デジタルカメラの発達により、昔はプロに頼まなければならなかったそのような写真画像も、自前で用意することができるようになりました。
実際にメールやUSBメモリーなどで、データのやりとりから印刷できるサービスもたくさん出てきています。
当社でももちろん承ります。
詳しくはお問い合わせください。
そのような中、データの形式などで留意するポイントがいくつかあるのですが、一番基本となり、なおかつ分かり辛い、
画素数と解像度というポイントに今回は注目したいと思います。
◼️画素数と解像度という概念の理解
デジタルカメラのスペックを見る時の基準として画素数という表記があります。
デジタル画面を構成する最小単位で、
単位はpx(ピクセル)。
1メガピクセル=100万画素となります。
画像サイズという視点で見る時にこのピクセルの単位で考えます。
横700px × 縦500pxの場合
350,000pxのサイズ、35万画素ってことです。
次に解像度。
1inch(2.54cm)にいくつの点で絵を書くかということで、単位はdpi(ドット/インチ)とppi(パー/インチ)で表します。厳密には二つの単位の意味は違ってきますが、難しいこと抜きに同じとして以下dpiで統一します。
そして画素数と解像度の関係性。
例をあげます。
① 10dpi の場合
20px × 30px = 600px の画像を…
1inch(2.54cm)に10個の点で表現
つまり10dpiで表現すると、
(20px÷10dpi) × (30px÷10dpi) = 2 × 3 inch
cm換算: 5.08 × 7.62 cm
が最大サイズとなります。
② 20dpi の場合
20px × 30px = 600px の画像を…
1inch(2.54cm)に20個の点で表現
つまり20dpiで表現すると、
(20px÷20dpi) × (30px÷20dpi) =1 × 1.5inch
cm換算: 2.54 × 3.81 cm
が最大サイズとなります。
つまり同じ画素数で解像度を上げると、
最大サイズが小さくなるってことです。
ということは、
あるサイズにおいて、ある程度の画像のきめ細かさが欲しければ、それに適した画素数が基準として決まってくることになります。あわせて、表現するものにより、だいたいの解像度の目安もあります。
◼️画素数と解像度の基準目安
では、具体的に一般的な基準値を整理してみます。
WEBやPCモニター:解像度: 72dpi
モニターで見る場合はこれくらいで充分。
むしろあまりに解像度高いとデータが重くなり、WEBだと見る時に時間がかかります。
700px × 500px = 350,000画素でも大きいくらい。
ガラケーのカメラでも充分ですね。
お店できれいにプリント: 200dpi
ポートレートや年賀状なんかのここ一番はこれくらいあればかなり綺麗に。
2Lサイズでも300万画素のカメラで撮った写真で問題ないです。
デジタル一眼レフで元データを大きく撮っておくと、後でデジタル処理しやすいです。
商業用メニュー、リーフレット: 350dpi
近くで見るので、ある程度の鮮明さが欲しいですね。レイアウト的に一つの画像の大きさはそれほどいらなければ、ある程度のスペックのカメラでいけます。
〈350dpi 画素数*最大サイズ相関〉
300万画素 : 10.9 × 14.5 cm
500万画素 : 14.0 × 18.7 cm
800万画素 : 16.8 × 25.2 cm
商業用ポスター : 150~200dpi
ある程度の距離から見る想定のため、多少粗くても問題ないです。実際にプロの持ってる2000万画素とかのクラスのカメラでも、せいぜいB3くらいまでしか高精細は表現できません。
〈180dpi 画素数*最大サイズ相関〉
300万画素 : 21.2 × 28.2 cm
500万画素 : 27.3 × 36.4 cm
800万画素 : 32.6 × 48.8 cm
1020万画素: 36.6 × 52.8 cm
リーフレットやポスターなんかの印刷は、解像度がやや低くても、画像ソフトなんかで最適化をしてある程度見やすくはできます。そのような技術をプロの写真屋さんや印刷屋さんは持ってますが、ある程度の画素数が必要なのが現実です。
レイアウトをする上でも、背景ふくめ大きなサイズで撮影すれば加工はしやすくなります。
外注として頼む場合は、
これ以外にも、データの形式はご依頼いただく先の環境によっていろいろあります。
保存ファイル形式、色見本、フォントのアウトライン化などなど。
そのあたりは都度ご確認ください。
写真や画像に関しての知識はまだまだいっぱいありますが、徐々に勉強していきましょう!
参考になりましたら幸いです。