最近は第20回1級検定試験を何度か解いてみて、分析というか次回に向けてどう立ち向かっていくか、ああでもないこうでもない,,,、

 

 試験問題の中で今までは「計算問題」とひとくくりにしていたものを分類してみようと,,,

① 計算問題

 文字通り加減乗除など計算する問題

 

 これは番号の下に☆がありますから3点問題。

 今までの評価だとサービス問題、落としてはダメな問題です。

 ハッブル=ルメートルの法則は cz=Hr と表されますが、これは暗記というか仕組みを理解しておくべき関係式です。

 光速度C ✕ 赤方偏移z = ハッブル定数H ✕ 距離Mpc

 

 この問題でひねっている点は、

 r=(c * z ) / H   

 =3000/70   

 =42.86 Mpc=1億4000万光年。

 計算過程でそのまま計算すると43Mpcがでるので、これに3.26を掛けて光年に戻さないとダメな点。

 Mpcを計算して43Mだから4300という数字が出た段階で選択肢を見ると①に目が行ってしまうので、アレ?っと思ってしまうわけですが、最後まで気を抜かないこと

 

②計算式問題

  数値を使わず式のみで解を求めるもの

 これも☆印問題、易しい部類の問題です。

 

 面積速度を求めろという問題で周期Pが与えられているので、

 面積速度の定義まで戻れば、面積速度=楕円の面積πab÷周期P

 

 短半径bはa✕√(1-e^2)

 あとはこれを上記面積速度の式に代入すれば①が得られます。

 

③ 図形読解

 

 字が小さいのでちょっと拡大しました。

 光行差と年周視差は同じような天文現象ですが、年周視差は星までの距離を算定できるので、計算問題にもよく出るものです。

 対して光行差は年周視差よりも100年近く前に発見された現象であり、地動説の証拠となったものですが、,,,それでおしまいなので、余り試験問題には出てきません。

 

 この問題については、類型がなく初見の時ちょっとドキッとしました。

 ただし「見える方向」は「自転車で傘を差しながら移動するとき、傘を下に向けてささないとダメ」というのが体感的な光行差なので、仰角が低くなる②か④になります。同様に④だとその効果が減殺されるので選ぶべきは②になります。

 

 この問題の場合は数値が直接出ていませんが、数値の大小比較などが必要になります。

 

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 今回、第20回の問題を総括すると

① 計算問題 4問あって11点配点

 計算問題はある面類型化しているので、面倒くさがらず手を動かして基本パターンと計算ケアレスミスを防ぐことが肝要のように思えます

 

② 計算式問題 4問あって9点配点

 上掲で示した面積速度計算ではまさに計算式でしたが、多くは係数なり比例関係を

選ぶ問題なので、テキストを読み込む必要あり

 

③ 図形読解 6問あって17点配点

 多くは天文学の理論を使って、グラフから現象を読み取ったり、最適な図表を選ぶというもの。この際にある種の相場観が必要,,,これはアトでまとめます

 

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 上記の点を合計すると37点。合格点は70点なので、これを確実に取れば半分はOKになります。

 ①と②までは典型問題なのでさらりと解いて、図形読解にちょっと時間をかけて全問正解,,,

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 今日はゆっくり寝られるみたいです

 高気圧が張り出しているので、タイ北部あたりは星見日和のようです。

 ただし冷たい北風は温順な海洋では雨雲を発生させ、バンコク/パタヤで雨を降らせるという構図。

 低気圧の印「L」がタイランド湾通過中

 昨晩も曇り空で見えたのは満月のみ

 白い雲がタイランド湾に浮かんでいますので,,,

 いずれにしても満月なので、あまりやることはありません

 天文宇宙検定1級の「星の話題」

 何を今さら,,,かもしれませんが、この検定は基本的には天文学であり宇宙ロケットなので、星空についての設問はごくわずかです。

 星については第一に星座の略符号です。

 星を観ているのならこの程度はわかるだろう,,,?というもの。

 ただ漫然と眺めているだけではダメで、特に私のようなここ数年で星に復帰した者にとって難しい問題です。

 星座は88個しかないので、アルファベット3文字を覚えるしかなさそうです。

 

 また、星図ができた経緯やトレミー48星座が88になった流れについても理解が必要です。

 天文時事にも関わりますが、恒星間天体とか「土星の輪消失」についても最近の天文現象として知っておかなければなりません。

 

 この最初の問題、恒星間天体ですが、ボーエル彗星については初見でした。

 

 wikiの記載によれば、

 「恒星を公転している天体は、恒星とその天体自身以外の重い天体との相互作用によって放出され、恒星間天体になることがある。このような過程は1980年代前半にボーエル彗星で確認されている。この彗星は元々は太陽に重力的に束縛されていたが、木星の付近を通過して太陽系からの脱出速度に到達するほどに十分に加速された。この木星との遭遇によって軌道は楕円軌道から双曲線軌道に変化し、軌道離心率は1.057と、その時点で知られている中では最も値が大きい天体となった。」とあり、もともと太陽系の彗星であったものが、木星の重力で太陽系外に飛んで行ってしまった,,,というもののようです。

 

 ちなみに「土星の輪消失」については詳細確認していません,,,多分、もう出題されることはないと思いますので。

 

 「ケンタウルス座α星から見ると、太陽は何座付近に見えるか」、この問題はどういう主旨で出題されたのか? この問題は解答できましたけども。

 パタヤ自宅から南の空を見るとこれからの季節、ケンタウルス座はアルゴ座の次に地平線から出てきます。ということはこれに対面するのは北天側の星座、ペルセウス座かな?

 

 最後の問題。古代エジプトというか、北極星は歳差運動で各年代で移りますので概略覚える必要があります。

 ツバーンは5000年前の北極星ではありますが、紀元でいえば紀元前3000年。

 〇年後の北極星の名前では、〇年後と西暦〇年かで2000年差があるので混乱します

 またどちら周りに数えるかでも混乱が生じます。

 ツバーンなら右回り、ベガは左回り,,,まずはじっくりと問題を読むことが肝要

 

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 私の手持ちの暦では今日(12/5)が満月となっていますが、今日といっても24時間あるし、日本タイの時差もあるし、どの時点が満月なのか?

 

 今朝、午前2時ごろにベランダに出たところ、一面の曇り空。

 しかし月の周りだけはポカっと雲が切れていたので、DWARF3とNikonCP950で

 Nikon CP950 

 いつものように2000㎜クラスを手持ち撮影です

 明るめの素材を選んだこともあり、月の地形は消えてのっぺりとしています

 こういう具合の月が満月っぽいとも思います

 

 

 DWARF3による月撮影

 カメラ手持ちよりは時間が掛りますが、トータル5分ほどで撮影完了。

 天体観測っぽい絵柄になっています。

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M67(NGC 2682)はかに座の散開星団

 

 散開星団の中でも年齢がふるく(30~50億年)、星団の年齢は太陽と同程度である。

 また、構成する化学組成も太陽と似ているとされるため、太陽と同じタイプの星の研究に使われている。

 

 M67に属する恒星は性質が太陽に似ているため、M67は太陽の生まれ故郷で、太陽は誕生後に星団から離れて現在の軌道に落ち着いたという説があった。

 しかし星団と太陽の運動から考えて、太陽がM67で誕生した可能性は低いという研究も発表されている。

 

    NGC 2547はほ座にある散開星団

   この星団はまだ若く、年齢は2000万~3000万年です。

 下記は、英文wikiの抄訳です。よくわかりませんが、星団の中で変化が起きているようです。若い星団は逆説的な言い方をすると老齢な星が多数含まれています。

 

 訳し方もあるようですが、内容は若干混乱気味です

 

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 スピッツァー宇宙望遠鏡による観測では殻状の構造が見られ、最近、質量損失の兆候(超新星爆発?)である可能性がある。

 Gaia DR2データを用いた研究によると、NGC 2547は約3000万年前に、新たに発見された[BBJ2018] 6と呼ばれる星団と共に形成されたことが示されました

 

 NGC 2547星団は、トランプラー10、NGC 2451B、コリンダー135、コリンダー140とほぼ同年齢であり、これらの星団はすべて、単一の誘発星形成イベントによって形成されたと示唆されている。

 スピッツァー宇宙望遠鏡による観測により、NGC 2547の恒星の1%以下が8.0μmで赤外線超過を示し、B型からF型の恒星の30~45%が24μmで赤外線超過を示していることが示された。

 2MASS J08090250-4858172系はNGC 2547に位置し、波長3~5μmでデブリ円盤の大幅な増光が見られ、その後1年かけて減衰した。これはこの系内の惑星系への激しい衝突と解釈された。

 NGC 2547には、24μmの赤外線超過を示すM型矮星が9個含まれている。これらはデブリディスクである可能性があり、その物質はこれらの恒星の雪線付近を周回している可能性があり、これらの系で惑星形成が進行中であることを示している。

 改めて天文宇宙検定1級について述べると、

 ・2025年  6月実施第19回の合格率「1%」

 ・2024年11月実施第18回の合格率「0%」

 です。

     これ以前にも合格者ゼロの実施回がありますし、過去3年間で最高の合格率は1.8%でした。

 

 冷静に考えて、

 「平均1%程度しか合格しない試験になぜ取り組むのか?」、

 おかしな人たちです。

 

 先月私は2級を受験しましたが、

 当日同じ会場で1級を受けた方からコメントいただきました。

 

 『先の見えない長い戦い、お互い頑張りましょう\(^-^)/』

 

 確かに、合格率が1%程度であれば、「先が見えない長い戦い」だと思います。

 平均1%程度しか合格しない試験とは、100人中1人しか合格しないということです。

 皆さん今回こそはと思って受験されるのでしょうが、それでも100人に一人です。

 しかし「長い戦い」なのか?私は長く戦うつもりはありません。

 

 では私はどうするのか?

 

 私はもちろん次回受験し、合格すると思います。

 根拠は?

 それは私の勉強法が正しいからです。 

 

 これは手元にある過去問6回分を分析したものです。

 各回40問の問題があって、1級公式テキストからの出題数を示したものです。

 過去3回については配点が分かっているのでこれで実得点を計算しています。

 

 ◎テキストからだけで60点以上取れます

 ◎宇宙ロケット関連や天文時事の問題は比較的容易です

 

 今回も第20回の試験を自宅で解いてみて、

 ・「ああこれテキストにあったよなあ」と思って解いていました。

 ・これ過去問にあったじゃないとも。

 でももちろん、

 ・思い出せない

 ・どう解いたんだっけ

 と。

 

 結局、今年6月から天文宇宙検定の勉強を始めて半年たったのですが、

 現時点で、

 ・「テキストに記載がある」というところまではすべてわかりました

 ・過去問/公式問題集の問題も、あああれだと、分かりました。

 

 あと半年、来年6月まで、

 ・公式テキストはすべて理解し覚える,,,たかだか260ページです

 ・過去問/公式問題集は定期的に周回する

 ・天文時事や宇宙の話題はなるべく系統的に収集していく

 

 まあ「絶対に受かる」と思わないと、合格率1%の試験に臨めません…

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 NGC3293 小さな宝石箱星団 DWARF3

 雲多めなので背景を引き締めるためにコントラストを上げているので、ちょっとベタっとしてしまっています

 やっぱり3.5㎝は50㎝に勝てないということではあります。

 今朝3時ごろの月。闇の中、ラン島が見えているので靄は少なめ、ただしこの満月近い光があるので,,,

おおいぬ座M41
昨晩は午前1時半から南天で星を観始めたのですが雲多めで、待機するのも面倒なので自宅に戻り、北天を見始めて、結局まともな写真はいつもの南天の空ばかり

 

 三体問題は究極、天文学の守備範囲なのでしょうが、数学的に解けないと証明されているという程度までが私の知識です。

 これは第17回の問題で、知識として知っていたので正解①を選択しています。

 対象が3つあったとして、一つの条件をぐっと緩和する、この場合、質量を無視すれば、コンピュータを使った数値解析に逃げずとも、解は近似値として求まるのでしょう,,,実際我々はラグランジュ解なるものがあることを知っていて、宇宙望遠鏡などがその場所を利用していますので。

 

 冷静に選択肢を見ていけば、

 ②は三体問題は解けない問題なのでこのような軌道が見つかることはない

 ③ピタゴラスの三角形のような,,,これはアトで述べますが天文に関する問題なのですが、ちょっと一般的でなさそう。

 ④は距離は遠方だけど太陽は質量が大きいので、どうなんだろう,,,と。

 

 以下は検定協会の解説。

 お互いに重力で結びついた三つの質点の振る舞いを三体問題という。

 三体問題は一般に安定軌道は見つかっておらず、カオス的な振る舞いになる。

 同じ質量の質点をピタゴラスの三角形に初期配置した三体問題をピタゴラス問題と呼ぶが、これも安定な軌道には辿り着かない。

 地球-月系における人工衛星の 振る舞いのように、三体のうち一体の質量が無視できる場合を制限三体問題という。制限三体問題は三体あっても一体の質量を無視するので、実質は二体問題であって、ラグランジュ点など軌道力学は解ける

 地球-月系に太陽を加えると、太陽の質量の影響があるので制限三体問題にはならない。ただし、太陽の質量の影響は小さいので、摂動法によって近似的な軌道を得ることはできるようになる。

 

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 先月11月実施の第20回1級検定に出題された問題

 これも、私にとっては雲をつかむような問題です。

 ただし結果としては「天文学的に意味がある」解になるのだろうとは想像できます。でなければ天文検定に出るはずがない,,,

 

 ①直角三角形がそのままの形,,,今までこんなこと聞いたことがない

 ②中心で合体する,,,これも聞いたことないなあ

 ④バラバラに飛び去る,,,これって何か意味があるの?

 

 となると残った③では1体はどこかに行ってしまうが、2体は連星となる,,,何となくこれなら天文学的に意味がありそう,,,と思い③に丸を付け正解。

 Youtubeでピタゴラス三体問題をシミレーションしたものが公開されています。

 

 以下、検定による解説文

 三体の質点の重力多体システム問題である三体問題の中で、 初期状態で、質量比が3:4:5の質点をいわゆるピタゴラスの三 角形(3:4:5の直角三角形)の頂点に置いた場合、その後の系の振る舞いを問う問題を「ピタゴラス問題」と呼ぶ。デンマークの数学者カール・ブラーウらが19世紀末に提案し、20世紀に 入ってブラーウ自身やその他の研究者によって詳しく調べられ た。最終的には、コンピュータを用いた数値的な計算によって、 一体が系から飛び出し、残りの二体が連星となるという結論が 得られている。ただし、三体問題は基本的にはカオス的システムで、初期状態を少し変えるだけで結果は大きく変化する

 

 なおwikiによると、当初コンピュータシミレーションに挑んだが、当時の電算処理代が非常に高額で、途中まで計算できたが研究費が尽きて最後まで計算できなかったとも。

 

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このところ大きなそして多くの黒点が見えてきているというSNSが多く出ており、ぜひ確認しようと,,,

 大き目の黒点です。

 黒点の周りに白斑、そしてプラージュも見えているような気がします?

 

 太陽を撮ろうとして5分程度で全作業が完了するので、太陽の全景写真はDWARF3一択です。

 機材はこんな感じ。

 天頂付近の通過なので、腕を張り出して手すりに掛るくらいにしないと太陽を捉えることはできません。

 

 

 私自身は、先月16日に2級試験を受験し、自己採点では合格点以上だったので、次回6月実施の1級試験を受験するつもりです。

 16日実施の1級試験内容については2級と同時に解答解説含め11/17に公開されましたが、しばらく放置していました。

 

 11/16に向けて2級の勉強にシフトした関係で1級内容からちょっと離れていたため、まずは軽く1級の内容をおさらいしてから試験問題を見よう,,,と。

 結果的に2週間ほどたって12月になってから1級試験問題を解答してみて、「さて自分の勉強法で来年6月に1級合格できるだろうか?」と分析をしているところです

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 1級試験は問題数40問/50分間

 3点問題20問、2点問題20問で100点満点

 70点が合格ラインで、実績として得点調整はありません

 (問題の難易によらず70点以上なら合格)

 表は、問題番号、配点、概要、◎=テキストに記載あり、その得点、My勉強=現状自分が勧めている勉強法を完璧に行ったときの得点

 

 結果、

 ◎テキストのみを勉強した場合でも66点は取れる

  テキストはもともと「天文学」関連しか扱っていないので、宇宙関連(ロケット、

  探査衛星)や望遠鏡、天文時事などは別途勉強する必要があります。

  従前よりテキストの比重が高くなった印象があり、これは別途精査します

 

 ◎My勉強法を続ければ96点も

  2問取れない問題があり、

  ・シンクロトロン放射はべき乗則に従うとテキストにはありますが、

   「従わないこともある」が正解でした。

   テキストにある記載に反することなので、こういう問題は対応できません。

  ・地動説を紹介した人物はだれか?という問題

   広く技術史に関わることです。この他にニュートン力学を伝来したのは?など。

   実は昔々、学んだ記憶があり、さてどこで得た知識か?

   現時点でのMy勉強法はこの辺を捕捉していないので、対処を検討中です。

 

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 今朝4時半の 3I/ATLAS

 DWARF3で15秒100枚で撮影した 3I/ATLASです。真ん中にボアっとあります。

 

 実は通常のごとくgain60で撮影しようとしたところ露出オーバーだと警告があり、50に下げたところダーク保存されていないのでダークを撮れという指示。

 ダークを撮るためには太陽用のサングラスが必要で、自宅に戻るなどの手間がかかるため、gain60のままで光量の落とせるデュアルナロ―フィルターで撮影。

 多分露出オーバーの理由はこれ。

 3I/ATLASはコンドミニアムの壁際方向にあり、どうやっても横からの照明の光が入ってしまい、撮れた写真も右側が白くボアッとしていたので、カット。

 

 黒い傘でも使って、遮光しようかと検討中。

 

 

 

 検定1級に限らず2級もそうなんですが、受験者を惑わすつもりがあるのか、答えを出すために必要のない意味のないグラフや数値が天文宇宙検定では提示されます。

 前回11月の天文宇宙検定1級の問題です。

 レグルスとベガ、アンタレスの白黒スペクトル画像が示されています。

 

 「ベガのスペクトル型を選べ」というのが問いであり、スペクトル型をこれらのスペクトル画像から読み取ることは不可能であり、全く不要な画像です。

 選択肢として示されている4つの「英アルファベット+数字+ギリシア数字」の組合せから選ぶことになります。

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 今回、この辺りが自分として弱いなあと感じたので、一等星21個をスペクトル型を加えて並べ換えたものが下記。

 意外とこういう表ってネットを探してもないものですね。

 上記は基本wikiから情報を得ましたが、wikiも多くの人が作っているのでどのあたりを見れば情報があるというのが一定しておらず、作るの大変でした,,,、

 

 ここでは紙幅の関係で表の右側をバッサリと落としていますが、実際には「冬の大三角」とか、名前の由来、日本の古名など欄が続いています。

 

 さてスペクトル型ですが、OBAFGKM。

 過去問だと、

 21個の一等星にO型星はいくつあるか?というのがありました。 

  正解はゼロ個、左欄の色分けは型ごとに色付けしました

 

 ちなみに前回私が受けた2級試験でも、

 「ぎょしゃ座の1等星、カペラのスペクトル型はどれにあたるか」という問題がありました,,,私は✕でした,,,ということもあり、ちょっとシッカリせにゃあかんと。

 

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 実は1級テキストにも2ページほどを割いて、このスペクトル型を説明していますが、サラッと見落としていました。

 

 この表の最上段、アクルックスのスペクトル型は「B0.5Ⅳ」です。

 この意味は、

① 最初の文字はBで、B型星であることを示します。

 OBAFGKMですが、女性天文学者であるアニーキャノンがスペクトル順に並べ直し単純化したものです。

 

② 次の数字は0.5で、同じ型、ここではB型の星の中で0~9で星の温度の程度を割り振っていて、この星は高温側から0.5にあたることを示しています。

 

 何となく当時の人(1910年ごろ)はこのOBA... は温度順に並んでいるのだろうと考えていたものを、同じく女性天文学者であるセシリアペインガポーシュキンが確かに恒星の表面温度順に並んでいることを示しています。

 キャノンもガポーシュキンもハーバード大なので、一般にハーバード分類と呼ばれています。


③ 次のギリシア数字は、以下を示します。

 Ⅰ超巨星、Ⅱ輝巨星、Ⅲ巨星、Ⅳ準巨星、Ⅴ主系列星、Ⅵ準矮星、Ⅶ白色矮星

 ハーバード大の分類は基本的に表面温度のみで分類されるのに対して、ヤーキス天文台のモーガン、キーナン、ケルマンはMKKシステムあるいはMK分類として星の光度による分類を提案しました。光度は温度のみならず、星の表面重力あるいは密度、半径などより変わるものです。

 HR図を見ても明らかですが、スペクトル型(横軸)が同じでも光度(縦軸)が大きく異なる位置に星がプロットされています。MK分類は具体的には星の絶対光度でも分類したものです。

 

 スペクトル型が同じ=表面温度が同じであっても、恒星の大きさが大きければ光度は大きくなります。

 スペクトルで見ると、大きな星=光度の大きな星は吸収線の幅が狭くなるようです。吸収線の幅は星の大気密度が低いほど小さくなる ⇔ 分子間の衝突によって線幅が広がるため密度が低ければ線幅は狭くなり巨星が当てはまります。

 テキストにはこのスペクトル幅が狭くなる云々の説明はありますが、これがMK分類で具体的にどう使われているかの説明はありません,,,現在探索中。

 

 現在では、ハーバード分類とMK分類をくっつけた形、太陽であればG2Ⅴと表記しているようです。

 

 

 

 

 鏡筒を赤道儀のアリ溝にはめ込む際、どこを持ってよいのやらという感じ。

 下は鏡筒を支えもつにして、上はガイダーの足を持つのかな?

 

 スカイウォッチャーの一連の鏡筒シリーズは、鏡筒バンドの頂部に1/4カメラネジのタップが切ってあり、前面側は全ネジが埋め込まれていて、「カメラが乗せられます」というコメントを読んだ記憶があります。

 今頃、鏡筒に一眼レフを乗せる人はいないと思いますけども。

 

 日本の100均で購入した木片を使ってハンドルを作成,,,

 これで安心安全で鏡筒の取り回しができるようになりました。

 写真では鏡筒を斜めにして撮影していて、付いている位置がヘンに見えますが、実際は鏡筒下部のアリガタに正対しています。

 望遠鏡下側のアリガタプレート。

 このボルトをアリガタ下面から突き出して、下に滑り落ちないようにしようと思いましたが,,,

 この業界アルアルだと思いますが、この六角穴に合うレンチが見当たりません。

 多分1本くらいあったはずなのですが、半年間、望遠鏡に触っていなかったのでどこにあるのやら,,,

 次善の策で一つ横の穴で代用。

 とりあえずこれでしのぐものの、鏡筒を振り回すと前のめりになることもあるので、理想的には前側及び後ろ側ともに凸仕上げにしようと、六角レンチを捜索中。

 

 これはHAC125DXでピントを合わせる途中段階の写真です。

 視力検査のランドルト環のように見える黒い線はASI662カメラの横から突き出しているケーブルの影です。

 明るく輝いているのはアルニタクで、12時の方向に凹が出ていて、ちょっとなあ、、、

方法Ⅰ アンチスパイダーマスクを考える

方法2 3方向に疑似スパイダーを付ける

 

 多分同じ問題を抱えているHAC125DXユーザーがいると思いますので情報収集中。

 今朝3時過ぎ、ベッドの中で撮影したもの。

 20分1枚で撮影したものですが、寝落ちしてしまい、目覚めたのは5時半過ぎ。

 結局まともに撮れたのはこの1枚のみ

 

 りゅうこつ座イータカリーナ星雲です。

 今朝は朝2時に目覚め、南天では月が沈みかかっていて、星はそこそこ見えたので、予定通り北天を観ようとエレベータに乗って22階まで。

 

 これは撤収時のものですが、機材としてはこれにiPad1枚が加わっただけです。

 身軽というかお手軽なのですが、これが結局、疲れる原因になりました。

 

 サッと行って、サッと準備して、サッと自宅に戻る戦略でしたが、いつも自宅では南天を見ていて、かつ経緯台で運用していますが、北天だと北極星が見えるので赤道儀として使おう,,,と、慣れない操作をした関係でセッティングに1時間。しかも未了。

 

 その間、イスもなく、壁によりかかりながらひたすらスマート望遠鏡の挙動を見て、結局何度やってもまともに動かず、そして立ちっぱなしで1時間。

 

 この写真は1時間後疲れ果てて自宅に戻るときのものです。

 天文宇宙検定1級は全40問で、2点問題が20問40点、3点問題が20問60点の構成です。合格点は70点なので、今仮に3点問題を全問正解すればこれだけで60点取れます。あと2点問題を5問正解すれば合格レベルに達します。

 、、、この「仮に」に意味があるかどうかは置いておいて,,,

 

 では3点問題を全問正解できるのか?

 下記は前回11月に行われた第20回検定試験の3点問題全20問です。

 右欄の「解法/レベル」ですが、過去出題あり、類題あり、基本知識、基本計算、一般常識、、、なんか全問正解も夢いじゃない感じです。

 

 現実問題として、多くの人が第1問から順に解いていくのでしょうし、3点配点の問題を選んで解くのは面倒です。

 便法として、

 ・パッと見て面倒/難しそうな問題がありそれが「☆なし」なら後回しにする

 ・見直しする際に時間がなければ「☆あり」を重点的に振り返る

 

 検定試験の問題番号の脇に☆が書いてあるので見分けるのは簡単です。

 

 ちなみに1級だと☆を全問正解しても60点しか取れませんが、2級だと40問あるのでこれだけで80点取れます。2級も合格点は70点なので、これだけで2級合格です。

 

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 この分析に意味があるかどうかは、人それぞれだと思います。

 検定1級の合格率は0~1%です。

 この数字だけ見て「合格するつもりで受験する人の気持ち」を理解できません。

 でも比較的簡単な3点問題の集合を見ると、何か全問全答できそうだよなと思えたとして、2点問題20問のうち5問正答を得ることはそれほど難しいことはなさそう,,,と思えばそれでいいと思います。

 簡単な算術です。

 20問あって4択問題なのだから正解を得る期待値は5問で10点です。

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 DWARF3で15秒90枚コンポジットしたものです。

 

 

 

 天文宇宙検定1級では「天文時事」という分野があり、基本的には自然体で天文系のニュースに注意を払ってみていればいいのだろうなとは思うものの、学習のスキームがカチッと確立できるのならそちらの方が当然いいわけでして,,,

 最新の今年11月実施分も含め過去6回分の試験問題から天文時事に関する問題をリストアップしたもの。

 知りたかった点として、

① 試験日を基準にしてどれくらいの前までの事案が出るのか?

② AstroArts等のニュースで内容がフォローできるのか?

③ 出題内容はニュースを読んでいれば容易に解答できるのか?

 

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① 試験日を基準にしてどれくらいの前までの事案が出るのか?

 記事がAstroArts等に掲載された時点と試験日の差を計算すると1年半程度(およそ550日)まで遡ると補足できそうだということがわかりました。

 

②AstroArts等のニュースで内容がフォローできるのか?

 上表は、AstroArtsで掲載されていない場合にSoraeで調べたものです。

 天文ニュースはほぼこの2媒体をフォローしていればよいようです。

 そのほかのジャンルとして、NHK大河ドラマとか文学作品があるようで、星に関するものは幅広に拾っていくようにしたいと思います。

 

③ 問題の内容はニュースを読んでいれば容易に解答できるのか?

 以下貼り付けた画像は直近第20回に出題された天文時事に関する内容にかかわるAstroArtsの記事です。

 出題として、

 ISSの日本人コマンダーは全部で何人か?は表題に書いてあります

 XRISM衛星が発見した超新星残骸の温度は?は、記事の1行目に書いてあります。

 、、、、

 など、記事を全部読んで(理解して)、脚注の小さな字まで読まなくても、印象的な言葉を覚えていればよさそうです。

 

 XRISMの観測で判明した超新星残骸の温度は?

 

 過去の恒星間天体は?

 

 ベラルービン天文台の視野角は?

 

 日本人のISSコマンダーは何人いるか?

 

 辻村深月氏の映画化された小説の名前は?

 

 第20回天文宇宙検定1級の問題から、

 この問題は天体写真を撮っている方だったら、普通は楽勝でしょう、、、

 CCDと書いてあるところが一時代前の大学の先生が作問しているので、「らしい」わけですが、これはCMOSに置き換えても変わりません。

 

 ダークは同じ時間をかけて撮影しているわけなので、写真1回当たり同じノイズが出ているはずなので、「生データからダークを引く」わけです。

 フラットについては1回あたりの撮影時間は私の場合は感覚で、こんなものかなという時間で撮影します,,,だから得られたフラット画像はあくまでも「相対的な」ものになります。ですから「引いてはダメ」なわけです。

 「フラットで割る」という計算が実際にどう行われるかわかりませんが、答えは②ですよね,,,私は①にしてしまいました。

 

 この問題はね,,,深掘りしなかったのがだめでしたね。

 宇宙服の内圧が低いということは知識として持っていました。

 またNASAの宇宙服が内圧0.3でロシアのものが0.4ということも。

 NASAの方がより低い気圧にするために順応時間が余計にかかるということも。

 

 「なぜ0.3-0.4に内圧を下げなければならないのか」を知ろうとしなかったのが敗因。

 ちょっと調べれば実に簡単、明快です。

 

 宇宙船外に出ると気圧ゼロです。対して船内は1気圧なので、宇宙服は膨れます。

 もちろん、膨れるといってもある程度のところで収まるわけですが、宇宙服の強度とか柔軟性を考えると、宇宙服内外の圧力差は少ない方がいいわけです。

 逆に内圧が高いと宇宙服はぷっくりと膨張して可動部を拘束します。足とか腕の関節部分が膨れてしまうと可動範囲が狭まり動きづらくなるわけです。

 ということで正解は④

 

 今回改めて宇宙服について勉強し直すと、

 ・宇宙服内部は純酸素である

 ・宇宙飛行士は体の中から窒素を追い出すためにエアロバイク等で運動し、

  純酸素を吸い込みながら窒素を追い出す作業をする

  ,,,結局潜水病を防ぐためなんですけども

 

 いずれにしても一通り勉強し直します。

 

 これは「記念すべき私が天文学を学ぼうとした件」です。

 Hα線によってHⅡ領域が赤く見えるのはわかるがなぜ連続的に赤く光るのか?

 というのが私の頭の中にあった問いで結局これがわかるまで1年半ほどかかりました

 

 問題文には「単位時間当たりの遷移確率」とあり、単位は「/秒」です。

 ①~④は結局、1秒あたり「何回遷移するか」ということになります。

 

 実際には一つの電子あたりになるので、何秒間高い準位に電子は留まるのか?ということであり、答えは③で10のマイナス8乗秒しか高い準位に留まらないということのようです。

 

 紫外線が水素原子にぶつかり、電子が高いエネルギー準位に遷移したとして、10のマイナス8乗秒後には元の低い準位に戻るということになります。

 この10のマイナス8乗秒間でHαが発せられるわけです。

 

 紫外線は連続的にHⅡ水素雲に照射され、エネルギー準位間の遷移は非常に短い時間で元の状態に戻るので、結局、ほぼ連続的にHαが発生し、輝線星雲は赤くあり続ける,,,ということのようです。

 

 ベラルービンについては調べたんですけどね、新しい天文台には新し望遠鏡が入るという基本的なことを失念していました。

 

 作問者としては、絵空事を並べたくないようで、①~④は有名望遠鏡のスペックであり、この中で「満月45個分」の画角となる②がシモニー・サーベイ望遠鏡の能力になります。確かに満月45個分という記事は読んだ記憶があります

 

 ①はすばる望遠鏡のHSC (Hyper Suprime-Cam)

 ③は木曽観測所シュミットカメラの広視野動画観測システム

  「Tomo-e gozen(トモエゴゼン)」

 ④はESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLTの赤外線カメラ「HAWK-I」