちらも思わず強烈な体臭さえ想起せられ漂い来れば、気分は只管オエーッと噦くばかりかな。

最早食材ほぼ尽きれば、先日マネーロンダリング目論見購入せしミートボール缶召喚、デフォルトにてはなかなか食し得る代物にあらざれば、先達て余りの不味さに東君が白旗掲げ廃棄せし赤ワインを、いつの日か赤ワイン煮なんぞ拵えんやと拾遺確保すれば、トムヤムペースト共々召喚、全てミートボールと合わせるや、

チンマシーンにて玉葱と大蒜を蓮司2号へぶち込み1分間加熱、是等をミートボールに合わせ、蓮司2号にて2分加熱。

味の円やかさ求め、更に溶き玉子も投下、蓮司2号へ再度ぶち込み1分加熱、

斯くしてインプロ電子レンジクッキング「ミートボールファイナルウォーズ」堪能せり。トムヤムペーストの風味、特に酸味が、赤ワインの香りの前に完全封印され、何とも円やかな味わいに仕上がりしは、全く以て予想外にして救いかな。残されし食材が、このミートボール缶1個、玉葱1/4個、玉子1個、大蒜のみなれば、正に奔走の狼煙上げ残党最後の1人まで集結せしファイナルウォーズ然とすればこそ。

備蓄食材乏しければ、自ずから調理意欲激減するは当然にして、況して当初の「メキシカン大作戦」大失敗もあれば、調理意欲のみならず食欲さえ減衰せし有様。然れど未だ先長き本ツアーなれば、斯くも道半ばにて倒れるなんぞ言語道断、此処は作戦練り直し、今一度調理欲及び食欲回復させるべし。加えて謎の炭水化物拒否症候群に苛まされればこそ、炭水化物摂取量少なく、加えて質素倹約を旨とし過ぎれば、野菜ばかり食らいし結果、Morganが持ち込みし風邪さえ防ぎ切れぬ程に体力も免疫力も低下、此処は翻りて肉食獣人と化すべきか。

投手くせしホテルをチェックアウトするや、一路Chelmsford目指し爆走せり。

道すがら食材補給すべく大型スーパーTescoへ立ち寄りし。麺神の異名を取る東君なれば、ツアー中はほぼ全食麺類にて乗り切られれば、今回も贖われしは麺類が殆どとは云わずもがな。

翻りて私は、ここまで遂行せし「メキシカン大作戦」は、メキシコ隣国たるアメリカならば食材調達は容易且つ安価たれど、海を渡る大英帝国に於いては然にあらず、結果納得行く味のレベルに至り得ねば、作戦失敗を潔く此処に認め、残す3週間を睨み「グリル＆カレー大作戦」へと作戦変更、この窮状切り抜けんとす。

然れば先ずは必要な調味料と食材調達すべくして、本日贖うは、鶏肉ドラム、豚サーロイン、海老フライ、人参、キャベツ、レタス、玉葱、ジャガイモ、生姜、パクチー、サラダ油、アメリカの食卓常備ホットソースたるSrirach、中国産醤油、ケチャップ、スパイス各種、蓋付きプラ容器なり。

車中にて海老フライ食らわんとすれば、何と中身は未だ生なり。ほならこの衣どないやって付けてんな。

投宿先たるホテルへチェックイン果たすや、蓮司2号に加熱依頼、斯くして「海老フライ」堪能せり。

先達て購いしハバネロ召喚、そもそもタコスのトッピングとして生食せんと思えど、均かの史上最強レベルの辛さにて危険察すれば断念、今回「ハバネロオイル」にて本懐遂げて頂かんとす。

無事仕込み完了。2週間程度にて発酵完了せんと思えば、ツアー最終週には登板叶うか。

「グリル＆カレー大作戦」へと作戦変更すれば購入せし「豚サーロイン (4枚入りパック)」召喚、

脂身と筋を切除、隠し包丁のレベル越える下拵えすれば、

シシケバブのレシピ踏襲し、調味オイル漬けにして保存せんとす。

豚サーロインをオイルに沈めれば、

「鶏ドラム」こちらも大量に詰められしを購入するや、下処理施し、

是亦朝味オイルへ沈めれば、是にて冷蔵庫あらざるとも、暫しの間は保存し得る次第。

今宵の会場The Hot Boxへ到着せり。

クラウドサーフィン禁止警告板なり、我々には到底無関係なれど。

楽屋にAgnethaおられれば、ミーハー魂大爆発にて畏れ多くもデュエットさせて頂きし。

更に此の方Freddie Mercuryもおられれば、砂十島家は家族打ち揃いファンなりけると知ればこそ、こちらも夢の共演果たさせて頂きし。

サウンドチェックも筒が無く終えれば、2軒隣がレコード屋と知り急襲すれど、時既に遅くシャッター閉められれば界隈を散策彷徨。中東系食材店発見すれば突撃、唐辛子関係も充実すれば、スパイス各種も揃い圧巻、

斯くしてスパイス各種追加、青唐辛子、ハバネロペースト、チキンブイヨン、プチトマト、電子レンジ対応プラ容器なんぞ贖いし。

楽屋にてケータリングとして「チキンカレー」調理し持て成して下されば、私は謎の炭水化物拒否症候群に苛む身故、カレーのみを所望。刺激度皆無な子供向けカレーの如し。然ればカレーならぬシチューか具沢山汁物と思うや、大いに堪能し得し。御馳走様でした。

今宵先鋒務めて下さりしは、先達てのGlastonburyにても先鋒務めて下さりし老舗サイケバンドDeviant Ampsなり。今宵も御機嫌なスペースロックぶち咬まされ、真のブリティッシュロック魂炸裂せり。

ライヴ写真撮影叶わねば、イメージ画像にて御茶濁させて頂かんとす。悪しからず。

今宵は85分セットを披露せり。今回のツアーも3分の1を終えれば、そろそろ新たな展開へ突入すべく、新たな宇宙の旅へ。そもそもセットリスト存在せぬAMT宗家なれば、私含め誰も次の曲を知る術なく、その刹那に降臨する音に従うのみ。曲としてのアウトラインこそ存在すれど、その中身たるや一切未定にして即興展開とは云わずもがな。新たな旅立ちなればこその心地良き緊張感と、ステージ中音バランスの素晴らしさも相俟り、様々な旋律が降り注ぐ中、頗る気持ち良くギターソロも弾かせて頂けば、砂十島劇場も開幕、怒涛の疾走にて大団円へ至るや幕。

そもそも此の店には、フランスやスイス宜しく音量測定器完備され、サウンドチェック終了後、オーナーから苦言呈され、我等がMorganが交渉下さりし経緯あれど、結局ソールドアウトなれば問題なかりけり。Morgan曰く「Sold Outになれば、満員の客が十分に吸音、加えて金銭的にも潤えば自ずから笑顔にもなる」ステージ上から音量計測器のカウンター伺えれど、わざわざ私がギター弾かずとも、計測可能最大値たる120dbに至り振り切れば、仮令私がファズ踏めど表示は120dbに変化なし。120db下回りしは「Pink Lady Lemonade」イントロ等に限られ、然れど既に107dbは刻みし次第。

[set list]

1. Blue Velvet Blues

2. Black Smmer Song

3. Santa Maria

4. La Novia

5. Flying Tea Pot - including In A Session Not In C

6. Pink Lady Lemonade ~ Sparkling Pink Lady Lemonade

7. Cometary Orbital Drive

ライヴ写真ネット上にて拾遺叶わねば、悪しからず。

投宿先ホテルへ帰還するや、出発前に仕込みし豚サーロイン召喚、電子レンジ用魚焼き器こと焼きマシーンへ着陣、