赤松博士の説明のつづき。
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交易のためにメッセという市が盛んになり、市の開かれる周囲に常設の店舗が作られたのが、中世の特徴だった。このような店舗では、客は商品を店主の言い値で買わなければならなかった。
19世紀は、レストランの発祥でもそうであったが、客に主導権が移る時代である、
すなわち、デパートの出現である。
市の周囲には、ギルドによる店舗が密集していたから、デパートは郊外の大型店として登場した。
最初のデパートは、パリのボン・マルシェで1852年である。
つづて、プランタン、ラファイエットが登場した。
ニューヨークでは、スチュワート、ロンドンでは、ホワイトリーズ、ハロッズが登場した。
フランスではデパートのことを、グラン・マガザンという。流行衣料店のことをマガザン・ド・ヌボーテという。当初、大量に衣料を扱うことから、はじまった。
グラン・マガザンでは、定価をつけ、商品を陳列するという方法で販売を行ったので、客は自由に商品を見て、価格を考えて、購入することが出来るようになった。この点において、客が主導する方式になったのである。
デパートは、商品を荷力的にするため、大きな吹き抜けと明るい照明をもっていた。また、客をひきつけるため、最新技術であったエレベータやエスカレータをつけた。このような機能を持つことによって、デパートは、中世のフォーラムの機能を取り込み、メッセの開催を独自に行うことができるという強みをもつこととなったのである。
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